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最終更新日:2021年10月15日

早期発見が重要!「狭心症」と「心不全」で最初に表れる症状

こちらの記事の監修医師
しながわ内科・循環器クリニック 院長
品川 弥人

こんな胸の痛みや息切れがありませんか?それはすぐ病院に行くべき症状です。
(※画像はイメージです/PIXTA)

胸が痛い、息切れがする、呼吸が苦しい、そんな症状があったときどうしますか? 激痛や苦しさが続いたら誰でもすぐ救急車を呼ぶと思いますが、軽い症状だったり、少し休むとよくなる症状だったりすると、病院にすぐ行くべきかどうか、迷ってしまうと思います。本記事では、しながわ内科・循環器クリニックの品川弥人先生が、狭心症と心不全を早期発見するためのポイントをわかりやすく説明します。

目次

  1. 狭心症による胸の痛みの特徴
  2. 心不全を疑うサイン
  3. 狭心症と心不全になりやすい人の特徴

狭心症による胸の痛みの特徴

絶え間なく全身に血液を送り出すポンプの役割をしている心臓。適切に稼働するためには冠動脈という血管から心臓の筋肉に血液が十分流れている必要があります。

狭心症とは動脈硬化で冠動脈が狭くなる、あるいは血管が痙攣・攣縮(けいれん・れんしゅく)することで血のめぐりが悪くなり、胸が苦しくなる病気です。

狭心症の胸の痛みにはわかりやすい特徴があります。胸が重苦しい、胸がぎゅーっと締め付けられる、重しを乗せられたような、つかまれているような、と表現されるような痛みが典型的です。強い痛みだと冷や汗を伴うこともあります。一方、チクチクやズキズキする痛みは狭心症ではないことが多いです。

痛む範囲は胸全体、広範囲が苦しくなります。ピンポイントで場所を指させる場合、直径で3cm以内の範囲だと狭心症の可能性は低くなるといわれています。

次に、痛みが起きる状況ですが、体を動かしたとき(早歩きをしたり、階段をのぼったり、重い物を持ったり)や息切れがして心臓に負荷がかかったときに痛みがでて、休むとよくなる場合は動脈硬化で血管が狭くなることで起こる労作性狭心症の可能性が高くなります。安静時、夜寝ているとき、特に明け方に起こりやすい痛みは血管の痙攣が原因で起こる安静時狭心症の可能性が高いです。

最後に、痛みの持続時間ですが、数分から長くても15分くらいの場合は狭心症で、数秒の強い痛みの場合は神経痛のことが多いです。ただし、心筋梗塞の場合は、このような特徴の痛みが改善せずに30分以上続くことが一般的です。

心筋梗塞とは冠動脈が完全に詰まってしまい、心筋が壊死する、命に関わる状況です。すぐ救急車を呼びましょう。ただし、糖尿病を長く患っている方は、神経障害で痛みを感じにくいことがありますので、弱い胸の痛みでも注意が必要です。

心不全を疑うサイン

心不全というとどんなイメージをお持ちでしょうか? 一般的に「心臓発作? 突然心臓が止まってしまうこと?」と間違ったイメージを持っている方も少なくありません。

心不全とは心臓のポンプとしての力が弱くなり、症状として息切れや浮腫が出現する全身性の病気です。いきなり心臓が止まったりするものではありません。心不全は一度発症するとしっかりと治療をしないと病状は進行し、5年生存率は約50%で、がんとほぼ同等といわれています。

心不全の症状で最初に起こりやすいのは息切れです。体を動かしたとき、例えば階段をのぼったり、早歩きをしたりしたときに今までよりも息切れが強く、休まないと長く歩けなくなった、などの症状に注意が必要になります。そして、息切れの症状が進行すると、横になって寝ているときに苦しくなり、起きあがって座っているとよくなるといった症状が表れます。これも心不全を強く疑う症状です。

もう一つ特徴的な症状として、靴をはいたりするときに前かがみになる姿勢をとると息が苦しくなることがあげられます。そしてさらに症状が進行すると、身の回りのことをする軽い動作でも呼吸が苦しくなります。

次にむくみ(浮腫)です。あしの浮腫は自分で確認しやすい症状です。下腿のすねの骨の部分を押して、へこみが残るようなら浮腫があると判断できます。ただし足の浮腫は心不全以外でもよくある症状ですので、病院で診察と検査を受けてしっかり診断してもらうことが必要です。

心不全の診断に必要な検査は、胸部のレントゲン、採血、心電図、心エコーなどです。レントゲンでは心臓が大きくなっていたり、肺に水がたまっていたりするとそれだけでも心不全の診断がつきます。

また、採血でのBNPやNT-proBNPという項目のチェックも有用です。これは心臓の負担、すなわち心不全の程度を表すホルモンです。息切れや浮腫が心不全によるものかどうか心配なときには、ぜひチェックしてもらうことをお勧めいたします。心電図では心不全の原因となる病気を診断するために必要になります。

狭心症と心不全になりやすい人の特徴

さあ、心臓で注意すべき二つの病気、狭心症と心不全について説明しましたが、どんな人がこのような病気を発症する可能性が高いのでしょうか? ハイリスクとなるのは、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などの生活習慣病を持っている人、加齢、喫煙者、心血管病の家族歴が多い人です。どちらの病気も予防と早期発見で大事に至ることを防げるものです。このような症状がある方、健康診断で要受診、要精査となった方は放置しないで病院を受診するようにしましょう。

品川 弥人

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こちらの記事の監修医師

しながわ内科・循環器クリニック 院長

品川 弥人

北里大学医学部を卒業後、北里大学病院、沼津市立病院、竹田綜合病院を経て2015年からしながわ内科・循環器クリニックに勤務。

■患者様の笑顔・安心・信頼のために行動する
■チームワークを大切にして最善のパフォーマンスを発揮する
■常に学ぶ姿勢を持ち続け、プロ意識を持って行動する
■清潔で過ごしやすい院内環境を提供する
■地域貢献と円滑な医療連携を行う
をモットーにして、小さなことでも何でも相談でき、長くつきあえる地域のホームドクターとして幅広い医療を提供している。

論文執筆や教科書執筆なども精力的に行っている。

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