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最終更新日:2022年1月29日

なぜこどもに「あざ」が…?物心が付く前に「きれいに消せる」レーザー治療

こちらの記事の監修医師
大阪梅田形成外科クリニック/皮膚科専門医
中尾 有衣子(なかお・あいこ)

こどものあざ
(画像はイメージです/PIXTA)

あざには、赤、青、茶、黒、白と様々な種類があります。なぜこのような色調のあざができるのでしょうか。そしてこれらをきれいに消すことは可能なのでしょうか。大阪梅田形成外科クリニックの皮膚科専門医、中尾有衣子医師が解説します。

目次

  1. 消してあげたい「こどものあざ」…なぜできる?
  2. レーザーで治療可能!「赤・青・茶」あざの特徴と経過
    1. 赤あざ
    2. 青あざ
    3. 茶あざ
  3. 「早めに専門医を受診してほしい」ワケ

消してあげたい「こどものあざ」…なぜできる?

皮膚の色は、メラニンという黒い色素と、ヘモグロビンという血管内の赤血球に含まれる成分により決まります。

メラニンは通常では表皮にあるメラノサイトと呼ばれるところで作られますが、なんらかの異常により表皮の下の真皮にメラノサイトが存在することがあります。

皮膚の深いところにメラニンがあると青く見え、これが青あざとなり、浅いところにあると茶色く見え、茶あざとなります。メラニンの量が多くなると色も濃くなるため、黒あざ(ホクロ)となります。メラニンが完全に消失すると白あざ(白斑)になります。

一方、赤あざはメラニンではなく、毛細血管の拡張や増殖により、ヘモグロビンの量が増えるために赤く見えます。

お子さんにこのようなあざがあると不安に思われるかもしれませんが、ほとんどの方が体のどこかになんらかのあざをもっています。遺伝性はなく、もちろん妊娠中の食べ物などの生活環境も関係ありませんので、ご両親のせいではありません。

体の目立つところにあざがあるとコンプレックスの原因にもなり得るため、物心が付く前に消してあげたいと思われる親御さんも多いのではないでしょうか。

最近ではレーザー機器などの進歩により、以前では治療をあきらめていたあざもきれいに消すことが可能となってきました。

レーザーで治療可能!「赤・青・茶」あざの特徴と経過

次に、代表的なあざの特徴と経過について解説します。

赤あざ

代表的なものに乳児血管腫、単純性血管腫があります。

乳児血管腫は以前いちご状血管腫と呼ばれていたあざで、名前通り表面がイチゴのようにぼこぼこと隆起した赤あざです。

生まれて1-2週ごろに出現し、半年ごろまで大きくなっていきます。何もしなくても小学校にあがるくらいには自然に消えるため、経過観察が基本とされていますが、消褪後に痕に残ったり、目や耳に出来ると視力障害や聴力障害などを来したり、鼻に出来ると呼吸障害や鼻の変形などを来す可能性があるため、あざの部位や大きさによっては、早期の治療が重要になってきます。

これまではレーザー治療が主体でしたが、数年前から効果の高い内服薬も使えるようになり、治療の選択肢が増えました。

単純性血管腫は別名、毛細血管奇形といいます。生まれた時からあり、血管の奇形ですので、自然に消えることはありません。大人になると盛り上がりぼこぼこと隆起してくることがあります。

こちらもレーザー治療で薄くすることができますし、早期治療が重要で、皮膚の薄い幼少期に治療する方がより効果があります。

その他の特徴的な赤あざに、赤ちゃんの顔面正中に出来るサモンパッチや、首の後ろにできるウンナ母斑と呼ばれるものがあります。

サモンパッチは3歳ごろまでにほとんどの方で自然消退しますが、色調の濃いものなどは成人まで残ることもあります。ウンナ母斑も半数ほどは成人まで残るため、気になる場合はレーザー治療を行います。

青あざ

青あざで最も多いのは蒙古斑です。赤ちゃんのおしりにみられ、日本人を含む黄色人種にはほぼ100%存在します。

ほとんどのものは7歳ごろまでに薄くなり目立たなくなりますが、お尻以外に出来た異所性蒙古斑と呼ばれるものは消えにくく、大人になっても残ることがあります。

異所性蒙古斑も早期にレーザー治療を行うことで薄くすることができます。幼少期の方が治療効果が高いですし、大人になってから治療を行うと、約9割の方で炎症後色素沈着が残り、茶色く痕が残ってしまいます。

他の代表的な青あざに、太田母斑があります。顔面片側のおでこや目の周り、頬部にできるあざで、生まれた時からあるもの、幼少期に出来るものとさまざまですが、多くは思春期に色濃く目立つようになってきます。

自然に消えることはないですが、レーザーが著効するあざのひとつで、大人になってからでもきれいに消すことができます。

茶あざ

代表的なものに扁平母斑があります。薄い茶色の盛り上がりのないあざで、多くは生まれた時から存在し、成長に伴って皮膚が伸びるとともにに大きくなります。

思春期前後に出現するものはべッカー母斑とよばれ、比較的サイズの大きなものが多く、あざの部分が多毛になります。

扁平母斑もレーザー治療が可能ですが、他のあざに比べて治療効果が低く、再発しやすいです。きれいに消失するのは約2割ほどですが、1歳未満で治療開始した場合にはもう少し有効率が高くなります。

「早めに専門医を受診してほしい」ワケ

こどもの方が肌の治癒力や再生力が高いため傷跡や色素沈着が残りにくく、皮膚が薄いのでレーザーの光が深部に届きやすいため治療回数も少なくすみます。

よって、乳幼児期から治療を開始した方が圧倒的に治療効果が高いです。

一方、太田母斑のように大人になってからでも十分きれいに消せるあざもあります。

上記で紹介したあざは保険で治療が可能です。もしご自身やお子さんに気にあるあざがあるようでしたらぜひ一度、専門医を受診することをお勧めします。

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こちらの記事の監修医師

大阪梅田形成外科クリニック/皮膚科専門医

中尾 有衣子(なかお・あいこ)

大阪梅田形成外科クリニック/皮膚科専門医。
大阪医科大学医学部を卒業後、これまでに、大阪医科大学附属病院、高槻赤十字病院、済生会中津病院、恒昭会藍野病院などで研鑽を積み、皮膚科専門医を取得。2020年から大阪梅田形成外科クリニック勤務。

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