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最終更新日:2022年8月16日

手のひらがかゆい原因は?自宅でできる対処法も解説

こちらの記事の監修医師
巣鴨千石皮ふ科
小西 真絢 先生

(写真=PIXTA)

手のひらがかゆくなる症状の原因には、手そのものに疾患がある場合と、全身性の疾患がある場合とがあります。本記事では、それぞれどのような疾患が考えられるのかを解説し、医療機関への受診や自宅でできる対処法について紹介します。

手そのものに疾患がある場合

まずは手に疾患があって手のひらにかゆみを生じるケースを解説します。

■手湿疹

手湿疹では、手のひらや手の甲、指先や指の腹部分などが赤くなり、ぶつぶつした発疹や水ぶくれ、ひび割れなどが現れることがあります。

手の角層(皮膚の一番外側にあり、体の水分の保持や細菌・刺激物などが外部から侵入するのを防ぐといったバリア機能を持つ)が荒れて、悪化するとびらん(ただれ)や出血を生じるケースもあります。

水仕事の多い職業や薬剤などの化学物質に触れることの多い職業(美容師や調理師など)や家事をする方に多く見られます。

■汗疱(異汗性湿疹)

汗疱(かんぽう)は湿疹性の皮膚疾患で、手のひらに水ぶくれができ、強いかゆみや熱感を伴うのが特徴です。悪化すると水ぶくれが破裂して内容物が飛び出たり、細菌感染したりすることがあります。

汗、金属、消毒液や洗剤などの薬物が発症の原因になると考えられていますが、確たる原因は不明です。

■掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手のひらに膿をもつ水ぶくれが多発する皮膚疾患で、改善したり悪化したりを繰り返す慢性の病気です。人と人の間で感染することはありません。

原因は確定されていませんが、喫煙や歯科金属アレルギー、虫歯、扁桃炎などの慢性の炎症を持つ人に多く見られます。

■刺激性接触皮膚炎

摩擦などの物理的な刺激、または刺激性・毒性の高い物質に接触したことが原因で発症する皮膚炎です。赤みや腫れ、かゆみが強く生じて、ひどくなると皮膚が剥がれたりします。慢性疾患ではなく、接触のたびに単独で炎症が生じます。

■手白癬

手白癬(てはくせん)は白癬菌という真菌に感染することが原因となる、手の水虫です。手のひらのかゆみ、皮剥けのほか、手の皮が厚く硬くなってひび割れたり、爪が変形したりすることが特徴的ですが、湿疹はありません。

足に水虫がある人や、家族など身近に水虫を持っている人がいると発症しやすいです。

全身性疾患がある場合

次に、手そのものに原因があるというよりも、内臓疾患やウイルス・細菌感染が原因となって手のひらがかゆくなるケースを解説します。

■多汗症

脇の下や手のひら、足の裏、頭皮など、局所的に汗の分泌量が過剰になる病気です。ストレスや緊張など精神面での負担が原因となって汗をかくことが多く、その汗が刺激となって皮膚のかゆみを引き起こすことがあります。また、汗腺が詰まると炎症を起こし、汗疱や異汗性湿疹を合併症として起こすことがあります。

■アレルギー性皮膚炎

金属や植物、薬物などアレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)に触れることで生じる皮膚炎です。アレルギー性皮膚炎を防ぐには、日常的になるべくアレルゲンから離れて生活することが肝心です。

■手足口病

手足口病はウイルス感染(エンテロウイルス、コクサッキーウイルスなど)によって起こる症状で、特に子どもに多く発症します。手足や口などに水ぶくれのような発疹が生じて、発熱や咽頭痛を伴う場合があります。飛沫あるいは接触によって人に感染します。ひどい場合は爪が剥落します。

■肝臓病

肝硬変・肝臓がんなど肝臓に疾患がある人は、胆汁が血液中に入りこむことが原因で手のひらにかゆみが生じることがあります。

肝臓病の特徴として、皮膚や眼の粘膜が黄色になる(黄疸)、全身がだるい、むくみが強い、吐き気がする、掻いてもかゆみが収まらないなどの症状が出るので、こうした自覚症状がある方は早めに医療機関を受診してください。

自宅や日常生活での対処法

手のひらがかゆくなったとき、自宅のケアとしてはどういう対処法があるのでしょうか。以下の3点を徹底すると改善することがあります。

<①乾燥から守る>

手湿疹は肌の乾燥が原因となることがあります。ハンドクリームやボディオイルなど、低刺激性の保湿剤をつかって、こまめに手の保湿を行うと良いでしょう。

<②手を清潔にする>

手足口病や手白癬などはウイルス・細菌に感染することで発症するため、普段から手を清潔にするようにしましょう。手洗いやアルコール消毒が効果的ですが、あとで皮膚が乾燥しやすいため、終わったら保湿もあわせて行うことをおすすめします。

<③刺激物に注意する>

刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎の場合、手のひらのかゆみの原因として考えられる物質になるべく触れないことが何より大事です。仕事や家事のために、触れることが避けられない場合は、ビニール手袋をはめるなど、直接接触しないようにしてみてください。

気になることがあれば医療機関へ

手のひらのかゆみは、かゆみ止めや保湿剤を使い、刺激物を避けるようにすると、次第に改善することが多くあります。しかしそれでもなかなか改善せず、かゆみがおさまらない、発熱している、体にだるさや皮膚の変色などの症状を伴うことがあれば、肝臓病など別の疾患が原因となっている可能性があります。少しでも気になる方は、気軽に皮膚科へご相談ください。

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こちらの記事の監修医師

巣鴨千石皮ふ科

小西 真絢 先生

巣鴨千石皮ふ科 院長
日本皮膚科学会認定 専門医

<経歴>
1997年 聖心女子学院高等科 卒業
2003年 杏林大学医学部医学科 卒業
2003年 東京医科歯科大学皮膚科 入局
2005年 土浦協同病院皮膚科
2007年 都立墨東病院皮膚科
2008年 川口工業総合病院皮膚科
2011年以降は非常勤勤務
2017年 巣鴨千石皮ふ科 開院