オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2022年11月14日

脇の下のしこりは何?原因や受診の目安を解説

こちらの記事の監修医師
西原敬愛園
福田秀基

脇の下に「しこり」ができて気になっている人は多いのではないでしょうか。この記事で は、脇の下にできる原因について解説します。「しこり」は体の一部分が硬くなった状態の ことです。良性のものも、がんなど悪性のものもあります。脇の下にできる原因はさまざま であるため、ぜひ参考にしてください。

しこりとは

「しこり」とは、体の皮膚や皮膚の下の皮下組織にできる「デキモノ」(腫瘤)です。大きなものもありますが、1cm以下の小さいものもあり、大きくなっていくものや小さくなってしまうものもあります。

また、硬さも石のように硬いものも柔らかいものもあります。触って動かしてみて皮膚の下の組織との「可動性」のあるものと無いものがあります。

脇の下にしこりができる原因

ここでは脇の下に「しこり」ができる原因について解説します。問題のないケースもありますが、中には病気が潜んでいるケースもあるため注意しなければなりません。

リンパ節が腫れる

リンパ節が腫れることで「しこり」ができることがあります。ただし、このリンパ節の腫れ は、悪性のものではなく脇の下のリンパ節が腫れることでできるものです。リンパの腫れというと悪性のものをイメージする人もいるかもしれませんが、風邪の時や生理前などに悪性でない腫れを伴うことがあります。

また、乳腺炎のような炎症やタトゥー(刺青)が原因で腫れることもありますが多いケースではありません。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、血液細胞に由来するがんの1つであり、リンパ節にできるがんで、リンパ球ががん化した状態です。「しこり」は脇をはじめとして首や鼠蹊部などに発生するケースが多く、固くて可動性のない事が多いです。

悪性リンパ腫は、「しこり」が発生するだけでなく、発熱や皮膚の発疹、むくみ、しびれ、さらには体重の減少などを伴うこともあります。

1~5cmほどの大きさでわかりやすいため、自分で触って気づくケースも多いでしょう。放置していると病状が進行し、全身のリンパ節に広がることもあります。

副乳

副乳とは、乳房以外の部分に乳腺があり発達したものです。脇の下や乳房の下などに見られ ます。男女問わず人間の乳房は左右に1つずつありますが、人によっては乳房の数が多いこともあります。

左右両方に副乳があるケース、片方のみにあるケース、乳頭組織があるケー スとないケースなど副乳と一言で言ってもそのパターンはさまざまです。

副乳がある場合、生理周期に応じて乳腺が発達すると、それに伴って副乳も発達する事で 「しこり」のように感じられることがあります。副乳があるからといって、必ずしも治療をしなければならないわけではありません。特に日常生活に支障をきたさないようであれば、そのままにしておくこともできますが、邪魔になるなにかしらの症状を伴っている場合は切除することができます。

また、副乳の乳腺組織にがんができることもあります。副乳に硬いしこりがあるときは乳がんの可能性があるため、気になる場合は一度病院を受診してみてください。

粉瘤

粉瘤とは、皮膚の下に嚢胞と呼ばれる袋ができ、その袋の中に皮脂や垢などの老廃物が溜 まったものです。粉瘤は数mm~数cm程度のしこりとして見つかることもあり、年齢に関係 なく発生します。

また、袋の中が炎症を起こすこともあり、そうなると赤く腫れたり痛みを 伴ったりすることもあるため注意しなければなりません。ちなみに、粉瘤は臭いを伴う膿が毛穴から出てくることもあります。

脂肪腫

年齢とともに脇の下の脂肪組織が増殖してできたものでがたまり、しこりのように感じられることもあります。脂肪によるしこりは、柔らかくしこりのある部分の皮膚を指でつまめる 点が特徴です。

脇の下以外にも、背中や肩、首などにも似たようなしこりができることもあります。治療をしないと徐々に(10cmくらいまで)大きくなっていくことが多いので、医療機関を受診して下さい。

せつ

せつは、いわゆるおできと呼ばれるものです。毛包に細菌が感染することで膿が溜まったものです。場合によっては痛みや腫れを伴うケースもあり、刺激を加えると潰れてしまい膿が 出てくることもあります。

膿は臭いを伴う点が特徴です。せつを発生させないためには、脇の下を清潔に保つことがポイントです。また、脇の下の蒸れにも注意してください。ケアのためにデオドラント製品を使う人もいますが、使いすぎて しまうと毛穴詰まりを引き起こし、細菌感染や炎症につながるため注意が必要です。

乳がん

乳房に乳がんがあり、がんがリンパ節に転移すると脇の下が硬くなり「しこり」があるよう に感じられます。脇以外にも、乳房にも「しこり」や張りを感じることがあります。そのほ かにも、乳頭から分泌液が分泌される、乳首が陥没する、皮膚に「くぼみ」ができるといった症状を伴う点が特徴です。

乳がんというと女性のイメージがあるかもしれませんが、男性 が乳がんになるケースもあるため、男性でも脇のしこりや乳房のしこり、張りなどがある場 合は注意してください。なお、乳房には乳がんが見られないにもかかわらず、リンパ節にがんが見られる潜在性乳がんとなっているケースも稀に見られます。決して多いものではありませんが、このようなパターンもあるということを覚えておきましょう。

がんが転移したリンパ節は、超音波検査をすることで正常なリンパ節との違いが区別できることがあります。気になる場合は、一度病院で調べてもらうことをおすすめします。

脇の下のしこりの予防法

ここでは予防するポイントを紹介します。場合により予防法がないものもありますが、ぜひ参考にしてください。

脇の衛生状態を保つ

脇が不衛生な状態はせつや粉瘤を引き起こす可能性があります。脇の下は、アポクリン汗腺 から皮脂やタンパク質を含んだ汗が多く分泌され、さらに通気性が悪いこともあり、細菌が 繁殖しやすい箇所となっています。

特に夏場は汗をかきやすいため不衛生な状態になりやすく、毛包が炎症を起こしてせつになるケースが少なくありません。脇の衛生状態を保つためにも、毎日しっかりと洗うようにしましょう。また、汗をかきやすい夏は、絹や綿といった通気性が良くて汗を吸収しやすい服を着用し、脇の蒸れを抑えることもポイントです。

デオドラントを使いすぎない

先ほども触れていますが、デオドラント製品の使いすぎは毛穴の詰まりにつながり、炎症や 細胞感染から「せつ」を引き起こす可能性があります。デオドラント製品を全く使ってはいけないというわけではないため、適度な使用を心がけるようにしてください。

受診の目安

症状によっては特に治療等が必要ないケースもあります。しかし、大きくなっている、数が 増えている、痛みを伴うようになってきた、発熱や体調不良を伴うと言った場合は何かしら の病気の可能性があります。また、悪性リンパ腫の場合、体重が減少するケースも見られます。このような場合は、自己判断をすることなく医療機関を受診してください。診療科は皮 膚科となりますが、乳房にも見られる場合は、乳腺外科を受診しましょう。

診察・治療方法

診察では、問診が行われます。既往歴や内服薬の有無、全身症状や痛みの有無、いつからし こりがあるかといったことを聞かれるため、できるだけ詳しく答えるようにしましょう。 「しこり」に気づいたときから状態をメモに残しておくと受診時に役立ちます。

乳房の場合、必要に応じてマンモグラフィやエコー検査を実施することもあります。エコー 検査で乳がんの可能性が考えられるようであれば、さらに細胞を採取して病理検査を行います。

治療に関しては、粉瘤や細菌感染によるせつの場合、抗生物質などが処方されるほか、必要 に応じて膿を出す処置が行われることもあります。また、副乳や脂肪は日常生活に支障をき たしていないようであれば、治療は行いません。悪性リンパ腫や乳がんは、医師と相談したうえで専門の治療を行うこととなります。

新型コロナウイルスとの関係

新型コロナウイルスのワクチンを接種した後に脇の下や首などのリンパ節が腫れ、しこりが できることもあります。これは、ワクチン接種の副反応によりもので、時間が経過すると収 まるケースがほとんどです。

まとめ

今回は、脇の下の「しこり」の原因について解説しました。原因は、リンパ節の腫れや悪性 リンパ腫、副乳、脂肪、せつ、乳がん、粉瘤などさまざまです。しこりによっては特に問題 ないものもありますが、悪性リンパ腫や乳がんなどは命の危険に関わる可能性があります。 しこりが大きくなっている、しこりに痛みを伴う、発熱などの症状が見られるといった場合 は、何かしらの病気が背後に潜んでいる可能性があるため、医療機関で詳しく診察してもらうことをおすすめします。

この症状を治したい。記事を読んで今すぐ医師の診断を受けたいあなたへ。

イシャチョクのオンライン診療なら、予約なしで今すぐ医師とつながります。「オンライン診療について詳しく知る」ボタンから、オンライン上の仮想待合室に入りましょう。全国の医師、または近くの医師が、すぐにあなたを診察します。

全国のクリニックから検索したいあなたへ。

  • クリニックを探すクリニック検索

  • 病気・医療情報検索

こちらの記事の監修医師

西原敬愛園

福田秀基

西原敬愛園 施設長

仮想待合室型オンライン診療対応の医療機関募集中

イシャチョクでは、予約無しでオンライン上の「仮想待合室」に入れば、診療科目毎の医師が順番に診察してくれる、仮想待合室型のオンライン診療システムを提供しています。以下のボタンをクリックして、オンライン診療に対応しているクリニックを検索してみてください。