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最終更新日:2022年10月22日

「食後の腹痛」は要注意…意外と怖い胆石、発症しやすい人の特徴とその治療法【医師が解説】

こちらの記事の監修医師
森山記念病院
本橋 英明

※画像はイメージです/PIXTA

胆石は、人口の10%以上が持っているといわれる身近な病気です。ほとんどの人は無症状ですが、激しい腹痛を伴う別の病を引き起こし、場合によっては手術にいたることもあると、森山記念病院の副院長、本橋英明氏は言います。今回は、意外と怖い胆石について本橋副院長が詳しく解説します。

胆石について

腹部超音波検査でよく指摘される胆石ですが、どのように対応したらいいのか判断に迷う方も多いと思います。多くは無症状ですが、胆石が原因で激しい腹痛を起こし、救急車で搬送される方もいます。

そんな胆石の保有者は、最近のデータはありませんが、1993年には人口の10%を超え(厚生統計協会より)肥満傾向の高まりとともに現在はもっと増加していると予想されます。

どんな人がなるの?

胆石症の危険因子は、古くから5F(Forty:年齢、Female:女性、Fatty:肥満、Fair:白人、Fertile:妊娠・出産)といわれていますが、脂質異常症、胃手術歴、ダイエットなども危険因子と考えられています。実際に当院で腹腔鏡下胆嚢(たんのう)摘出術、通称ラパコレを行う患者さんも肥満の方が多い傾向にあります。

胆石による胆石発作・胆嚢炎の症状

特徴的なのは食後に腹痛を起こすことです。他の症状としては、右上腹部痛・違和感、背部痛、吐き気、嘔吐などがあげられます。

食事(特に高脂肪食)をすることにより、胆嚢内に蓄えられた胆汁を十二指腸に排出するために胆嚢が収縮し、胆石が引っ掛かる(嵌頓といいます)と胆嚢内圧が上昇し上腹部に激痛をおこします。これを胆石発作といい、しばらくすればおさまることが多いです。

しかし、胆嚢炎になり細菌感染を合併すると高熱がでて、さらにひどくなればショック状態となることもあります。稀ではありますが胆石がなくても胆嚢炎を起こすことがありますので、ご自身に胆石がないからといって安心してはいけません。

胆石の検査法

胆石の診断で体に負担のかからない検査の代表が腹部超音波検査です。健康診断でも必ず行われ、胆石ははっきりと描出されます。CT検査は同様に診断力に優れますが放射線被ばくの問題があり頻回におすすめするものではありません。MRIは胆嚢やそれにつながる胆管の検査としての描出力に優れ、放射線被ばくもない検査となります。

CTやMRIは胆嚢炎や胆嚢癌の診断では必ず必要な検査となりますので、胆石を指摘され再検査となった方、また症状のある方は医師とご相談することをおすすめします。

胆石の治療法

胆石発作については内科的治療が第1選択となります。胆嚢の収縮を抑える抗コリン薬(ブスコパン)や消炎鎮痛剤(ロキソニンなど)を使用します。胆嚢炎に対しては抗菌薬の投与をおこないます。

飲み薬でおさまらない場合は、胆汁を排出させる処置(ドレナージ)をします。これには体表から針を刺す方法(経皮経肝胆嚢ドレナージ)と内視鏡を用いて胆汁を十二指腸へドレナージする方法(内視鏡的胆嚢ドレナージ)などがあります。もちろん緊急でラパコレをすることも選択肢となります。

手術適応・ラパコレについて

無症状胆石については手術する意義は少ないですが、画像所見で胆嚢癌が疑われる場合はもちろん手術をおすすめしています。また画像所見で今後症状が出そうな方、癌化の可能性が否定できない方、たびたび症状がある方とは、よく相談したうえで待機的に手術を行うようにしています。

現在広く行われている腹腔鏡下胆嚢摘出術(通称ラパコレ)は、1990年に日本で初めて施行され今年で32年目となります。腹部に4ヵ所の穴をあけて手術を行う手法が一般的で、それまでの開腹手術と比べて体の負担がかなり軽減されました。

この30年ほどの画像技術や手術処置具の進化は顕著であり、手術手技も極めて安定したものとなっていますが、炎症の激しい胆嚢炎に対する手術は依然として難易度が極めて高く、腹腔鏡から開腹手術に切り替えることがしばしば起こります。

意外と危ないラパコレ

ラパコレはその病状や病院によって差はあるものの、入院期間は3日~5日程度、手術時間も1時間半程度、出血も少量の手術です。胆嚢炎の程度も軽度で安全に手術ができる場合もあります。

しかし、炎症が高度で手技に難渋することも多く、胆管損傷で追加処置が必要となったり、開腹手術に移行したりと、手術における危険性があるのも事実です。きちんと医師から説明を受け、納得してから手術を受けることをおすすめいたします。

胆石を放置するとどうなるか

8割程度の人は無症状で経過するといわれており、きちんと検査したうえで経過観察とすることはまったく問題のないことです。

総胆管結石について

胆嚢結石は胆嚢の頸部から落石して総胆管につまることがあります。この場合、黄疸や発熱、腹痛をおこし、内視鏡的な治療(内視鏡的乳頭切開・砕石術など)が必要となります。一般的には総胆管結石の処置後に、再発防止のため、ラパコレを行います。

胆嚢癌について

胆石症の患者さんで、腹部超音波検査・CT検査・MRI検査などで胆嚢壁の肥厚や、その経過をみて胆嚢癌が疑われる場合は手術を検討します。摘出された胆嚢に偶発的に胆嚢癌が見つかることもあり、このような場合は追加手術(肝床部の切除、リンパ節郭清)が必要な場合があります。

詳しい検査と医師への相談が重要

胆石はとても身近な病気ですが、突然症状が出たり、胆嚢癌などの怖い病気が隠れていたりすることがあります。みつかったら1度はしっかりと検査をして、必要であれば信頼のできる医師に治療をしてもらうことをおすすめいたします。

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こちらの記事の監修医師

森山記念病院

本橋 英明

森山記念病院 副院長 
消化器センター長 消化器外科部長

<学歴>
東京医科歯科大学医学部医学科卒業

<経歴>
国立がんセンター中央病院、中野総合病院、東京医科歯科大学医学部附属病院腫瘍外科勤務の後、2006年7月より森山記念病院 外科医長に就任。
2016年4月から副院長 消化器センター長

<資格>
日本外科学会認定医・専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医
消化器がん外科治療認定医

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