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最終更新日:2021年12月28日

「便秘が教える病気のサイン」心配な病気は何か?【総合診療医が解説】

こちらの記事の監修医師

五十野 博基

 

(※写真はイメージです/PIXTA)

便秘を経験したことがある人は多いだろう。そのほとんどは、機能性便秘と言われる、特に怖くはない、命に関わらない便秘だ。しかし、よくある便秘の中にも、病気が隠れていることがある。便秘から病気を疑うポイントを、総合診療科医の視点で紹介する。

目次

  1. 本人が便秘だと認識していないケースもある
  2. 50歳以上で、大腸カメラをしたことがない人は要注意
  3. 便秘。プラス××の症状、サインから診断に迫る
  4. メンタルや様々なくすりが便秘の原因かもしれない

本人が便秘だと認識していないケースもある

便秘とは、いきまないと出ない、一塊となった硬い便がでる、残便感がある、などに加えて、排便が週に1、2回しかないことを言う。または、本来体外に排出するべき糞便を十分量かつ快適に排出出来ない状態ともされる。便秘を心配して病院を受診する人は下痢に比べて少ない印象を受ける。

それは便秘の人が少ないからではなく、本人が便秘だと思っていない、ずっと同じだからそれに慣れてしまったからだと思う。私は、他の理由で外来を受診した際にも、時間があれば、一通りの健康上の問題を聞くようにしている。その中で便秘が見つかることも多い。

初診外来で読者の皆さん(患者さん)に、便秘がみつかったときのことを考えてみる。病院の総合診療科が専門とする領域に“診断”がある。何が原因かわからない症状に対して、問診でいくつかの病気の可能性を挙げて、診察や簡単な検査で絞り込み、1つの病気の診断にたどりつく。

50歳以上で、大腸カメラをしたことがない人は要注意

便秘でまず心配な病気は、「大腸がん」である。大きくなった大腸がんによって、筒状の大腸の中が狭くなり、便が通りにくくなることで、便秘になる。日本の男女合わせた統計データだと、がんの中で大腸が罹患数(新たに診断された数)1位で、死亡数2位と多い(全国がん罹患データより)。

また、年齢ごとに検査すべきがんの種類は決まっている。大腸がんは、50歳以上の人で、便潜血検査や大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)が推奨されている。無症状でも定期的にこれらの検査を受けた方がよい。便秘症状があれば、なおさら大腸カメラを一度はおすすめする。

*対策型検診としての便潜血検査は40歳以上が対象である。対策型健診は、市区町村が健康増進法に基づく健康増進事業で行っている。

便秘。プラス××の症状、サインから診断に迫る

主な症状が便秘だとしても、問診で深堀りすると、何かしら他のサインも伴っている。「気にしていなかったけれど、言われてみれば××もあるな」、と。プラス××のサインを切り口にして原因を絞り込んだ方が、診断に迅速に辿り着けると医師は考える。

例えば、意図せず体重が減った、便に血液が混じる、急にひどい便秘になった、近い血縁者に大腸がんがいる、貧血も指摘されている、などがある。これらは、やはり大腸がんを疑うサインである。また、便秘のときと下痢の時が両方頻繁にある。お腹の不快感があり、排便で楽になるときは、過敏性腸症候群を考える。

一方で、大腸自体の病気だけが便秘になるのではない。高齢者で、手が震える、動きが遅い、転びやすいなどの症状があれば、パーキンソン病を疑う。食欲が落ち、吐き気があり、排尿が多い時には、血中のカルシウム濃度が高いのかもしれない。体重が増えて、足にむくみがあり、人より寒がりで、声が枯れていたら、甲状腺の働きが低下しているのかもしれない。

ただし、甲状腺やカルシウムの異常は症状がはっきり出ないことも多い。便秘があれば、採血で確認しておくだろう。

プラス××のサインがあるのは、こういう系統の病気があるかもしれない。それならば、この診察と検査をまず行なう、と診断を絞り込んでいく。

メンタルや様々なくすりが便秘の原因かもしれない

その他に、便秘の原因で考えるのは、うつ病とくすりである。ある程度身体の病気がないことを確認したならば、精神的な病気、“うつ病”も念頭におく。気分の落ち込みや、物事に対する興味の消失、楽しくないと思ったことがここ1ヶ月であるか。これらがあれば、より詳しく話を聞くだろう。一方で、食欲があり、睡眠が十分とれていれば、うつ病をあまり疑わない。

様々なくすりが便秘の原因となる。鉄剤、降圧薬、アレルギーの薬、抗精神病薬、オピオイドなどである。もし定期的に内服している薬やサプリメントがあれば、一度かかりつけ薬局で便秘の原因になっていないか相談してみるとよい。

最初に怖くない機能性便秘と言ったが、便秘が続くのは辛い。食欲が落ちる、常にお腹を気にして生活する、トイレで便と格闘し、ときにイキみすぎて意識を失うこともある。生活習慣の改善や薬の調整をアドバイするのも医師の役割だ。薬(下剤)が癖になってやめられないということは基本的にないので、医療機関で相談してほしい。

初診外来では、このように、問診、体の診察、簡易の検査を組み合わせて、大腸の病気がないか、全身や精神的な病気はないか、生活習慣や薬に問題がないかと探していく。

それでも何も見つからない場合、機能性便秘として、水分・食事の指導や下剤の処方で様子をみる。“便秘”という、よくある症状であっても、まだ大腸カメラを受けたことがなかったり、ここにあげたサインがあったりしたら、医療機関で一度相談してみてはいかがだろうか。

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こちらの記事の監修医師

五十野 博基

社会医療法人石川記念会HITO病院 総合診療科
「病院から患者さん、医療者、地域を笑顔にする」ことを目指して、2020年4月より「いきるを支える」をコンセプトにしたHITO病院に赴任して、現在に至る。

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