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最終更新日:2022年10月12日

物忘れの原因は?認知症との違いや病気との関連を解説

こちらの記事の監修医師
赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック
伊藤 たえ

(画像=stock adobe.com)

物忘れは、老化などによって脳の機能が低下することで発生します。この記事では、物忘れの原因や物忘れに関連する病気、認知症との違いなどについて解説します。物忘れと認知症は一見すると似ているため、判断が難しいといえます。物忘れが気になるときに受診する診療科や受診の目安も取り上げているため、ぜひ参考にしてください。

物忘れの原因

物忘れの多くは、加齢とともに脳の機能が衰えることで発生します。例えば、財布をどこにしまったか忘れてしまう。予定の日にちを間違えてしまうといったことが、加齢とともに誰にでも見られるようになるでしょう。加齢によって脳の機能が衰え、記憶力が鈍る、判断力が悪くなる、物忘れをするといったことは自然なことです。

物忘れに関連する病気

物忘れをしてしまう場合、加齢が原因となるケース以外にも、病気が原因となっているケースもあります。ここでは、具体的にどのような病気があるのか解説します。物忘れが病気の初期症状として現れるケースもあるため、病気の進行を遅らせるためにもぜひ参考にしてください。

認知症

物忘れとよく間違えてしまいやすいのが、認知症です。認知症とは、認知機能の低下によって日常生活に支障が出てきてしまう状態のことです。
認知症は、脳の神経細胞が破壊されることで、記憶障害や見当識障害、判断能力の低下といった症状が見られるようになります。そこに、徘徊や幻覚、失禁などの症状が出ることもあります。

認知症はリハビリによって進行を遅らせることができるため、早期発見がポイントだといえます。

軽度認知障害

軽度認知障害は、認知症の手前の段階にある状態です。主な症状としては物忘れが挙げられますが、比較的軽度な物忘れが多くなっています。日常生活を送るにあたっては特に問題はなく、物忘れをしたこと自体についても本人が自覚しています。
軽度認知障害の高齢者のうち、約半数はその後認知症に移行すると言われています。軽度認知障害の段階で適切な対応を取ることができれば、認知症への移行を遅らせ、認知症を予防することも可能です。

自律神経失調症

自律神経失調症は、自律神経を構成する交感神経と副交感神経のバランスが乱れることでさまざまな症状が現れることです。具体的には、感情のコントロールが難しくなる、めまいやフラつきが起こる、頭痛や肩こりが発生するなどです。
症状は個人差が大きく、複数の症状が同時に出てくることもあれば、単体で出てくるケースもあります。自律神経の乱れを回避するためには、規則正しい生活を送り、アルコールやカフェインを摂取しすぎないなど生活リズムを整えることが大切です。

脳疾患

脳疾患は、脳の機能にさまざまな障害が起こる病気です。具体的には、水頭症や脳腫瘍、クモ膜下出血などが当てはまります。
水頭症とは、脳脊髄液の循環がうまく行われなくなることで脳が圧迫され、脳障害を起こす病気です。また、脳腫瘍は、頭蓋内に腫瘍が見られるもので、手足のしびれや失語といった症状が見られます。くも膜下出血は、脳を覆っているくも膜下の動脈が破れることで発生するものです。

高次脳機能障害

高次脳機能障害は、脳が損傷を負うことで起こる障害です。具体的には、怪我や病気などがきっかけで起こります。症状としては、記憶障害のほか、注意障害や失語など知的な機能の障害が多い点が特徴です。

うつ病

うつ病は、気分障害の一つであり、精神的・肉体的なストレスが原因で脳がうまく機能しなくなった状態です。若い人から高齢者まで誰でもうつ病になってしまう可能性があります。症状としては、疲れやすい、眠れない、食欲がわかないといった身体的な症状のほかに、頭がボーっとしてしまう、やる気が出ない、不安を感じるといった心的なものもあります。

物忘れと認知症の違い

物忘れと混同してしまいやすいものに認知症がありますが、両者は異なるものです。

物忘れは、本人が物忘れをしていることを自覚しています。また、忘れたことも情報を与えることで思い出すことができます。例えば、昨日の晩御飯を忘れてしまった場合、晩御飯を食べたこと自体は覚えており、食事の内容を忘れてしまったことを本人もわかっています。また、家族から「昨日は魚を食べたよ」と言われると思い出します。このように、聞くことで思い出せるのは物忘れです。

一方の認知症は、そもそも本人が忘れてしまっていることを自覚していません。記憶を忘れてしまっているため、たとえヒントをもらったとしても、そのことを思い出すことはありません。晩御飯を例にすると、物忘れの場合は晩御飯を食べたこと自体は覚えており、食事内容を忘れていますが、認知症の場合は晩御飯を食べたことすら記憶にありません。場合によっては、「晩御飯を食べていない」と言い出す可能性もあるでしょう。

物忘れと認知症の初期症状は一見すると見分けにくくなっています。しかし、認知症の症状が進行すると少しずつ違いが現れてきます。少しでも違和感がある場合は、一度病院を受診してみてください。

物忘れの対処法

物忘れ対策としては、カレンダーやメモ帳に情報を書き込んでおくことがポイントとなります。例えば、約束した日時をカレンダーに書き込んでおく、昨日食べたものをメモ帳に記録しておくといったイメージです。

物忘れが多くなると、人と会って会話をすることが億劫になる人もいますが、会話は脳に刺激を与えてくれるため、物忘れ対策として有効です。そのため、多少物忘れが多くなっても、恐れることなく積極的に人と会い会話をするようにしましょう。

そのほかにも、スマートフォンでは脳トレアプリなどもあるため、一人でいるときはそういったものを活用することも効果的です。

病院を受診する目安

物忘れの回数が増えている場合は、一度病院を受診してみてください。
また、以下のような言動が現れたときも、病院の受診をおすすめします。

  • 電話を切ったばかりなのに電話の相手が誰だったのか忘れてしまう
  • 同じことを何度も言ってしまう、聞いてしまう
  • 置き忘れが増え、ものを探していることが多くなる
  • 処方された薬が余ってしまう

など

診療科は、神経内科、脳神経外科、精神科を受診してください。また、病院によっては物忘れ外来を提供しているケースもあるため、そちらでも構いません。物忘れ外来では、MRIで海馬の体積や萎縮度を調べてもらえるほか、認知症機能障害のテストを行うケースもあります。

早期発見がカギ

物忘れかだと思ったら認知症だった、となる可能性は十分にありえます。認知症は早期に発見することで、進行を遅くすることができます。ほんのわずかなことでも、違和感を覚えるようなことがあれば、一度病院を受診するようにしましょう。

まとめ

今回は、物忘れの原因や病気との関連、認知症と物忘れの違いなどについて解説しました。物忘れは老化によって脳の機能が低下することが原因であり、誰でも発生するものです。物忘れは、忘れたこと自体を本人が自覚していますが、認知症は忘れたことをそもそも本人が自覚していません。認知症は早期発見がポイントとなるため、違和感があるときは、すぐに病院を受診するようにしてください。

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こちらの記事の監修医師

赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック

伊藤 たえ

〇病院名 :赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック
〇医師  :伊藤たえ
〇アクセス:港区赤坂5-2-20赤坂パークビル2F
〇診療科 :脳神経外科
〇経歴:
2004年3月 浜松医科大学医学部卒業
2004年4月 浜松医科大学付属病院初期研修
2006年4月 浜松医科大学脳神経外科入局
2013年7月 河北総合病院 脳神経外科 勤務
2016年9月 山田記念病院 脳神経外科 勤務
2019年4月 菅原脳神経外科クリニック 勤務
2019年10月 医療法人社団赤坂パークビル脳神経外科
菅原クリニック東京脳ドック 院長

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