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最終更新日:2022年5月31日

現代人の3人に1人が「ドライアイ」…チェックリストと対処法【専門医が解説】

こちらの記事の監修医師
森山脳神経センター病院
濱田 真史 先生

ドライアイ 濱田先生
※画像はイメージです/PIXTA

仕事場でも家でも、生活においてスマホやパソコンが手放せなくなった現代……眼には大変な負担がかかっています。オフィスワーカーの3人に1人は「ドライアイ」になっているといわれる現代の日本。森山脳神経センター病院眼科部長の濱田真史先生が、「ドライアイ」にみられる「11」のサインとあわせて、対処法を解説します。

日々眼を守る「涙」と「まばたき」のはたらき

涙は水とムチン(粘液)の液層、油層から成り立っています。

眼球の耳側上方にある涙腺という組織で産生され、まばたきで眼の表面に行き渡ります。結膜からムチンが作られ、上下まぶたの縁にあるマイボーム腺から排出された脂とそれぞれが混ざり合うことで涙は安定し、眼の表面を覆って眼を乾燥や感染から守るバリアのようなはたらきをしています。

また、まばたきは涙の分泌を促すために刺激を与え、涙を眼の表面に均等に行き渡らせるはたらきを担っています。

当てはまったら要注意…「ドライアイ」チェックリスト

涙は液層、油層それぞれがバランスを保つことで安定しますが、ドライアイになるとこの安定性が崩れ、蒸発しやすくなります。また、乾燥することで眼の表面に傷がつき、「痛み」や「異物感」につながるわけです。

眼の乾燥感だけでなく、ゴロゴロなどの異物感、痛み、かすみ、疲労感などさまざまな症状あり、場合によっては視力低下をきたすこともあります。

「ドライアイ」セルフチェックリスト

□目が疲れる
□目が乾いた感じがする
□ものがかすんで見える
□目に不快感がある
□目が痛い
□目が赤い
□目が重い感じがする
□目がかゆい
□光を見るとまぶしい
□目がゴロゴロする
□目ヤニが出る

以上の項目に5個以上当てはまる、もしくは10秒間まばたきをせず我慢できなければ、ドライアイの可能性があります。

「ドライアイ」になる「12」の原因

1.年齢
年齢を重ねるほど涙の分泌量が減り、症状も悪くなります。

2.性別
統計的に女性はドライアイを患っている方が多いです。

3.過度のVDT(visual display terminals)作業
パソコンやスマートフォンなどを長時間見続けるとまばたきの数が減り、ドライアイになりやすくなります。

4.乾燥した環境
冬から春にかけての乾燥した季節やエアコンの風があたるなど、乾燥した環境にいるとドライアイになりやすくなります。

5.コンタクトレンズ
コンタクトレンズが涙の水分を含んでしまうため、結果的に眼の表面が乾きやすくなります。

6.喫煙

統計的に喫煙者ほどドライアイになりやすい傾向があります。

7.内服薬
薬のなかには、涙の分泌を減らしてしまう成分が含まれるものがあります。

8.点眼薬

点眼薬に含まれる防腐剤等が涙の成分を悪くすることがあります。

9.運動不足やメタボな生活、夜更かし
このような生活習慣は、涙の分泌低下につながります。


10.「結膜弛緩症」
加齢に伴う結膜のたるみやシワが涙に影響します。


11.アイメイクや目元の汚れ、マイボーム腺の病気
まぶたのフチに「マイボーム腺」という脂を出す組織があり、この組織の機能が加齢やメイクなどで汚れることで低下し、涙の分泌が悪くなります。


12.全身の病気に伴うもの
シェーグレン症候群や関節リウマチなどの膠原病(こうげんびょう)が原因で、涙を分泌する組織が免疫の作用で壊れてしまうことがあります。

詳しく知りたい!病院でできる検査と治療法

検査法

受診された場合、以下の2つの方法でドライアイかを検査します。どちらの検査も外来診療の際に比較的簡便かつ短時間で行うことが可能です。

■シルマー試験
涙の分泌量を調べる検査で、専門の濾紙を瞼の縁に置いて5分間での分泌量を測定します。

■蛍光色素検査
フルオレセインという蛍光色素を目に付け、スリットランプという顕微鏡を使って観察します。傷のある部分が染色されます。また、涙の安定性を調べるためにBUT(tear break up time:涙液層破壊時間)を計測します。目を開けたままの状態で涙液層が破綻する時間を計測します。

治療方法

ドライアイの治療には、主に以下の3つの方法があります。

■点眼薬
点眼薬は人工涙液、ヒアルロン酸製剤、副腎皮質ステロイド点眼、血清点眼、ムチン分泌促進剤、ムチン産生剤等を単剤もしくは組み合わせて使用します。

■サプリメント
オメガ3脂肪酸内服に関しては自覚症状や涙液層の安定によいとされていますが、サプリメントに属します。

■涙点プラグ
涙の排出口である涙点をシリコン製のプラグやコラーゲンで蓋をし、排出を止めて涙を確保します。

ドライアイを防ぐには「休憩」と「加湿」

ドライアイを予防するには、先述したドライアイを引き起こす原因をなるべく減らすことです。たとえば長時間のVDT作業や運転はまばたきの頻度が減ってしまい、ドライアイを悪化させてしまいます。休憩を入れつつ、できるだけ短時間で済ますなどの工夫で予防しましょう。

また、目の保湿のために部屋に加湿器を置くことやエアコンの設定を変えるのも効果的です。風を避けるための眼鏡の着用もよいとされています。

ドライアイ研究会から提案されている「涙によいとされること」(まばたきの回数を意識的に増やす、よく笑う、運動する、深呼吸するなど)を行うのもおすすめです。

「ドライアイ」はその患者さんごとにさまざまな原因があり、その方に合った治療をすることで症状を軽減することができます。心当たりのある方はぜひお近くの眼科にご相談ください。

こちらの記事の監修医師

森山脳神経センター病院

濱田 真史 先生

【役職】
森山脳神経センター病院 眼科部長

【経歴】
・東京女子医大東医療センター ジュニアレジデント
・聖路加国際病院 眼科シニアレジデント
・順天堂大学医学部眼科学教室
・順天堂医院 眼科
・聖路加国際病院 眼科

【資格】
・日本眼科学会 専門医
・医学博士
・水晶体嚢拡張リング(CTR) 認定医
・加齢黄斑変性の光線力学療法 認定医
・難病指定医
・日本網膜硝子体学会会員
・厚生労働省医政局長 指導医講習会修了
・American Academy of Ophthalmology member
・トラベクトーム手術 認定医
・ボツリヌス注射 認定医