最終更新日:2022年2月3日
目の周りが黒いのは病気?寝不足?乾燥?原因と改善法

こちらの記事の監修医師
大河内二郎

目の周りが黒いと、病気のように見えたり年齢より老けて見えたり、深刻な悩みになりがちです。目の周りが黒い原因はさまざまで、適切な対処で改善する場合もあれば、病気の症状であることもあり、改善のためには、原因を知ることが大切です。
そこでここでは、目の周りが黒い原因について解説し、改善法をご紹介します。
目次
目の周りが黒い原因となるもの
目の周りが黒い原因には、ケガや病気、加齢に伴う体の変化や日常の生活習慣などがあり、これらは適切に対処すれば改善できるものです。目の周りが黒くなる、身近にある原因についてご紹介します。
怪我
目の周りが黒い原因で多いのは怪我によるものです。いわゆるパンダ眼の状態です。顔面を打撲していないでしょうか。この場合でも単なる打撲の場合と、目の周りの骨が折れている場合があります。
眼の病気
眼の病気でも目の周囲の変色がある場合があります。結膜炎等原因は様々です。アレルギー性疾患で目に症状がでるのもあります。
加齢によるくま
年をとると、皮膚の弾力やハリを保つヒアルロン酸やコラーゲンなどが減少します。
そのため、皮膚全体もたるみやすくなり、重力に抗うことができずに皮膚が伸びてしまいます。
目の下の皮膚は薄くてデリケートであるため、加齢によって皮膚がたるむことで影ができやすくなり、くまのように見えるようになります。
また、目の周りの脂肪分が加齢によって目の下に降りてきて溜まる(眼窩脂肪)と、目の下がぷっくりと膨らんだようになります。これも目の下に影を作る原因となります。
摩擦や乾燥などによる色素沈着・黒ずみ
目の周りの皮膚は、他の部分に比べて薄く、少しの刺激でもダメージを受けやすい箇所です。
皮膚は刺激を感じると、刺激から守ろうと細胞でメラニン色素を生成するようになります。メラニン色素は、通常であれば肌のターンオーバーで垢となって剥がれ落ちますが、乾燥や加齢による代謝低下によってこれがうまくいかなくなると、色素沈着して黒いくまとなります。
日頃のクレンジングやメイク、マッサージなどのお手入れに加え、紫外線によってもダメージを受けるため、できるだけ刺激を与えないようにすることが大切です。
ストレスや寝不足などによる血行不良
ストレスや寝不足は自律神経のバランスを乱し、血行を悪くします。血行が悪くなると肌は青ざめて見えるものですが、目の下の皮膚は特に薄いため、青黒いくまとして目立ちやすいといえるでしょう。
体を温めると目の周りの黒い色が薄くなる人は、もしかすると血行の悪さからくまができているのかもしれません。
目の周りが黒いときの改善法・対処法
目の周りが黒いと気づいたとき、どのように改善・対処したらいいのでしょうか。すぐに実践できる方法をご紹介します。
くまや色素沈着で目の周りが黒い場合
加齢によるくまや色素沈着で目の周りが黒い場合、最も簡単なのは、メイクを工夫して隠すことです。最近は、男性用のコスメも多く発売されているので、男女問わず実践できる方法です。
目の下にコンシーラーを塗り、ファンデーションやパウダーでカバーして周りの肌色となじませることで、自然と黒ずみが薄くなります。メイク崩れを防ぐためには、事前にしっかり保湿することが大切なので、水分と油分をたっぷり補給してからメイクをするようにしましょう。
普段のスキンケアでは、保湿を心がけてください。目の下の皮膚は薄くて乾燥しやすいため、保湿効果の高い目元専用のアイクリームを使うこともおすすめです。保湿をすることでターンオーバーが促され、メラニン色素が排出されて色素沈着が薄くなることも期待できます。
本格的に改善したい場合は、美容外科・美容皮膚科など、専門のクリニックで医師に相談しましょう。クリニックでは、医師などの資格を持った人しか使うことのできない高度な専門機器や医学的見地に基づいた方法で治療を受けることが可能です。セルフケアやエステでは得られない高い効果を期待することができます。
血行不良で目の周りが黒い場合
血行不良で目の周りが黒い場合は、血行を良くするための対処法を行いましょう。
リンパマッサージは、血行を良くすることに加え、体に溜まった老廃物をデトックスしやすくするため、むくみや顔色の悪さを改善することができます。
基礎代謝を上げるためには、生活習慣の改善が有効です。
規則正しい生活と栄養バランスの取れた食事は、当たり前でありながらなかなかできていない人が多いものです。健康でいることこそ最大の美容法なので、ぜひ実践してみてください。
目の周りが黒いのが改善しないのは病気が原因の可能性
日常で改善法・対処法を試してみても良くならないという場合は、もしかしたら病気が原因なのかもしれません。目の周りが黒ずむ病気についてご紹介します。
目の周りが黒ずむのは腎臓の病気かも
腎臓病を患っていると、目の周りが黒くなることがあります。
腎臓は、尿を作り出す器官で、血液などの老廃物を尿として排出する働きがあります。腎臓の機能が低下すると尿が出なくなり、老廃物などが体にたまるために血液が汚れます。すると皮膚の薄い目の周りから黒ずむようになり、次第に顔色が悪くなるのです。
目の疲れやぼやけを伴うなら肝臓の病気の可能性
肝臓病とは、具体的には肝炎、肝臓がん、肝硬変などをいいます。血液が肝臓で解毒されないままだと、目の周りや眼球にも症状が現れるようになります。
肝臓の不調が長引くと肝機能が低下し、肝臓の働きが悪くなります。老廃物を解毒することができず、汚れた血液が全身を巡ることで顔全体や目の周りが黒ずむようになるのです。
さらに、目の疲れ、ぼやけ、乾燥(ドライアイ)、かすみ目などを感じるようにもなります。目はたくさんの毛細血管があり、きれいな血液が巡らなくなれば、目の機能が正常に働かなくなるからです。目の周りの黒ずみやしわも、肝臓の病気が影響で現れやすくなります。
肝臓の病気の症状は、初期にはほとんどわかりません。目の周りが黒いなど、明らかな症状がある場合は病気がかなり進行していることが多いので、受診が必要です。
かゆみを伴うならアトピーの可能性
目の周りが黒く、かゆみを伴っているなら、アトピー性皮膚炎によるものかもしれません。
アトピーの人の肌は乾燥しやすいため、かゆみが起こりやすくなります。目の周りを頻繁にかくと肌が刺激を受けてメラニン色素を生成するようになり、次第に色素沈着して目の周りが黒くなってしまいます。
季節の変わり目のかゆみが強くなるなら、敏感肌や花粉症など、体質によるものである可能性があります。
病気が疑われたら何科を受診?
顔面の打撲や眼の周りの骨の骨折
脳神経外科を受診しましょう。骨折の判断や脳や目への損傷の程度を知るためにはCTやMRIによる検査が必要になってきます。
目の疾患が疑われる時は眼科を受診しましょう。
この他原因がわからない場合は、内科を受診しましょう。内科では、診察に加え、場合によっては血液やエコーなどによる検査により、身体の不調を総合的に診断することができます。
特定の場所に強い症状が現れている場合には、専門科を掲げる病院を受診することがおすすめです。目の周りが黒いことに加え、皮膚の症状が強い場合には皮膚科の場合も考えられます。
まとめ
目の周りが黒い原因は、外傷や目の疾患が考えられます。これらが無い場合では単にストレスや寝不足などの生活習慣であることもあれば、深刻な病気の症状であるなどさまざまです。体を休めたり気分転換したりして良くなるようであればそれほど心配ありませんが、目の周りの黒ずみ以外にも体の不調が明らかであれば、早いうちに病院を受診しましょう。
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こちらの記事の監修医師
大河内二郎
【略歴】
1990年 筑波大学医学専門学群卒業
1990年 筑波大学附属病院 内科研修医
1992年 東京都老人医療センター 神経内科医師
1999年 産業医科大学 公衆衛生学助手
2000年 厚生労働省老人保健福祉局老人保健課 課長補佐
2005年 九州大学大学院医学研究院 医療ネットワーク学助教授
2007年 医療法人若弘会 介護老人保健施設竜間之郷 施設長
2009年 筑波大学大学院非常勤講師
2020年 東京大学医学部大学院在宅医療学特任講師
神経内科専門医・指導医、全国老人保健施設協会常任理事
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