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最終更新日:2022年9月13日

片目だけ視力が悪くなる原因は?眼科に行くべき?視力低下のチェック方法も解説

こちらの記事の監修医師
二本松眼科病院
平松 類

(写真=PIXTA)

片目だけ視力が低下した場合、早めに眼科を受診することが重要です。左右の視力に差が生じると、どんな問題が起こるのか。疑われる疾患は何か。片目だけの視力低下を早期発見するには、どうすればよいのか。メディアでお馴染みの眼科専門医、平松類医師が解説します。

左右の視力に差があるのはよくないの?

一般的に私たちの視力は、左右で差のある人は多くありません。右の視力は0.8、左は0.2というように極端な差がある人は要注意。

近視になると眼球の直径が伸びます。近視がない人の直径は24mm程度、近視が強い人は30mmなどとなります。左右でそこまで眼球の大きさが違うということは少ないわけです。しかし、生活環境や病気などで左右に差が出てくる人がいます。多少は差があってもいいのでは?と思うかもしれません。実は大きな左右差は見にくいだけではなく、重大な問題を引き起こしてしまうのです。

近視の度数は数字で表されます。メガネの処方を受けると処方箋に書いてあります。コンタクトを買うとコンタクトに書いてあります。「-6D」などと書いてある数字のことです。これが左右の差として2以上あるとかなりつらいと言われています。たとえば右はー6、左はー4となると左右差が大きすぎます。

左右差が大きい場合、具体的には「不同視」という病名がつきます。では、不同視の何が問題なのでしょうか?

まずはメガネをかけるときです。右目と左目で度数が大きく変わりますから、左右でレンズの厚みが変わります。近視が強い右目は分厚く、近視が弱い左目は薄いレンズとなります。

メガネでモノを見るときは、度数によって大きく見えたり小さく見えたりします。メガネをかけている人が鏡で自分の顔を見てみると、メガネをかけたときと外したときでは、目の大きさが違って見えるということに気づくでしょう。このように像の大きさがかわるのです。

ということは、右目と左目とで大きさが違って見えてしまう

多少の大きさの違いであれば、人間は脳の力で補正してくれるので問題ありません。ところが、これが左右の差が2以上になってしまうと補正が利かなくなります。頭に負荷がかかり、くらくらします。歩くのもつらい、生きているのもつらいという方もいます。中には、体調不良だと思っていた人が本当はこの不同視による不調だったということもあります。

コンタクトレンズは目に直接張り付いているので、この不同視による不調は起きにくいです。ですから不同視がある人は、コンタクトを使うほうが日常生活はラクだ。と感じる人が多いです。意外と「自分はメガネよりコンタクトがラクだ」という人は、自分のコンタクトレンズに左右差がないかどうか、度数を確認してみるとよいかと思います。

このように裸眼視力に左右差がある場合は、コンタクトなどの対処法もあります。しかし最も注意が必要なのは、矯正視力に左右差が出る場合です。片目が見にくくなったら病気の可能性が高いです。

知らないと怖い、片目だけ視力が悪くなる病気

近視で視力が悪くなるときは両目の視力が落ちるので、「視力は両目同時に悪くなるのが普通」と、そう思うかもしれません。けれども、病気で両目の視力が同時に悪くなるのには白内障という代表的な疾患があるものの、その他の深刻な病気では片目の視力が低下します(最終的には両方とも悪くなるのですが)。

日本人の失明原因第1位の緑内障、第2位の糖尿病網膜症、第4位の黄斑変性(おうはんへんせい)。これらはともに片目ずつ視力が下がり、最終的に両目の視力が下がります。ちなみに第3位は網膜色素変性で、これに関しては両目同時に下がることもあります。

失明原因第1位の緑内障は、40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人がなる病気です。目の神経がダメージを受けて視野が欠けます。それなら発症しても気づきやすいのでは?と思うかもしれませんが、緑内障は「ある日突然見えなくなる」というのではなくて、徐々に見にくくなるために「老眼かな?」「白内障かな?」と思って放置されることが多く、受診時には片目の視力が0.1以下、もう片方が0.3程度というように、かなり悪くなっている方もいます。

失明原因第2位の糖尿病網膜症のうち、視力を下げる代表的なものとして糖尿病性黄斑浮腫(おうはんふしゅ)というのがあります。黄斑という「ものを見る中心」がむくんでしまう病気で、そのために歪んで見えるようになります。

黄斑は目の奥にある(画像=PIXTA)

早期に適切な治療を行えばむくみは取れます。しかし放置してしまうと、むくみが長く残ったことで黄斑が痛んでしまい、むくみが取れても視力低下が残ります。

失明原因第4位の黄斑変性は、目の奥にある黄斑に出血やむくみが起こります。その結果、視力低下が起こります。この病気も早期に注射等治療をすれば改善しますが、出血やむくみが長く残ると視力は回復することができません。

片目の視力が落ちる病気は上記だけではありません。「網膜静脈閉塞症」「網膜動脈閉塞症」「網膜剥離」「黄斑円孔」などなど多くの病気があります。ですから片目の視力が落ちたら早めに眼科を受診する必要があるのです。

とはいえ、人間の目は2つあるために片目が見にくくなっても気づきにくい。では、片目の視力低下に気づくにはどうすればよいのでしょうか? セルフチェックの方法を紹介します。

片目の視力低下に気づくには?おすすめのセルフチェック方法

下記の方法を月に1回は行っていただけると、早めに病気を発見することが可能になります。

①カレンダーチェック

1つはカレンダーを使った方法です。30cm程度離れて、カレンダーに向かって正対します。右目を隠して、左目でカレンダーの中央部分の文字を見ましょう。まずは文字が読めるか? 変に見えないか? 欠けていないか?をチェックします。

次に、真っすぐ見たまま目を動かさずに、周辺も見えているかを確認しましょう。どこまで見えていればいいのか?というのは、先月と比較して大きく変わらなければいいと考えてください。

②視力検査

右・左・上・下という視力検査があればそれを使います。視力検査表にはいろいろあって、正式な視力検査表はその表を貼り、表から5m離れて検査をするものです。しかしセルフチェックでそこまでする必要はありません。近見視力といって手元の視力を測る検査表などもあります。ネットには色々あるので、それを見ていただいてもよいと思います。先月と比較して視力が0.2以上落ちたか、手元の視力が0.7を切ってきたら、何らかの病気を疑って眼科で検査を受けることが必要になります。

③アムスラーチャート

表のように、黒字に白で縦横の線があるものをアムスラーチャートといいます。顔から30cm程度離して真ん中を見つめます。右目を隠して左目、左目を隠して右目というように片方ずつチェックして、右目と左目の見え方に異常はないか? 欠けて見えることはないか? 歪みは去年より強くなっていないか?ということを確認していただければと思います。

アムスラーチャート

このようなセルフチェックの方法も大切ですが、何よりも「片目ずつ見えているか」を確認する習慣をつけるだけでもかなり効果的です。月に1回は、右目を隠して左目、左目を隠して右目で見てみて、左右に差がないかどうかを確認しましょう。

目が大切ですか?と聞くと多くの人は「大切です」と答えてくれます。では「何かしていますか?」と聞くと、何もしていない人が多いです。せめてセルフチェックをしてみるなどして、自分の視力が保たれているかどうかだけでも確認してみていただければと思います。

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こちらの記事の監修医師

二本松眼科病院

平松 類

専門知識がなくてもわかる歯切れのよい解説が好評で、メディア出演歴が多数。YouTube「眼科医平松類チャンネル」でも情報発信を行っている。主な著書に『ガボール・アイ』(SBクリエイティブ)、『緑内障の最新治療』『その白内障手術待った!』『本当は怖いドライアイ』(すべて時事通信社)などがある。