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最終更新日:2022年7月2日

成長痛は高校生でもなる?スポーツ障害との見分け方も解説

こちらの記事の監修医師
医療法人社団 西宮回生病院
福西成男

(画像=stock adobe.com)

成長痛はメンタルの影響もあるといわれているため、高校生でもなる可能性があります。しかし成長痛になる人は、小学生以下であることが多いです。そのため高校生の場合は、スポーツ障害などのその他に原因があり、スポーツ障害と成長痛が混同して理解されていることもあります。本記事では、成長痛とスポーツ障害の違い、代表的な成長期スポーツ障害を紹介します。

成長痛の特徴や原因

成長痛とは、成長期にある子どもが訴える体の痛みです。ここでは、成長痛の特徴や原因について解説します。

成長痛の特徴

成長痛で痛みが出やすい部位は、足の甲や膝、かかと、股関節、足のつけ根です。一時的に痛くなり、時間が経つと落ち着くことが多いです。夕方から夜間にかけて痛みが出ますが、朝方には落ち着きます。

また、病院で検査をしても原因がわかりづらい点も特徴です。痛みはありますが、赤く腫れたり、歩けなくなったりするほどの痛みに見舞われることはありません。

成長痛の原因

成長痛の原因は、はっきりとしたことがわかっていません。一般的には、精神的なストレスや筋肉の疲れで痛みが出ると考えられています。

たとえば、昼間に走り回ったことで筋肉に疲労がたまり、夜間に痛くなることもあるでしょう。学校への入学やクラス替えなどの環境の変化によるストレスも、影響する可能性があります。

高校生に起こる成長痛はスポーツ障害の可能性も

成長期のスポーツ障害と成長痛は、厳密には異なります。成長痛は小学生以下に起こることが多く、高校生の場合は成長痛ではなくスポーツ障害の可能性があるため注意が必要です。スポーツ障害は、成長痛と異なり、原因がはっきりとしている点が特徴です。

成長痛とスポーツ障害の違いや、成長期のスポーツ障害の種類について解説します。

成長痛とスポーツ障害の違い

成長痛は原因不明ですが、スポーツ障害は原因がわかります。スポーツ障害は原因がわかるぶん、治療も施しやすいです。病院に行くと、回復を促すような処置をしてもらえるでしょう。

また成長痛とスポーツ障害は、痛み方にも違いがあります。成長痛の場合は、眠れないほど痛くなることはなく朝にはスッキリしています。一方で、スポーツ障害は運動時に激しく痛み赤く腫れることもあります。

成長痛は幼稚園から小学校低学年くらいにかかることが多いのですが、スポーツ障害は中学生や高校生でも発症することが多い点でも異なります。

さらに、成長痛は下半身に起こりますが、スポーツ障害は肩や肘、腕など上半身にも起こります。成長痛とスポーツ障害の違いが分らない場合は、医師の診断を受けて痛みの原因をはっきりさせた方がよいでしょう。

成長期スポーツ障害の種類

成長期のスポーツ障害の種類は、次のとおりです。

  • オスグット病
  • シンスプリント
  • シーバー病
  • 野球肘

それぞれについて詳しく解説します。

オスグッド病

オスグッド病は、成長の途上にある膝下の骨が、太ももの筋肉の牽引力で引っ張られて発症する病気。引っ張られることで、膝下の骨が前方へと突出することもあります。

膝の下あたりが熱を持ち、赤く腫れると運動時の痛みが強くなります。オスグット病になったら、運動を中止してアイシング(氷で冷やす)して安静にした方がよいでしょう。

シンスプリント

シンスプリントは脛の内側(ふくらはぎの内側)に痛みと炎症が現れるスポーツ障害です。歩くだけでも痛くなることがあります。スポーツによる使い過ぎ以外にも、間違った身体の使い方で発症することがあります。

またシンスプリントを治すためには、ランニングフォームやジャンプの着地体勢に問題がないかを見直すことも重要です。

シーバー病

シーバー病は、かかとの骨に負担がかかって発症する病気です。10歳前後の男児に発症しやすいといわれています。かかとの腫れや痛みが強くなると、歩行ができなくなる場合があります。

野球肘

野球肘は投球を繰り返すことで、肘に負担がかかって痛みが出た状態です。成長期の軟骨がぶつかったり、引っ張られたりして損傷。炎症に起因した痛みなどの症状が現れます。

子どもの柔らかい軟骨が剥がれて、剥離骨折になることもあります。剥離骨折になった場合は、手術やギブス固定が必要です。剥離骨折まではいかない損傷の場合でも、投球動作を中止して、患部を安静にすることが重要です。

成長痛の病院における検査法

病院を受診すると、成長痛と成長期スポーツ障害の鑑別をしてもらえます。鑑別の際には、関節における炎症の有無を確認。炎症がない場合は成長痛が疑われます。

また診察室へ入室するさいに歩行痛の所見が見られない場合や、関節の運動制限がない場合なども成長痛が疑われます。

スポーツ障害は、レントゲンや超音波検査、MRI検査で見つかる異常などが一つの診断基準です。他にもスポーツ障害の場合は、炎症や圧痛、歩行痛が見られます。さまざまな所見から成長痛とスポーツ障害が鑑別されます。

成長期の痛みへの対策

ここでは、成長期の痛みへの対策について解説します。成長痛と成長期スポーツ障害のそれぞれについてお伝えしますので、参考にしてください。

成長痛への対策

成長痛への対策で重要な点は、子どものメンタルケアにも気をつけて、心身の疲れを癒してあげることです。対策を2つ紹介します。

患部をさする

成長痛は、さすると精神的な安心感で痛みが和らぐことがあります。子どもが不安を感じている場合は、親が抱きしめるのも効果的です。

十分に睡眠を取る

体の疲れで成長痛が現れることもあります。そのため、子どもには十分に睡眠をとってもらい、体力を回復させましょう。とくに日中に激しい運動をした場合は、睡眠を十分にとって心身を休ませることが大切です。

成長期スポーツ障害への対策

成長期のスポーツ障害は、日頃からストレッチをして予防に努め、発症した場合は冷やして炎症を抑えることが重要です。成長期スポーツ障害への対策を2つ紹介します。

日ごろからストレッチをする

成長期スポーツ障害の予防をするためには、日ごろからストレッチをすることが大切です。また成長期の過度なスポーツは、ケガの原因につながります。スポーツ障害は、筋肉の緊張による牽引力で、骨に負担がかかって発症することもあります。運動量の管理とストレッチで、筋肉の過度な緊張を防ぎましょう。

冷やす

スポーツ後に痛みや腫れがある場合はスポーツ障害の可能性があるため、患部を冷やしましょう。冷やすと、炎症が和らいで痛みが緩和されることがあります。

長引く成長痛は病院を受診しよう

成長痛が長引く場合は、病院を受診して検査をしてもらった方がよいでしょう。通常の成長痛は、一過性の痛みです。そのため長引く成長期の痛みは、スポーツ障害や病気の可能性もあります。

病院でレントゲン検査や超音波検査を受けて、成長痛とスポーツ障害などのケガを鑑別することが大切です。痛みが長引く場合は病院を受診して、原因をはっきりさせましょう。

高校生の成長痛はスポーツ障害も疑おう

成長痛は、幼児から小学生がかかることが多いため、高校生の場合はスポーツ障害の可能性もあります。スポーツ障害を放っておくと、後遺症の残存に至るケースもあるため注意してください。 関節の痛みが長引く場合は、病院を受診して原因をはっきりさせることが大切です。スポーツ障害の場合は、医師の指示を仰ぎ、スポーツ活動をしっかりと休んで回復に努めましょう。

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こちらの記事の監修医師

医療法人社団 西宮回生病院

福西成男

〇診療科:整形外科 院長
〇専門:股関節・リウマチ疾患

〇経歴
1988年兵庫医科大学卒業、同整形外科に入局。モントリオールシュライナーズ病院留学、祐生病院整形外科、兵庫医科大学整形外科学講座准教授などを経て、2019年から現職。

〇その他
日本プロサッカーリーグのチームドクター経験も踏まえ、サッカー・フットサルなどアスリートを支援する取り組みにも注力し、PFC-FD治療や体外衝撃波疼痛治療が外来診療として提供できるように体制を強化中。

〇資格
整形外科専門医(日本整形外科学会)
リウマチ学会専門医(日本リウマチ学会)
日本人工関節学会認定医(日本人工関節学会)
認定リウマチ医(整形外科学会)
認定スポーツ医(整形外科学会)

〇所属学会
日本整形外科学会
日本リウマチ学会
日本股関節学会
日本人工関節学会
中部日本整形外科災害外科学会

〇趣味
サッカー(現在も現役で活動中!)

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