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最終更新日:2022年7月1日

肘の痛みの原因とは?対処法と何科を受診すべきか解説

こちらの記事の監修医師
医療法人社団 西宮回生病院
福西成男

(画像=stock adobe.com)

肘が痛い場合に考えられる原因はさまざまです。自己判断はできないため、肘の痛みが長く続くときは医師に相談しましょう。中には、早急な対処が必要なものや放置すると悪化の恐れがあるものもあります。ここでは、肘の痛みの原因と対処法から受診する診療科についてまで詳しく解説します。

肘の痛みの原因

肘の痛みの原因は非常に多く、症状だけでは診断できません。多くの場合はレントゲン検査や超音波検査で骨や神経などの状態を確認したうえで診断します。それでは、肘の痛みを引き起こす原因について詳しく見ていきましょう。

肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)

肘部管症候群は、肘の内側を通る尺骨神経(しゃっこつしんけい)が圧迫されたり引っ張られたりすることで生じる病気です。多くは、薬指や小指などのしびれから始まり、症状が進行すると薬指や小指をうまく動かせなくなったり手の筋肉が痩せたりします。

要因は、加齢による肘の変形、野球や柔道などのスポーツ、幼少期の肘の骨折などです。

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)

テニス肘という名称は、テニスをプレイする人に多いことから名付けられたもので、正式には上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」といいます。肘の外側にある短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)に炎症が起きた状態です。

物をつかんで持ち上げたり、振ったり、腕から手首にかけて捻ったりする動作を行うときに痛みが生じます。手を動かしていない状態では、ほとんど痛みません。原因は不明ですが、要因として手の使いすぎや加齢があるといわれています。

ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)

ゴルフ肘という名称は、ゴルフで無理なスイングをすることで発症することが多いことから名付けられました。正式には「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」といい、手首を手のひら側へ曲げるときに使う腱に炎症が起きた状態です。主な原因は、手首を曲げる動作の反復によって腱に負担がかかることや、加齢によって腱の弾性が低下することなどです。

肘内障(ちゅうないしょう)

肘内障は、手を引っ張られたり転倒時に手を不自然に突いたりしたときに起こりやすい怪我で、5歳以下の子どもによくみられます。原因は、肘の外側の骨から靱帯がずれてしまうことで、「腕が抜けた」とも表現できますが、実際には肘が脱臼しているわけではありません。腕を動かすと痛むため、腕を下げたまま動かさなくなった場合は肘内障を疑いましょう。

野球肘

野球肘という名称は、野球をしている成長期の子どもに多いことから名付けられました。スポーツによって関節や靱帯、腱、骨などに反復的に力が加わって引き起こされる「スポーツ障害」の一種です。ボールを投げたときや投げた後に肘の痛みや動かしづらくなるなどの症状が現れます。原因は、ボールを投げる動作による肘の酷使ですが、未成熟な骨の存在も発症に関わっています。

上腕骨顆上骨折(じょうわんこつかじょうこっせつ)

上腕骨顆上骨折は、子どもの肘の骨折の大半を占めるものであり、転落や転倒の際に肘を伸ばした状態で手を突くことで、肘に衝撃が伝わって発症します。激しい痛みと腫れが生じるほか、骨の破片が神経や血管を損傷した場合は手指のしびれや肘から先が冷たくなるなどの症状が現れることがあります。

橈骨頭骨折(とうこつとうこっせつ)

橈骨頭骨折とは、肘から手首までにある2本の骨のうち、親指側にある「橈骨(とうこつ)」の肘側の先端部分にある「橈骨頭」の骨折です。転倒や転落時に肘を伸ばしたまま手を突いて、手を外側にひねったことで生じます。主な症状は激しい痛みと腫れで、前腕をねじると特に強い痛みが起こります。軽度の骨折の場合だと、レントゲン検査(X線検査)でもわかりにくいことがあります。

橈骨神経麻痺(ハネムーン症候群)

橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)は 肘から手首の親指側の「橈骨」に沿っている「橈骨神経」が圧迫・損傷されて手が麻痺する病気です。症状は、手首が背屈(手首を上にあげる)ことができない、指を曲げられても伸ばすことができないなどです。怪我や上腕骨の骨折、肘の圧迫などがきっかけとなります。

よく「ハネムーン症候群」と言われることもありますが、橈骨神経麻痺には、さまざまな誘引があるため、一概には同義語として使われません。骨神経麻痺の中で 夜間に彼女に腕枕をしていたことを誘引として朝起きたら橈骨神経麻痺が生じていたことに対してハネムーンパルシー(ハネムーン麻痺)と呼ばれることが多いようです。

上腕二頭筋腱断裂(じょうわんにとうきんけんだんれつ)

上腕二頭筋腱断裂は、肘から肩にかけての上腕二頭筋の腱が断裂し、急な脱力感や肘の曲げづらさなどが起きた状態です。人によっては、断裂の際に「ぶちっ」という音が聞こえます。重いものを日常的に運んだり、ゴルフなどのスポーツで負担をかけたりしていると発症リスクが高まります。

肘関節脱臼(ひじかんせつだっきゅう)

肘関節脱臼は、骨と骨を繋ぐ関節が本来の位置からずれた状態です。転倒や転落の際に肘を伸ばしたまま手を突いたり、ラグビーや格闘技などで関節に負担がかかったりした際に発症します。主な症状は、肘の激しい痛みと腫れです。

肘の痛みの対処法

肘の痛みが現れた際は、肘への負担をなるべく抑えるとともに、早めにクリニックを受診しましょう。肘の痛みの対処法について詳しくご紹介します。

肘を使うスポーツを避ける

痛みが続くあいだは野球やテニス、ゴルフといった肘を使うスポーツを避けましょう。また、外傷に対しては、自転車の運転やスキー、スケートのような転倒のリスクがあるものも避けるか、行う場合は肘にプロテクターを装着することを推奨しています。

スマホの使い過ぎに注意する

不安定な姿勢のスマホ操作や長時間のキーボードタイピングを硬い机に肘や腕を置いた状態で行うと、肘に強い力がかかる恐れがあります。クッションで肘を保護して、片方の腕に過度な負担がかからないようにしてください。

肘が痛いときは何科を受診すればいい?

肘が痛いときは整形外科を受診しましょう。痛みや腫れ、動かしづらさなどを確認するとともに、レントゲン検査を初めとしたさまざまな検査で骨や腱などを詳しく調べます。

肘の痛みは放置せずに医師に相談しよう

肘の痛みを放置してこれまで通りに過ごすと、痛みが悪化する恐れがあります。生活や仕事に支障をきたすほどに強い症状が現れる可能性もあるため、放置してはいけません。特に子どものスポーツ障害や骨折については、将来の後遺症が危惧されます。また、肘の症状だけでは原因を予測することは困難であり、自己判断は禁物です。肘の痛みが起きた際は、早めに医師に相談しましょう。

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こちらの記事の監修医師

医療法人社団 西宮回生病院

福西成男

〇診療科:整形外科 院長
〇専門:股関節・リウマチ疾患

〇経歴
1988年兵庫医科大学卒業、同整形外科に入局。モントリオールシュライナーズ病院留学、祐生病院整形外科、兵庫医科大学整形外科学講座准教授などを経て、2019年から現職。

〇その他
日本プロサッカーリーグのチームドクター経験も踏まえ、サッカー・フットサルなどアスリートを支援する取り組みにも注力し、PFC-FD治療や体外衝撃波疼痛治療が外来診療として提供できるように体制を強化中。

〇資格
整形外科専門医(日本整形外科学会)
リウマチ学会専門医(日本リウマチ学会)
日本人工関節学会認定医(日本人工関節学会)
認定リウマチ医(整形外科学会)
認定スポーツ医(整形外科学会)

〇所属学会
日本整形外科学会
日本リウマチ学会
日本股関節学会
日本人工関節学会
中部日本整形外科災害外科学会

〇趣味
サッカー(現在も現役で活動中!)

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