最終更新日:2021年11月28日
朝食に「果物だけ」は危険…副腎疲労の回復に大切な栄養・食事
こちらの記事の監修医師
末光 智子
前回は、「すぐに薬を使用する」ことが腸に与える恐ろしい影響について解説しました。「副腎疲労を知る」第12回の今回は、「副腎ケア」に大切な栄養と食事について、詳しくみていきます。
目次
副腎疲労の回復には「栄養」が必須
「副腎疲労を知る」シリーズ第12回。前回までは、副腎ケアの中でまず大切な腸のケアについて解説してきました。今回は、副腎疲労からの回復に大切な栄養・食事について解説します。
副腎疲労に限らず、「栄養が大切」ということは、頭では皆さんもわかっていることでしょう。けれど、栄養で不調や症状が回復するほど、栄養に力があると認識している方は、まだそれほど多くはないのではないでしょうか。
特に、現代社会は飽食の時代になっているため、「栄養失調」「栄養不足」というと、よっぽど偏った食事をしている人で、自分には関係がない、と考えがちです。
しかし、加工食品の普及や食材自体の変化による栄養価の低下、またストレスの増加による栄養素の需要増大で、「現代型栄養失調」とも言われる栄養不足が問題になっています。
副腎が、ストレスに十分対抗できるだけのコルチゾールを産生するためにも、コルチゾールに反応して体が適切にエネルギーをつくり、回すためにも、栄養は必須です。
一方で、栄養について考える場合には、何を摂るかと同時に、「何を摂らないか」、つまり体に負担になっているものを減らす・やめる、ことも同じくらい重要です。
栄養面で気をつけたいポイントは5つ
では、副腎ケアでまず取り組みたい、栄養面でのポイントを挙げてみます。
1.タンパク質、脂質、炭水化物を、なるべく毎食取り入れる
2.適切な塩(ミネラルを含む海塩)を摂る
3.良質な脂質を摂る
4.質の悪い油を避ける
5.ビタミン・ミネラルを意識して取り入れる
それぞれの項目について、今回と次回の2回に分けて解説していきます。
1.タンパク質、脂質、炭水化物を、なるべく毎食取り入れる
朝食や昼食はパンとコーヒーだけ、あるいはカップ麺で済ます、という方がいらっしゃいます。
このような食事では、炭水化物に偏り、タンパク質や脂質、また他のビタミン・ミネラルが不足しています。すると血糖値の乱高下が起こり、低血糖傾向になると、さらに副腎も疲弊します。低血糖傾向、すなわち飢餓状態は、体にとっては命に関わる「大ピンチ!」として認識されるからです。また、血糖値の乱高下はメンタル面のアップダウンに直接的にもつながります。
これを防ぐために、なるべく一回の食事の中に、炭水化物だけでなく、タンパク質、良質な脂質を含むことが大切です。
しかし、前回までに書いたような腸の問題を抱えている方は、そもそも消化自体の機能が低下している場合が多いため、いきなり多くのタンパク質、脂質を朝から摂ることはカラダが受けつけないこともよくあります。消化・吸収ができなければ、せっかく摂取しても意味がなくなってしまいます。カラダの状態を見ながら、少量ずつから、小分けにして摂取する意識で取り入れて下さい。
精製した砂糖を多く含む間食にも注意が必要です。甘いものが欲しい時には、ミネラルやビタミンも含む良質なハチミツや果物などを上手に取り入れて、我慢し過ぎず、けれど、カラダにもやさしく、を心がけましょう。
2.適切な塩(ミネラルを含む海塩)を摂る
「減塩」志向の現在、「塩を摂りましょう」と言われるとびっくりされるかもしれません。ですが、副腎疲労の人は、体内の塩分、つまりナトリウムの調整を担うアルドステロンというホルモン(副腎皮質ホルモンのひとつ)も低下し、ナトリウムが不足しがちになります。そのため、塩分の適切な補給は、副腎疲労からの回復に実はとても大切です。
ただし、塩ならなんでもいい、という訳ではありません。いわゆる食卓塩、つまり「塩化ナトリウムそのもの」である、精製塩をたくさん摂ることはNGです。
「塩化ナトリウム」単独の摂り過ぎは、高血圧を引き起こす場合があります。一方、ミネラルを豊富に含む天然塩は決して同じではありません。例えば、天然塩に含まれるマグネシウムというミネラルは、血管を拡げる作用(血管拡張作用)があり、むしろ血圧は低下する方へ働きます。
ですので、海塩のような天然塩で、塩分を適切に補充することが大切です。加工食品やスナック菓子などの塩分はほとんど「塩化ナトリウム」単体ですので、なるべく避けて下さい。
朝はあまり食べられないからと「果物だけ」食べるのは逆効果!
副腎疲労の方は朝が弱く、あまり朝から食べられないことも多いですが、その時に果物だけ食べる、というのも注意が必要です。
果物はカリウムの含有量が多く、ナトリウムをカラダの外へ出す方へ働きます。副腎疲労の方が、塩分の補充がないまま朝に果物だけを摂ると、さらに塩分が枯渇しやすくなり、尚さらカラダがしんどくなります。
果物は、副腎疲労の症状が強い朝は避けるか、摂る場合は少量にする、また塩分を補充することを忘れないでください。
朝に塩分を補充する、また1.で解説したようにタンパク質や脂質もとるという観点から、朝一杯のお味噌汁はおススメです。発酵食品で塩分も含む味噌は、タンパク質を構成するアミノ酸も含まれています。またお味噌汁に少し良質な油を垂らして飲むと脂質も摂ることができます。ぜひ本物の材料から作られた、質の良い味噌を探してみてください。
3?5つ目のポイント、「良質な脂質を摂る」「質の悪い油を避ける」「ビタミン・ミネラルを意識して取り入れる」については、次の記事で解説していきます。
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こちらの記事の監修医師
末光 智子
内科医。自治医科大学卒業後、愛媛で地域医療に従事。結婚後、三重県在住、四日市ヘルスプラス診療所(四日市消化器病センター 分院)勤務。日本内科学会認定総合内科専門医、日本医師会認定産業医。Body Element System Japan認定ピラティスインストラクター、ジョイ石井認定イメージングカウンセラー、プロフェッショナル・ファスティングマイスター。著書「すこやかで幸せになるために ココロとカラダを調える」(出版社:ギャラクシーブックス)
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