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最終更新日:2021年10月16日

ストレスから心身を守る臓器…知られざる「副腎」の働き

こちらの記事の監修医師
四日市ヘルスプラス診療所
末光 智子

ストレスから心身を守る臓器…知られざる「副腎」の働き
副腎疲労(※写真はイメージです/PIXTA)

前回の記事では、さまざまな不調の背景に「副腎疲労」が隠れていることを解説しました。今回は「副腎疲労を知る」シリーズの第2回目として、「副腎の働き」を見ていきましょう。

目次

  1. 「副腎」は生命活動そのものに関わる臓器
  2. 副腎から出るホルモンの種類
  3. コルチゾールは「ストレスから心身を守る」ホルモン
  4. ただし、ストレスがかかり続ければ副腎が弱体化

「副腎」は生命活動そのものに関わる臓器

「副腎」とは一体どんな働きをする臓器でしょうか?

そもそも「副腎」という名前自体、あまり聞いたことがない方もいらっしゃるでしょう。

でも「腎臓」であればご存じですよね。副腎は、腎臓の上にちょこんとのっている小さな臓器です(図の赤丸部分)。左右にひとつずつ、計2つあります。副腎ひとつの重量は、たった約4gです。

副腎
副腎はとても小さいですが、ホルモン産生臓器として、生きていくうえで欠かせない役割を担っています。副腎は、働かなくなると生存そのものが危機に陥るくらい重要な臓器です。

副腎から出るホルモンの種類

では、副腎はどんなホルモンを産生しているでしょうか。

副腎をナイフで2つに割った断面を見てみましょう。

すると、内側の「髄質」、髄質を取り囲むように覆っている外側の「皮質」という、大きく分けて2つの組織からできていることがわかります。

副腎の断面

 

(画像=※写真はイメージです/PIXTA)

外側の「皮質」から分泌される「副腎皮質ホルモン」には、

1.コルチゾール(糖質コルチコイド、グルココルチコイド)

2.アルドステロン(鉱質コルチコイド、ミネラルコルチコイド、電解質コルチコイド)

3.性ホルモン(副腎性アンドロゲン、女性ホルモン)

があります。

そして内側の「髄質」からは、交感神経系の機能に関連するカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)が分泌されます。

この中で特に「副腎疲労」の症状に大きく影響するのが、副腎皮質ホルモンのひとつである「コルチゾール」です。

「ステロイド」や「ステロイドホルモン」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。「コルチゾール」は、代表的なステロイドホルモンのひとつです。

ステロイドホルモンとは、生化学的に「ステロイド骨格」をもったホルモンの総称で、コルチゾールと同じく副腎皮質から分泌されるアルドステロンや性ホルモンもステロイドホルモンの仲間です。

コルチゾールは「ストレスから心身を守る」ホルモン

コルチゾールの働きは多岐にわたります。

・糖代謝への影響(肝臓での糖新生をアップ、細胞内のグルコース利用を低下)

・タンパク質の異化亢進(肝臓を除く、全ての細胞内のタンパク質貯蔵を減少)

・脂肪組織から、脂肪酸を動員しエネルギーを産生

・免疫系への影響(炎症を抑制、リンパ球・好酸球の減少)

・循環器系への影響(動脈の収縮調節、心筋の収縮力アップ)

・中枢神経系への作用(行動、気分、興奮性、脳のニューロンの電気的活動へ影響)

コルチゾールは、これらの働きを介して、生体にかかるさまざまなストレスに対処し、私たちの生命や活動を支えてくれています。

「抗ストレスホルモン」と言われることもあるように、ストレスがかかったときには、コルチゾールが分泌されて、より多くのエネルギーを作り出したり、血圧を上げたり、気分を高めたりして、心身をストレスに対抗できる状態にしてくれます。

「ステロイド治療」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。このホルモンの作用を薬として使っているのが、まさに「ステロイド治療」になります。ここでいう「ステロイド」とは、「副腎皮質ホルモン」である「コルチゾール」をメインとしており、コルチゾールの作用を治療へ使うため、人工的に合成したものを薬として使用しています。飲み薬、点滴、塗り薬…と様々な形態で治療に使われています。

アトピーや湿疹などでステロイドを塗る、気管支喘息にステロイドの吸入をする、自己免疫性疾患などに対してステロイドの点滴療法や内服治療をする。

これらの治療では主に、コルチゾールの炎症を強力に抑える働きを期待して使われます。

「コルチゾール」という言い方ではピンと来なくても、「ステロイド」であれば聞いたことがある、使ったことがある、という方が多いですね。

ただし、ストレスがかかり続ければ副腎が弱体化

さて、こんなふうに頼もしく私たちの日々の活動を支えてくれている副腎皮質ホルモン。

しかし、生体へのストレスがずっとかかり続けていたらどうでしょうか?

慢性的なストレスがある場合でも、副腎はもちろん私たちの生命を維持しようとして、がんばって働き続けてくれます。ストレスが増えたときには、より多くのコルチゾールを出そうとします。

しかし、どんなに縁の下の力持ちと言うべき副腎であってもさすがに、頑張り続けているとだんだん疲れてきてしまいます。

すると、たとえば今あるストレスに対抗するためには、本来「10」の量のコルチゾールが必要であっても、疲れた副腎からは「8」や「6」程度の量のコルチゾールしか出せなくなるときが来ます(数値は実際の検査値ではなく、イメージです)。

コルチゾールが「0」や「1」程度にまで低下すると、生命維持の問題にも直結する「アジソン病」という病名がつき、入院して治療しなくてはいけないレベルに至ります。

そのレベルまではいかないけれど、ストレスに対して必要なコルチゾールが不足している状態…これが「副腎疲労」です。

ストレスに対抗しようにも必要な量を分泌できないわけですから、当然、十分に対抗することができません。ひと言でいうと、エネルギー不足の状態です。

疲れやすくなったり、寝ても疲労感が取れなくなったり、血圧を上げる力が弱くなって朝から低血圧に陥ったり、免疫力が低下して風邪を引きやすくなったり治りにくくなったり、慢性炎症が続いたり、気分に波が出たり…そんな「副腎疲労」の症状が出るようになります。

次の記事では、「副腎疲労」の特徴的な症状について、コルチゾールの働きと照らし合わせながら、改めてみていきましょう。

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こちらの記事の監修医師

四日市ヘルスプラス診療所

末光 智子

内科医。自治医科大学卒業後、愛媛で地域医療に従事。結婚後、三重県在住、四日市ヘルスプラス診療所(四日市消化器病センター 分院)勤務。日本内科学会認定総合内科専門医、日本医師会認定産業医。Body Element System Japan認定ピラティスインストラクター、ジョイ石井認定イメージングカウンセラー、プロフェッショナル・ファスティングマイスター。著書「すこやかで幸せになるために ココロとカラダを調える」(出版社:ギャラクシーブックス)

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