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最終更新日:2022年7月24日

新生児・乳児の鼻づまりの原因は?対処法から受診の目安まで解説

こちらの記事の監修医師
小児科医・新生児科医
今西洋介

(画像=stock adobe.com)

新生児や乳児は大人よりも鼻が小さく、鼻の粘膜も敏感であるため、鼻水が出やすく、それに伴い鼻づまりを起こすことがよくあります。この記事では、新生児・乳児の鼻づまりの原因と、鼻づまりによってどのような問題が起こるのか、自宅でできる具体的な対処法などについて解説します。鼻づまりは日常生活に支障をきたすだけでなく、他の病気につながる恐れもあります。いざという時のためにもぜひ参考にしてください。

新生児の鼻づまりについて

生後1か月までの新生児期の赤ちゃんは、鼻のまわりの器官が未熟です。鼻の穴が小さいことに加え、鼻の粘膜も敏感であるため、わずかな気温の変化が鼻への刺激となり、鼻水が出てきます。そのため、咳もなく熱もない状態でも、鼻づまりを起こすといわれています。赤ちゃんが苦しそうだからといって無理に鼻をほじってはいけません。鼻水が出てくる場合には、優しく拭き取るようにしてください。

乳児に鼻づまりが起こるとどうなる

乳児の鼻づまりは、さまざまな問題につながります。ここでは鼻づまりが起こるとどうなるのか解説します。

眠りにくくなる

鼻づまりが起こると呼吸がしにくいため眠りにくくなります。新生児は1日の大半の時間を寝て過ごしているため、眠りにくくなることは大きな問題です。場合によっては機嫌が悪くなることもあるでしょう。そうなると、両親は赤ちゃんをあやし続けなければならないため、日常生活にも支障が出る可能性があります。

ミルクを飲みにくくなる

鼻づまりになると、呼吸がしにくくなるためミルクや母乳が飲みにくくなります。全く飲むことができないわけではありませんが、赤ちゃんに必要なミルクの量を確保できなくなる恐れがあります。また、ミルクが十分に飲めないと赤ちゃんは空腹状態が続くこととなるため、辛い思いをさせてしまいます。

呼吸がしにくくなる

眠りにくさやミルクの飲みにくさにもつながるものですが、鼻づまりを起こすと呼吸がしにくくなります。鼻づまりがきっかけとなって呼吸困難を起こす可能性もゼロではありません。鼻がつまったときに、うつぶせで寝てしまうと非常に危険であるため注意は必要です。

乳児の鼻づまりの解消法

乳児の鼻づまりを解消するための方法はさまざまです。ここでは、具体的な方法を3つ紹介します。簡単にできる解消法であるため、いざという時のためにもぜひ参考にしてください。

加湿する

室内を加湿することも鼻づまり対策となります。
室内の乾燥は鼻の乾燥にもつながり、乾燥によって鼻水が鼻の中で固まり呼吸をしにくくなってしまいます。
このような場合、加湿することで鼻に湿気を与えることで固まりをほぐすことができます。固まりがほぐされたら綿棒などを使って取り除いてあげましょう。
なお加湿は、加湿器だけでなく、室内に濡れたタオルを干すことで行えます。

鼻水を拭き取る

鼻水が溜まっている場合、綿棒やガーゼなどを使って、鼻水を拭き取ってあげましょう。新生児の肌は大人と比べて非常にデリケートであるため、綿棒やガーゼのように柔らかいもので丁寧に取り除くことがポイントです。また、専用のスポイトを使って鼻水を吸い取ることもできます。

そのほかにも、鼻水を吸い取る専用器具もあります。器具には、鼻にチューブを入れて吸い取るものや電動で吸い取るものなのさまざまなタイプがあるため、使いやすいものを選んでください。
なお、赤ちゃんの鼻に直接口をつけて鼻水を吸い取る方法もありますが、この方法は虫歯菌などの感染につながる恐れがあるため、しないようにしましょう。

乳児の鼻づまりを放置するリスク  

乳児の場合、鼻づまりが続くと、別の病気を発症する恐れがあります。ここでは、具体的にどのような病気のリスクがあるのか解説します。

ちくのう症

ちくのう症とは、副鼻腔と呼ばれる鼻の奥の部分にどろっとした鼻水が溜まってしまっている状態のことです。鼻水は黄色や緑色で、粘性が高い点が特徴です。自然に治癒しないケースもあるため、鼻づまりが長引く場合は、病院の受診も検討してください。

後鼻漏症候群

後鼻漏症候群とは、鼻水が喉に流れることで痰が絡んだ咳をすることです。風邪を引いた後に起こりやすく、長引くこともあります。後鼻漏症候群になった場合は、小児科や耳鼻科などで鼻腔吸引を行う必要があります。

中耳炎

中耳炎とは、鼓膜の内側にある中耳が炎症を起こしている状態のことです。鼻は耳とつながっているため、鼻づまりがきっかけとなって中耳炎を起こすことは珍しくありません。赤ちゃんが耳をよく触る、頭を振っている、耳だれが見られるといった場合、中耳炎の可能性があるため病院を受診してください。

病院を受診する目安

鼻づまりの状態の場合、長引いていない場合でも、赤ちゃんが苦しそうで機嫌が悪い、鼻づまりが原因でミルクを十分に飲めていないといった時も医療機関を受診してください。

受診する診療科は耳鼻科もしくは小児科です。症状が鼻づまりのみである場合は耳鼻科で問題ありませんが、鼻づまりと同時に発熱など他の症状が見られるときは小児科を受診してください。

まとめ

今回は、新生児・乳児が鼻づまりを起こす原因と具体的な対処法、放置するとどうなるのかといった点について解説しました。赤ちゃんは大人よりも鼻が小さく、鼻の粘膜も敏感であるため、わずかな気温の変化でも鼻水が出て、つまる可能性があります。鼻づまりを起こしたときは、鼻を温める、室内を加湿するなどして対応するようにしましょう。放置するとちくのう症や中耳炎などを引き起こす恐れもあるため、なかなか症状が改善されないときは早めに医療機関を受診しましょう。

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こちらの記事の監修医師

小児科医・新生児科医

今西洋介

【経歴】
2006年富山大学医学部卒業

石川県立中央病院 新生児科勤務
りんくう総合医療センター 新生児科勤務
大阪府医療センター 新生児科勤務

講談社モーニング連載漫画「コウノドリ」のドラマの医療監修を務める。
2022年4月ヘルスプロモーション会社を起業。

現在は一般社団法人チャイルドリテラシー協会の代表理事も務める。

【資格】
日本小児科学会専門医
日本周産期新生児学会新生児専門医

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