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最終更新日:2022年4月2日

【新型コロナ】「自宅療養」の注意点とは?「家族内感染」を防ぐために

こちらの記事の監修医師
帝京大学大学院公衆衛生学研究科
高橋 謙造

(写真=PIXTA)

2022年1月以降に主流株として拡大し、第6波をもたらした「オミクロン株」。従来株に比べて感染力が強い一方、軽症であることも多いという特徴があり、実際に第6波では、全国の自宅療養者数は過去最多の57万人に達しました。現在、さらに感染力が強いとされるオミクロン株の亜種「BA.2」(“ステルスオミクロン株”とも)への置き換わりが進み、感染再拡大が懸念されています。オミクロン対策では、従来の基本的な対策と併せて「家庭内での感染対策」を徹底することが求められますが、具体的には何に気を付けるべきなのでしょうか?

オミクロン感染者は「自宅療養」のケースも多い

本稿執筆時点(2022年3月28日)の段階では、まだオミクロン株の勢いが衰えていません。オミクロン株は感染してから発症までの期間が短く、また、感染者の約半数が3日以内に発症(発熱などの症状が現れる)しますが、発症2日前から他人への感染力を発揮するようです。しかも、その感染力は強いようです。そのためか、オミクロン株が主流になってから10歳以下の小児の感染も明らかに増えてきています。

ただし、オミクロン株は感染しても喉周りで繁殖するのが好きらしく、あまり肺には進んでいかないようです。したがって、肺炎にはなりにくく、以前の感染よりも軽症であるケースが多いようです。

そのこともあってか、軽症の患者さんでは自宅療養がすすめられるケースが多いようです。

しかし、自宅療養の結果、家族に感染させてしまうケースもよく耳にするようになりました。このような家族内感染を経験している方たちのお話をお聞きしていると、ある共通点に気づきました。そこで、本稿では「家族が新型コロナに感染してしまったとしたら自宅療養で気をつけること」についてお伝えします。

消毒、洗濯、手袋の使用…「基本中の基本」だが重要な対策

まずは、誰もが当たり前にやっていることは共通しています。まめに消毒すること、パジャマなどの洗濯、感染者が使用した食器の片付け、使用済みのティッシュペーパーの処分などで直接手を触れないように手袋など使用することなどです。これらは、接触感染の対策としては非常に有効です。また、感染者が部屋の中に隔離状態で閉じこもり、直に接しないようにすることは、飛沫感染の予防にも有効です。「対策は十分にとっているのに、それでも感染してしまった!」という声をお聞きします。しかし、これだけでは十分とは言えないのです。

感染対策の盲点…忘れてはいけない「空気感染」

では、抜けている対策とは何でしょうか? 新型コロナ感染の経路は、接触感染、飛沫感染だけではありません。空気感染も重要な経路なのです。患者さんが咳き込んだりして排出したエアロゾルにはウイルスが含まれています。エアロゾルは軽いので、ふわふわと空中を漂い、ウイルスを運びます。この対策が重要なのです。

では、どう対策を取ればいいのでしょうか?

「マスク装着」で吸い込みを予防し、「換気」を徹底

「家の中くらい、マスクは外したい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、患者さんが安定するまでの間は、マスクを装着していた方が安心なようです。不織布マスクを使っておけば、空気中に漂うエアロゾルの吸入予防になりえます。家庭内だからとうっかりとマスクをしていないという方が、かなりいらっしゃるようです。もう一つの重要な対策は、換気です。エアロゾル対策としては非常に有効です。できれば30分に5分以上か、1時間に10分以上は換気をしたいものです。この換気により、空気中のエアロゾルはかなり減らすことが可能なようです。マスク装着と換気は、絶対に徹底してみてください。

「逆隔離」という奥の手も

もし、家族に高齢者の方などいて、基礎疾患がある場合には、感染が命取りになる可能性も否めません。従って、どうしても感染を回避したい場合には、その方を連れてホテルや別の家にこもるという手があります。感染した患者さんを部屋に隔離するのではなくて、健常者のほうを逆に隔離するのです。これは場合によっては、高齢者の方を孤独な環境においてしまうことにもなるので、必ずしもおすすめはしませんが、付添の家族が確保できて、こもる場所を確保できるなら考えてもいいかもしれませんね。

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こちらの記事の監修医師

帝京大学大学院公衆衛生学研究科

高橋 謙造

帝京大学大学院公衆衛生学研究科 教授

東京大学医学部医学科卒(1994年)。専門は、国際地域保健、国際母子保健、感染症学。

医学生時代に、タイの地域保健住民ボランティアシステムに感銘して国際保健、公衆衛生を志し、恩師のアドバイスにより小児科医師となる。離島医療(鹿児島県徳之島)、都市型の小児救急等を経験したあと、麻疹の大流行を経験して博士号取得に結びつける。順天堂大学、厚労省国際課、国立国際医療研究センター、横浜市立大学等を経て、2014年4月より現職。現場をみて考える、子どもをみて考える、がモットー。

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