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最終更新日:2022年4月7日

こうかくえん・こうしんえん口角炎・口唇炎

こちらの記事の監修医師
医療法人社団仁明会安部医院
安部浩一

概要

口角炎とは、唇の端の部分である口角に炎症が起こり、腫れや痛み、皮がむけるなどの症状が出現する疾患です。口角炎は片側の口角にのみ発生する場合と、両側の広角に出現する場合があり、ストレスや栄養不足、口腔カンジダとよばれる真菌感染症などが原因となります。特にビタミンB2、B6、B12などの栄養素やミネラルの不足によって口角炎が起こりやすくなることが知られており、偏った食生活などが原因となります。一方、口唇炎とは、口唇の皮膚に炎症が生じて、腫れや発赤、亀裂、くちびるのただれ、出血などの症状が生じる疾患です。口角炎は唇の端に症状が出現するのに対して、口唇炎は唇そのものに症状が出現します。ストレスや栄養不足の他、ヘルペスウイルス感染症などの特定の病気などが引き金となって口角炎や口唇炎を引き起こす場合があります。その他の原因として、唇や口角をなめる,口唇を指で引っ張るなどの刺激、唇の乾燥、アレルギーなども発症に関与するといわれています。

原因

口角炎・口唇炎の原因には様々なものがありますが、一般的には、皮膚や唇の乾燥、栄養不足、特定の栄養素の不足、ストレス要因、皮膚や唇への物理的な刺激、ヘルペスやカンジダなどの感染症、アレルギー反応、薬剤の副作用などが挙げられます。ウイルス感染症や自己免疫疾患、免疫抑制薬の副作用によっても、口角炎や口唇炎が出現することもあり、原因の特定と対策が重要となります。

症状

口角炎の主な症状としては、広角の痛みや腫れ、傷、びらんなどが挙げられます。軽症例では痒みなどが中心に出現しますが、早めに適切な処置をしないと、赤く腫れて痛みが生じるようになります。口唇炎も同じ様に炎症によって痒みや痛み、腫れが出現します。皮が向けてしまったり、かさぶたになったりを繰り返しながら症状が増悪していく場合もあります。皮膚や粘膜の乾燥が傷の拡大につながるため、しっかりと患部を保湿して、普段から唇を清潔に保つことが大切になります。特に口唇炎では唇全体に症状が広がりやすく、食事などにも影響をきたす可能性があります。悪化させないように早めに処置を行うことも大切です。

検査・診断

口角炎・口唇炎ともに、診断は問診や視診、病歴や薬剤使用歴の確認によって行います。カンジダやヘルペスウイルスなどの感染が疑われる場合は、真菌感染症やウイルス感染症などを確認するための検査も行います。必要に応じて口腔外科等と連携を行いながら治療を行っていくことになります。口角炎や口唇炎が繰り返し出現するという人の場合には、背景になんらかの自己免疫疾患などが潜んでいる可能性もあるため、全身的な検査を行うこともあります。

治療

口角炎や口唇炎の治療は、唇や口の周りなどの乾燥を防いで清潔に保つことです。唇や口の周りを舐めるのが癖の人は、まずはその癖を治すことが大切です。アレルギー反応などが原因になっている場合には、アレルギー物質を取り除くことが重要であり、ストレスや栄養補給などの一般的な対策を行う必要があります。その上で、適切な保湿剤やステロイド軟膏や口腔用軟膏を使用して治療を行います。ヘルペスウイルスなどが原因の場合には、抗ウイルス薬の内服治療や外用薬などを用いる場合もあります。

予防/治療後の注意

口角炎、口唇炎ともに、発症を予防するためには、規則正しい生活と十分な栄養補給が何より重要となります。ビタミンB群を意識的に摂取する他、十分な睡眠時間を確保することも大切です。ストレスによって症状が引き起こされる場合もあるため、ストレスを溜めない生活、ストレスを解消する方法を見つけることも重要です。アレルギーなどが原因となる場合もありますので、必要に応じてアレルギーの検査などを受けておくのも効果的です。

こちらの記事の監修医師

医療法人社団仁明会安部医院

安部浩一

【経歴】
昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る

【所属学会・認定医など】
日本耳鼻咽喉科学会 認定専門医
補聴器適合判定認定医
日本耳鼻咽喉科学会東京都地方部会 代議員
北多摩耳鼻咽喉科学会 常任理事

治療に適した診療科目

皮膚科

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