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最終更新日:2022年10月14日

さるもねらかんせんしょうサルモネラ感染症

こちらの記事の監修医師
グローバルヘルスケアクリニック
水野 泰孝

概要

サルモネラ感染症は、サルモネラ菌の感染によっておこる下痢症で、食中毒の一種です。下痢症をおこす4大原因疾患の一つに数えられます。サルモネラ菌のついた肉・牛乳・卵・野菜などを、調理が不十分なままで食べると感染します。主な症状は発熱・腹痛・下痢・吐き気、ときにおう吐などです。小児、高齢者、免疫力の弱い人で症状が強くなり、脱水・菌血症など重症となることがあります。便・血液などからサルモネラ菌を検出して確定診断します。治療は症状が軽い場合は対症療法のみです。幼児、高齢者、免疫力の弱い人では、抗菌薬を投与することがあります。予防策は十分な調理が重要であり、旅行中は生水・生乳をさけるようにしましょう。

原因

サルモネラ菌はブタ・ウシ・ニワトリなどの家畜および犬・猫・鳥・亀などの動物に広く感染しています。また、家畜のエサ、食品製造施設、家庭のキッチンなどにも生存する菌です。すべての流通経路をすり抜け、生存力が強く、乾燥した環境でも数週間生き残ります。さらに雌鶏の卵巣から生まれる前の卵にまで感染することがあります。こうして生き残ったサルモネラ菌のついた肉・牛乳・卵・野菜(肥料を介して汚染)などを、十分に火を十分に通さず食べることが、サルモネラ感染症の原因です。また、感染したヒトの便を通じて感染したり、ほとんど症状がないペットからヒトへ感染したりすることもあります。集団感染することがありますが、症状が軽い場合は、サルモネラ感染症と知らずに終わることもまれではありません。口から入ったサルモネラ菌が少量なら、胃の中で死滅するため、感染はおこりませんが、サルモネラ菌が多いと消化管に感染します。さらに血液を介して骨・関節・ぼうこう・肺・心臓の弁など他の臓器へ移行することがあります。

症状

通常、感染から発症まで8~48時間ほどですが、3~4日後に発症することもあります。症状は、発熱・腹痛・下痢・吐き気、ときにおう吐です。下痢は1日に数回から十数回みられ、2~7日間続きます。通常の症状は軽く、自然に回復する病気です。小児、高齢者、免疫力の弱い人で症状が強くなり、脱水・菌血症など重症となることがあります。菌血症から全身に広がると、関節やアキレス腱の痛み・息切れなどをおこします。

検査・診断

症状と環境によりサルモネラ感染症を疑いますが、38度以上の発熱、1日10回以上の下痢、血便をみる場合はサルモネラ感染症の可能性が高くなります。血液検査で白血球やCRP上昇などの炎症反応を認め、肝臓の数値が上昇することがあるのが特徴的です。さらに、便・血液などからサルモネラ菌を検出して確定診断します。

治療

症状が軽い場合は対症療法のみおこない、通常は強力な下痢止め薬や抗菌薬は使いません。なぜなら、下痢止め薬は改善を遅らせたり、まひ性イレウスをおこしたりするからです。また、抗菌薬はサルモネラ菌を完全に消滅できず、抗菌薬の効きにくい耐性菌が生まれてくることがあり、投与は控えられます。ただし、幼児・高齢者・免疫力の弱い人では、抗菌薬を投与することがあります。また、サルモネラ菌が全身に広がった場合も抗菌薬が必要です。抗菌薬は、ニューキノロン薬などを7日間投与します。菌血症の場合は14日以上投与することがあります。下痢がひどい場合は輸液による脱水症の治療が必要です。大動脈・心臓弁・関節に感染をおこした場合は手術することがあります。

予防/治療後の注意

サルモネラ感染症の予防策は十分に火を通して調理することです。調理場の清潔を保持し、安全な水と新鮮な食材を使います。食品は安全な温度に保ち、野菜・果物をていねいに洗うことが必要です。また、生ものと調理物は分けてあつかいましょう。旅行中は適切に調理された食事をとり、生水・生乳はいったん沸騰させてから飲むようにしてください。ペットや家畜に触れた後には、石けんでよく手を洗いましょう。下痢が止まっても、しばらくの間、便からサルモネラ菌が出ることがありますから、注意が必要です。なお、サルモネラ感染症を予防するワクチンはありません。

こちらの記事の監修医師

グローバルヘルスケアクリニック

水野 泰孝

〇診療科:内科・感染症内科・小児科・アレルギー科・トラベルクリニック

【学歴 】
私立駒場東邦中・高等学校(1982-1988)
昭和大学医学部医学科(1988-1994)
東京慈恵会医科大学大学院医学研究科(熱帯医学専攻)(1998-2003)
長崎大学熱帯医学研究所(1999)
(Diploma in Tropical Medicine)
タイ王国マヒドン大学熱帯医学部(2001)
(Diploma in Tropical Medicine & Hygiene; DTM&H)
バングラデシュ国下痢症疾患研究所(2002)
(Workshop on Emerging and Re-emerging pathogens)
連合王国ロンドン大学公衆衛生・熱帯医学部(2005)
(Travel Medicine Short Course)

【職歴】
東京慈恵会医科大学付属病院 臨床研修医(1994-1996)
東京慈恵会医科大学付属柏病院・第三病院 小児科助教(1996-1998)
東京慈恵会医科大学付属病院 感染制御部 診療医員(2003-2004)
国立国際医療センター(現:国際医療研究センター)国際医療協力局 厚生労働技官(2004-2005)
国立国際医療センター病院 国際疾病センター(現:国際感染症センター)厚生労働技官(2005-2010)
外務省 在ベトナム日本国大使館 一等書記官兼医務官(厚生労働省より出向)(2007-2009)
国際協力機構(JICA)感染症顧問医(2009-2017)
厚生労働省羽田空港検疫所 非常勤医師(2011-2019)
東京医科大学病院 感染制御部・渡航者医療センター 准教授(2010-2018)
東京医科大学病院 感染制御部 部長(2013-2015)
東京医科大学病院 感染症科 診療科長(2013-2015)
東京医科大学病院 国際診療部 部長(2016-2018)
一般病院・診療所 非常勤医師(2017-2019) 東京都(杉並区、新宿区、葛飾区、世田谷区、千代田区、調布市)、神奈川県(横浜市、川崎市)、千葉県(松戸市、流山市)、埼玉県(所沢市、三郷市、蕨市、羽生市、吉川市、上尾市)、栃木県(真岡市)、群馬県(渋川市)、茨城県(古河市)、山形県(庄内町)、岩手県(奥州市)、北海道(旭川市、釧路市、月形町、江差町)、熊本県(天草市)

【役職】
日本感染症学会評議員
日本熱帯医学会評議員
日本化学療法学会評議員
日本渡航医学会評議員
日本臨床寄生虫学会評議員
日本小児科医会国際委員長
国際協力機構海外協力隊派遣前訓練 感染症講師
株式会社 わらべや日洋ホールディングス釧路工場 嘱託産業医
株式会社JM 嘱託産業医
社会福祉法人ちとせ交友会 嘱託医
株式会社 電通 感染症対策アドバイザー
東京都三鷹市 感染症対策アドバイザー
認定資格
日本感染症学会認定感染症専門医・指導医
日本小児科学会認定小児科専門医・指導医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本医師会認定産業医
日本感染症学会推薦インフェクションコントロールドクター(ICD)
身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)
国際渡航医学会認定医(CTH® )
米国熱帯医学会認定医(CTropMed® )
一般旅行業務取扱管理者
PADIスクーバダイビングインストラクター(OWSI)
日本臨床内科医会認定医(~2013)日本人間ドック学会認定医(~2014)日本温泉気候物理医学会温泉療法医(~2015)日本化学療法学会抗菌化学療法指導医(~2017)

治療に適した診療科目

感染症内科

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