最終更新日:2022年7月15日
涙が止まらないのは病気?涙目(流涙症)の原因と対処法
こちらの記事の監修医師
スマイル眼科クリニック
岡野敬

涙が止まらない原因としては目にゴミが入ったり、コンタクトレンズがずれたりすることが考えられます。しかし、病気によって涙目(流涙症)の症状が出ているケースもあるので注意してください。涙が止まらない原因と対処法についてまとめました。また、涙が止まらないときに病院へ行くべきか、あわせて解説しています。
涙が止まらないときに考えられる原因と対処法
涙が止まらない場合、次のような原因が考えられます。
- 目の乾燥
- アレルギー反応
- コンタクトレンズの影響
- 目に入った異物
- 逆さまつ毛
涙が止まらないときに考えられる原因はいくつもあり、原因によって対処法も異なります。
該当するものがないかを確認して、原因にあった対処法をとるようにしてください。
目の乾燥
室内の湿度が低かったり、直接エアコンの風が目に当たっていたりすると、乾燥により涙が出ることもあります。
この涙は乾燥から目を守るために出たものです。また、後述するコンタクトレンズの使用なども目の乾燥に繋がるため注意してください。目の乾燥を防ぐためには、加湿器を使用したり、エアコンの風向きを調整したりしましょう。
アレルギー反応
アレルゲンが目に入ったとき、アレルギー反応により涙が出ることもあります。アレルギーを持っている場合、目にかゆみがある場合、アレルギー反応が原因である可能性は高いです。
多いアレルゲンとしては、花粉やハウスダストなどが挙げられます。アレルゲンと接触する機会を減らすことが重要なので、花粉やハウスダストが原因であるときは掃除を徹底しましょう。
コンタクトレンズの影響
コンタクトレンズの間違った使用や、レンズについた汚れも涙が出る原因になります。普段からコンタクトレンズを使用している人は、使用方法をしっかりと守り、衛生面にも注意してください。
装用してすぐに症状が出始めた場合、コンタクトレンズが原因だと考えられます。一度、コンタクトレンズの装用を中止して、症状がおさまるかを確認しましょう。
コンタクトレンズが原因のときの対策としては「長時間の使用を避ける」「乾燥しにくいレンズに変更する」「目薬を使用する」などがあります。加えて、コンタクトレンズの使用で目に異常が出た場合は、かかりつけの眼科で相談することも重要です。
目に入った異物
ほこりなどの異物が目に入った場合も、涙が止まらなくなることがあります。目に入った異物を取るまでは涙が止まらず、目を擦ることで傷がつくこともあるので注意してください。
異物が入ったときは擦らずに、洗眼薬などで目を洗いましょう。
通常であれば、涙が出ることでほこりなどの異物は外に押し出されます。しかし、「目を開けられない」「異物感が続く」「充血が解消されない」というときは、早めに眼科で診てもらいましょう。
逆さまつ毛
逆さまつ毛も涙が止まらないときに考えられる原因のひとつです。本来は外側に向かって生えているまつ毛が、逆方を向いていて、眼球に接触することで刺激になります。
角膜などに傷がつくケースもあり、早めに対処することが重要です。手術が必要なこともあるため、逆さまつ毛が原因であるときは眼科で相談してください。
涙が止まらない「涙目」の症状も出る主な病気
涙が止まらない場合、次のような病気が原因であるケースも考えられます。
- ドライアイ
- 結膜炎
- 角膜炎
- 涙囊炎
- 結膜弛緩症
- 鼻涙管閉塞、鼻涙管狭窄
ドライアイ
ドライアイはただ目が乾燥している状態というわけではありません。涙の量が減る、もしくは涙に含まれる油分が減少することで目が乾燥しやすくなり、それに伴い多くの症状が出ます。
【ドライアイの主な症状】
- 目の乾燥
- 目のかすみ
- 白目の充血
- 涙目
- 目やに
- 目の疲れ
- 眩しさ
症状が軽度なら目薬などでセルフケアすることもできますが、コンタクトレンズの影響や生活習慣などによって悪化するケースもあります。ドライアイによる不快感があれば、悪化する前に眼科を受診するようにしてください。
結膜炎
結膜は白目を覆っている膜で、そこに生じた炎症が「結膜炎」です。結膜炎には主に「アレルギー性」「ウイルス性」「細菌性」の3種類があり、目以外に症状が出ることもあります。
例えば、前述の花粉やハウスダストによって起こる結膜炎は「アレルギー性結膜炎」で、目の充血や涙目のほかに、くしゃみや鼻水などの症状も表れます。
また、ウイルス性の一種である流行性角結膜炎(はやり目)は感染力が強く、他人に感染させてしまう危険性もあります。結膜炎の原因によって対処法が変わってくるので、専門医の指示に従って治療を受けましょう。
角膜炎
角膜は黒目を覆っている膜で、そこにカビや細菌が感染することで起きる炎症が「角膜炎」です。また、コンタクトレンズや異物で角膜が傷つくことでも角膜炎になります。
角膜炎の主な症状は、白目の充血や涙目、異物感などです。ただし、症状を放置した場合、視力低下を起こす危険性もあります。
症状が出たときは早めに眼科を受診すること、コンタクトレンズを使用している人は定期検診をしっかりと受けることも大切です。
涙囊炎
涙囊炎は高齢者や新生児に多い涙を溜める涙囊(るいのう)に炎症が起きる病気です。初期症状として目やにや涙目の症状が出ますが、症状が進行すると涙囊は赤く腫れます。また、腫れだけでなく、痛みを伴うケースもあります。
基本的に涙囊炎の治療には手術が必要で、放置すると炎症の範囲が広がることもあるため注意してください。
結膜弛緩症
結膜弛緩症は、白目を覆う結膜がたるんだ状態のことです。加齢が結膜弛緩症の原因のひとつであり、涙が溢れたり、目に異物感を感じたりします。
しかし、結膜弛緩症のはっきりとした原因は分かっていません。
軽度であれば目薬による治療も行われますが、医師と相談の上、手術による治療が選択されるケースもあります。
鼻涙管閉塞・狭窄
先ほど説明した涙囊炎の原因にもなるのが、鼻涙管閉塞や鼻涙管狭窄です。涙の通り道が狭くなる(狭窄)、もしくは塞がる(閉塞)ことで、目に涙が溢れてきます。
例えば、風邪やアレルギーは鼻涙管が狭くなる原因のひとつです。鼻涙管閉塞や鼻涙管狭窄の原因が分かっている場合は、その治療が優先されます。
また、涙囊辺りのマッサージにより症状が改善されるケースもあります。その一方で、原因が分からないときや症状が改善されないときは、症状次第で手術も必要です。
理由もなく悲しくなり、涙が止まらなくなるのは「うつ病」が原因?
涙が止まらない原因が必ず目にあるとは限りません。例えば、「理由もなく悲しくなる」「暗い気持ちが続いている」「精神状態が不安定」といったケースで、涙が止まらなくなることもあります。
このような状態が数週間続いている場合は、うつ病の初期段階であることも考えられます。
自分で対処できないとき、生活に支障をきたしているときは、早めに心療内科や精神科を受診しましょう。
涙が止まらないときは病院へ行った方が良い?
涙が止まらない場合、その原因が分かっており、自分ですぐに対処できるのであれば様子を見ても大丈夫です。しかし、次のようなケースは早めに眼科などの受診を検討してください。
【涙が止まらないときは病院へ行った方が良いケース】
- 強い痛みがある場合
- 症状が改善されない場合
- 涙目以外の症状も出ている場合
涙が止まらない原因次第では、症状を放置したことによる視力低下などの危険性もあります。症状が悪化する前に医療機関を受診するようにしてください。
涙が止まらない場合は早めに医療機関へ|症状によっては眼科以外の受診が必要
涙が止まらないときは、早めに医療機関を受診することが重要です。目に原因があるときは眼科ですが、症状によっては耳鼻咽喉科や心療内科なども選択肢になります。
原因が分からないまま症状を放置していると悪化することもあるため、「症状が改善されないとき」「生活に支障をきたしているとき」などは早めに診てもらいましょう。
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こちらの記事の監修医師
スマイル眼科クリニック
岡野敬
〇診療科 :眼科
【経歴】
平成9年 杏林大学医学部卒業。
杏林大学病院アイセンター、公立阿伎留病院眼科、志和眼科医院、都南眼科、みたけ眼科、やはば眼科院長として勤務し、外来診療と手術を行う。
平成14年9月より、横浜市青葉区のスマイル眼科に勤務。
平成15年1月よりスマイル眼科クリニック院長。
【専門】
専門は、前眼部疾患、緑内障、ドライアイ、アレルギーなど一般眼科外来と、小児眼科、コンピュータ支援医療。
【所属学会】
日本眼科学会、日本眼科医会、ドライアイ研究会、日本LIME研究会、近視学会、東洋医学会会員。
【趣味】
旅行、電子工作、ワイン、コーヒー、料理など。
【資格】
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、PADIオープンウォーターダイバー、アマチュア無線4級保持。
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