最終更新日:2022年4月27日
足だけ冷えるのは病気のせい?原因から対処法まで解説

こちらの記事の監修医師
おおつか医院
大塚 亮

足だけが冷える原因は、運動不足やストレスによる自律神経の乱れ、服や下着の締め付け、女性ホルモンの乱れなどさまざまです。また、病気が背後に隠れているケースもあります。この記事では、足だけ冷える主な原因と病気との関係、具体的な対処法について解説します。足の冷えが気になっている人はぜひ参考にしてください。
足だけ冷える原因は?

日常生活の中で、足だけ冷える場合、さまざまな原因が考えられます。
もっとも多い原因としてあげられるのが、運動不足です。足の中でもふくらはぎは第二の心臓と呼ばれており、血液を腎臓に送るためにポンプとしての役割を担っています。しかし、運動不足の状態が続くと、血液循環が悪くなり、足が冷えるようになります。
また、自律神経の乱れが原因となるケースも少なくありません。例えば、仕事などで過度のストレスを受けている、不規則な生活を送っているといった場合、自律神経がうまく機能しなくなり、冷えが発生してしまいます。自律神経の乱れは、室内外の温度差によって起こることもあるため、例えば夏場で室内は涼しいものの屋外は暑いといったときに足が冷える可能性も考えられます。
そのほかにも、下着や靴などで締め付けられることで血行が滞り、寒さを感じるようになるケースもあれば、貧血や低血圧といった血管系の疾患により血流が滞り冷えるケース、女性の場合はストレスや更年期の影響による女性ホルモンの乱れから冷えを感じるケースもあります。
このように、足だけ冷える原因は、決して一つだけではありません。また、複数の要因が重なって冷えているケースも考えられます。
足の冷えは病気のサイン?

足の冷えは、血行不良が影響しているものです。そのため、さまざまな対策を施しても状態が改善されない場合は何かしらの病気である可能性が考えられます。
例えば、先ほども触れているように低血圧や貧血であるケースは少なくありません。そのほかにも、以下のような病気である可能性があります。
- 膠原病
- 甲状腺機能低下症
- ASO(閉塞性動脈硬化症)
- レイノー病
- バージャー病
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- 心不全
- 多汗症
- 閉塞性血栓血管症
- 糖尿病足病変
- 急性動脈閉塞症
- 閉塞性動脈硬化症
など
いつも足だけ冷えることが気になっている人は、一度病院を受診してみるといいでしょう。
足だけ冷える時の対処法

ここでは、足だけ冷える時にできる対処法を紹介します。簡単にできるものもあるため、ぜひ試してみてください。
運動する
運動不足による筋力低下は、足の冷えを招きやすいため、定期的に運動に取り組むことは冷えを改善するうえでは非常に重要です。
運動というと筋トレや有酸素運動など激しいものをイメージする人もいるかもしれませんが、それだけではありません。例えば、つま先立ちをするだけでも十分足の筋肉を鍛えることができます。具体的には以下の手順で行ってください。
- 足を肩幅に開く
- 息を吐きながら背伸びしてつま先立ちする
- つま先立ちの状態を3秒ほどキープ
- 息を吸いながら3秒くらいかけて元の状態に戻す
この動きを5〜10回程度繰り返してみてください。
そのほかにも、足の指をグーパー、グーパーと開閉することも足の運動になります。
これらは自宅にいながら、なおかつ隙間時間を使ってできるものであるため、ぜひ取り組んでみてください。
血管を拡張させる
冷えを解消するには、血管を拡張させ、血流をよくすることが大切です。特に足はくるぶし付近や膝の裏などに大きな血管があるため、ゆっくりと時間をかけて入浴するなどして足を温め、血管を拡張するようにしましょう。
ツボを押す
冷えに効くとされるツボを押すことも対処法となります。例えば、うちくるぶしから指4本分ほど上にある「三陰交」と呼ばれるツボや足の親指と人差し指の間にある「太衝」と呼ばれるつぼを押したり温めたりすることも効果的です。
食べ物を工夫する
摂取する食べ物を工夫することで、体が内側から温まり、血行がよくなるため、冷えの改善につながります。具体的には、以下のようなビタミンE・C・B1やタンパク質、パントテン酸などを含んだ食材の摂取を心がけてください。
- ビタミンE:血管を拡張させることで血行をよくする(うなぎ、アーモンド、卵黄など)
- ビタミンC:鉄分の吸収をサポートし、毛細血管の機能を維持する(柑橘類、緑黄色野菜など)
- ビタミンB1:代謝を促進することでエネルギーを産生する(豚肉、大豆、卵など)
- タンパク質:神経機能を維持する(大豆製品、魚など)
- パントテン酸:代謝を促進することで自律神経を活性化する(レバー、大豆など)
なお、体を冷やすような冷たい食べ物や飲み物、栄養バランスが偏ってしまいがちなインスタント食品などの食べ過ぎは控えるようにしましょう。また鉄の吸収を妨げる食べ物にも注意が必要です。具体的には、葉菜類の野菜やコーヒー、紅茶、穀類、食物繊維を豊富に含んだものなどがあげられます。
生活習慣を改善する
生活習慣の改善に取り組むことも、足の冷え対策になります。例えば、入浴の際には熱い湯船に短時間浸かるのではなく、ぬるめのお湯に時間をかけてゆっくりと浸かる方が体の中からしっかりと温めることができます。
また、「頭寒足熱」を心がけることも大切です。これは。下半身を厚着に、上半身は首回りを除いて比較的薄着にすることです。なお、足が冷える時に暖房を使用するケースは多いかと思いますが、暖房は下半身を温めやすい床暖房やこたつが理想的だといえます。
そのほかにも、しっかりと睡眠をとってストレスを溜め込まないようにする、血流を良くするために体を締め付けるような服や靴、下着を着用しないといったことも冷えに対処するうえでは大切です。
病院を受診する目安
冷えの症状がなかなか改善されず、むしろひどくなっている、足の冷えに加えてむくみが発生している、全身の重だるさがある、といった場合は別の病気が隠れている場合があるため、一度病院を受診してみてください。診療科は、内科・循環器科・婦人科などで診察してもらえます。
一方で、足の冷えのみで特に症状がひどくない場合は、まずセルフケアによる改善に取り組んでみてください。
まとめ

今回は、足だけ冷える場合の原因や病気との関係、対処法などについて解説しました。足が冷える原因は、運動不足による足の筋力の低下や自律神経の乱れ、服や下着による締め付けなどさまざまです。また、貧血や低血圧をはじめとした疾病が背後に隠れているケースもあります。冷えを感じた場合、適度な運動に取り組む、ぬるめの湯船にゆっくりと浸かる、食事内容を見直すなどしてセルフケアに取り組んでください。それでも症状が改善されない、悪化しているといった場合は病院を受診しましょう。
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こちらの記事の監修医師
おおつか医院
大塚 亮
〇病院名 :おおつか医院
〇医師 :大塚 亮
〇アクセス:奈良県生駒市あすか野北1-2-12
〇診療科 :循環器内科 , 内科 , 小児科
《略歴》
1996年大阪市立大学医学部卒業、淀川キリスト教病院等で研修。
2002年大阪市立大学大学院医学研究科循環器病態内科学修了
2002年Columbia Presbyterian Medical Center, Adult cardiology
2005年大阪市立大学医学部附属病院循環器内科 博士研究員
2008年大阪市立大学医学部附属病院循環器内科 病院講師
2010年西宮渡辺心臓脳・血管センター 画像診断部部長
2014年当院の非常勤勤務から院長となる。
《資格》
日本循環器学会認定 循環器専門医
《所属学会》
日本内科学会
日本循環器学会
日本心臓病学会
日本抗加齢医学会
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おおつか医院は近鉄けいはんな線・白庭台駅より徒歩15分にあります。病院前には4台の駐車場があり、近隣にも専用駐車場6台分を確保しているので、車での来院も可能です。院長は大阪市立大学の医学部を卒業した後...
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