最終更新日:2022年5月14日
まぶたの裏に白いできものができる原因と対処法|すぐに病院へ行くべき?

こちらの記事の監修医師
スマイル眼科クリニック
岡野 敬

まぶたの裏やふちの白いできものは、何が原因なのでしょうか。まぶたの裏などに白いできものができる病気はいくつか考えられます。原因によって治療法も異なるため、基本的に眼科を受診するようにしてください。まぶたの裏の白いできものの原因と対処法についてまとめました。
まぶたの裏やふちの白いできもの|その原因と対処法
まぶたの裏やまぶたのふちにできた白いできものの原因は、次のような病気の可能性があります。
【まぶたの裏などにできる白いできものの原因】
・結膜結石
・マイボーム腺梗塞
・霰粒腫
・麦粒腫
考えられる原因はひとつではありません。以下ではそれぞれの病気の具体的な症状と対処法について説明していきます。
結膜結石
結膜結石は、分泌物が固まり、石のようになったものが結膜にできた状態のことです。結膜はまぶたの裏側や白目の表面などを覆う薄い膜です。そこにカルシウムや老廃物などが固まった白や黄色の小さな小石のようなものができます。
結石が深い場所にあるときは、痛みが出ないことも多く、治療の必要もありません。しかし、徐々に浅い場所まで動き、結膜の表面に移動することもあります。
結石が表面に出ると痛みや異物感を感じ、充血や目のかすみなども見られます。自然に結石が取れて、症状が落ち着くこともありますが、状態によって眼科などで取り除いてもらう必要もあります。
マイボーム腺梗塞
マイボーム腺はまぶたの中にある油分を分泌するための腺です。この油分は涙の蒸発を防ぐ重要な役割を持っていますが、マイボーム腺の機能が低下することで、油分が分泌管の出口で固まってしまうこともあります。
このような状態がマイボーム腺梗塞です。まつ毛の生え際辺りに白いプツプツとした塊ができていたら、マイボーム腺梗塞の可能性があると考えてください。固まっているのは油分なので、蒸しタオルを作って目元を温めることで改善が期待できます。ただし、眼球を傷つけてしまう危険性があるので、自分で無理に取ってはいけません。
白いできもので異物感を感じるとき、症状が改善されないときは、眼科を受診してください。
マイボーム腺梗塞を眼科で治療する場合、圧迫することで固まった油分を押し出します。また、圧迫するだけでは取り除けないときは、切開した上で、ピンセットなどを使って除去することもあります。
霰粒腫
霰粒腫は、眼瞼の長期炎症などにより炎症性肉芽種が形成されることにより起こります。発生場所はマイボーム線とは限りません。マイボーム腺周囲ももちろんですが、Moll腺やZeiss腺周辺も発生源になり得ます。
霰粒腫の主な症状はまぶたの腫れですが、基本的に触れても痛みはありません。もし霰粒腫で痛みを感じるなら、細菌感染によって化膿している可能性が高いです。
また、治療せずに放置すると、しこりが残ることもあるので注意してください。状態にもよりますが、霰粒腫の治療には点眼薬や軟膏、抗生物質などが用いられます。
麦粒腫(ものもらい)
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)は、一般的には「ものもらい」と呼ばれることも多い目の病気です。赤みと腫れが麦粒腫の特徴で、霰粒腫と違って痛みも感じます。
麦粒腫は細菌感染で起こり、主な原因菌は黄色ブドウ球菌です。黄色ブドウ球菌は常在菌ですが、体力、免疫力が菌の増殖力を上まっている場合は発症しません。下回ると細菌が増殖して麦粒腫や結膜炎になります。
麦粒腫の治療には抗生物質の点眼薬や軟膏、内服薬が処方されます。ただし、症状が進行していると、切開して膿を出さなくてはいけないケースもあるので、麦粒腫になったら早めに眼科で診てもらいましょう。
まぶたの裏に白いできものがある状態でコンタクトは使用できる?
まぶたの裏に白いできものがあるときは、コンタクトレンズの使用を一時的に控えてください。白いできものの原因がコンタクトレンズの可能性もありますし、装用により症状が悪化する危険性もあります。
症状を悪化させないためにも、コンタクトレンズの使用に関しては専門医の判断を仰ぎましょう。
まぶたの裏の白いできものは病院へ行った方が良い?

軽度なマイボーム腺梗塞などであれば、セルフケアをした上で、様子を見ても大丈夫です。しかし、正確な原因は診察・検査を受けなければわかりません。
市販の目薬では治らない場合も多い
市販の目薬にも抗炎症作用や抗菌作用を持っているものがあります。ただし、白いできものの原因次第では、市販の目薬で治すのは難しいです。症状に合った適切な治療を受けるためにも、白いできものができたら眼科へ行きましょう。
違和感があっても自分で潰すのは危険
白いできものがまぶたの裏にあると、目に違和感や異物感があります。たとえ白いできものが気になっても、自分で潰すのは危険です。状態を悪化させたり、目を傷つけたりする危険性もあるため、下手に触ってはいけません。
痛みや腫れが続くときはすぐに病院へ
もし白いできものだけでなく、痛みや腫れなどの別の症状もあるならすぐに病院へ行くことをおすすめします。病気によっては放置することで症状が進行するので、できるだけ早く診察を受けることが重要です。
まぶたの裏の白いできもので痛みがある・治らないときは眼科を受診しよう
まぶたの裏に白いできものができた場合、痛みや異物感などがなく、見た目以外に問題がないのであれば数日経過観察しましょう。その一方で、痛みや腫れがあるとき、数日経過しても治らないときは眼科を受診するようにしてください。
眼病によりまぶたの裏に白いできものができているなら、その病気ごとの治療が必要です。また、マイボーム腺の詰まりから霰粒腫などの病気になるケースもあります。徐々に症状が悪化するような病気もあるので、まぶたの裏の白いできものは眼科で相談しましょう。
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こちらの記事の監修医師
スマイル眼科クリニック
岡野 敬
〇診療科 :眼科
【経歴】
平成9年 杏林大学医学部卒業。
杏林大学病院アイセンター、公立阿伎留病院眼科、志和眼科医院、都南眼科、みたけ眼科、やはば眼科院長として勤務し、外来診療と手術を行う。
平成14年9月より、横浜市青葉区のスマイル眼科に勤務。
平成15年1月よりスマイル眼科クリニック院長。
【専門】
専門は、前眼部疾患、緑内障、ドライアイ、アレルギーなど一般眼科外来と、小児眼科、コンピュータ支援医療。
【所属学会】
日本眼科学会、日本眼科医会、ドライアイ研究会、日本LIME研究会、近視学会、東洋医学会会員。
【趣味】
旅行、電子工作、ワイン、コーヒー、料理など。
【資格】
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、PADIオープンウォーターダイバー、アマチュア無線4級保持。
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