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最終更新日:2022年6月2日

眉毛を上げるのは初期症状?意外と身近な病気、眼瞼下垂症

こちらの記事の監修医師
まつだ眼科形成外科
松田 弘道 先生

※画像はイメージです/PIXTA

まぶたが下がることによって視界が遮られてしまう眼瞼下垂症は、心身ともにさまざまな悪影響をおよぼすと、眼科医の松田弘道先生はいいます。本記事では、眼瞼下垂症の症状や治療法、治療の際の注意点等について、細かく解説していきます。

眼瞼下垂症にみられる症状

せばまった視界を確保するために眉毛を無理やり上げる

まず、なぜまぶたは下がってしまうのでしょうか。上眼瞼挙筋の収縮力がまぶたに伝わることでまぶたは開きます。上眼瞼挙筋は眼球の後方から伸びており、眼球の上方で挙筋腱膜とミューラー筋に分かれ、両者はまぶたの末端付近に付着しています。両者は上眼瞼挙筋の大きな動きとは異なり、まぶたの繊細な動きの表現や二重の形成などに関与します。しかし、その繊細さゆえにまぶたへの付着が外れてしまいやすいという欠点があります。

挙筋腱膜とミューラー筋の付着が外れると、上眼瞼挙筋の収縮力をまぶたにうまく伝えることができなくなるのです。付着部の障害が原因となるため、筋力を回復させるリハビリなどでは残念ながら下がったまぶたを上げることはできません。その他、上眼瞼挙筋自体の脂肪変性がまぶたの下がる原因となることもあります。

まぶたが下がり視界が遮られると、たとえ視力が良くても見えにくくなってしまいます。この状態のことを眼瞼下垂といい、人体にとって危機的な状況となりうるため、何とか目を見開こうと前頭筋を収縮させて視界を確保しようとします。

眼瞼下垂症の初期であれば眉毛を上げてまぶたが下がることに対処できますが、その状態が続くと以下に示すようなさまざまな症状を招いてしまうのです。

また、眼瞼下垂症に似た病気として、まぶたの皮膚が伸びて視界が遮られる眼瞼皮膚弛緩症が挙げられます。この病気でも視界の確保のため眉毛の挙上をきたしますので、区別には注意が必要です。眼瞼皮膚弛緩症かどうかは、視界にかかる皮膚のみを指でつまみ上げてみて、まぶたの縁が落ちているかどうかで判断できます。眼瞼下垂症に眼瞼皮膚弛緩症が合併している場合もあります。

眼瞼下垂症の主な症状

視界の上方がみえにくい、まぶたが重い、眼が疲れるといった眼症状をきたします。重度の例では下方を見た際にもまぶたが落ちてしまうため、読書がしにくいといった悩みを持たれる方もいます。全身症状には、前頭筋が常に緊張することによる頭痛や、首や肩の筋肉を無意識に収縮させることによる肩こりがあります。

その他、疲れた表情やおでこの皺といった整容面の症状、抑うつ気分といった精神面における症状が出ることもあります。

眼瞼下垂症を発症しやすい人の特徴

眼瞼下垂症は、生まれつきの先天性と加齢性の2つに大きく分かれます。両者で治療方法が異なるため、事前の診察における見極めが大切です。

さらに、年齢が進むほど発症頻度は高くなります。文献上、40歳以上で眼瞼下垂の割合は13.5%の頻度とされています。また、60歳代では5人に1人、70歳代では3人に1人といったデータもあります。このことから眼瞼下垂は決して稀な病気ではなく、むしろごくありふれた病気といえます。

引用元 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28338663/

まぶたをこする癖のある方、コンタクトレンズ装用者は眼瞼下垂症になりやすく、特に注意が必要です。花粉症やアレルギー性結膜炎などを有する方は眼科で早めに治療しておくことをお勧めします。コンタクトレンズの長期装用者は非装用者と比較してハードレンズで17倍、ソフトレンズでも8倍の発症リスクとされています。その他、肥満も発症リスクと考えられています。

引用元 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26102541/

眼瞼下垂症を治療するために

原則手術が必要になる

加齢性の場合、術者や施設によって術式に若干の違いはありますが、挙筋腱膜やミューラー筋の単独、もしくは両者の前転が通常行われます。アプローチ別には、皮膚を切開しておこなう経皮膚法と皮膚を切開しない経結膜法があり、両者で手術内容や術後の仕上がりなどに違いがあります。

先天性の場合、まぶたと眉毛上部を吊り上げ材で連結させる前頭筋吊り上げ術が一般的に行われます。

手術前後の健康・金銭面での注意点

手術後には再発の可能性が気になる方もいるでしょう。5~10年といった期間でみると、経験豊富な術者であってもわずかながら再発することがあります。再手術は可能なことが多いですが、初回手術の影響があるため手術の難易度は初回よりも上がります。まぶたの高さや二重の幅の左右差などで比較的早期に再手術を行うこともあります。初回治療が何より大切となりますので、手術を受ける前に主治医とよく相談されることをお勧めします。

また健康保険については、病的な状態であると診断を受ければ保険適用となります。整容面の改善のみが目的の場合には、保険適用になりません。

眼瞼下垂の手術は眼科や形成外科で一般的に行われています。術者ごとに違いはありますが、眼科は術後の兎眼(目が閉じにくい)やドライアイの予防といった眼表面の安全性に配慮した機能面を重視する傾向にあり、形成外科は見た目の美しさといった整容面を重視する傾向にあります。

近年、機能面と整容面の両者に配慮した眼形成の分野が注目されてきており、専門医も徐々に増えてきました。眼形成再建外科学会のホームページ(https://www.jsoprs.jp)をご覧頂ければ全国各地の眼形成専門医を検索できますので、宜しければ参考になさってください。

こちらの記事の監修医師

まつだ眼科形成外科

松田 弘道 先生

松田 弘道(まつだ・ひろみち)
日本眼科学会認定眼科専門医 慈恵医大眼科元講師 西東京涙液涙道治療研究会世話人
まぶたや涙道といった目周りの疾患を幅広く扱う眼形成の領域において日本でも数少ない専門家。2014年に大学病院で眼形成専門外来を立ち上げ、機能面と整容面を融合させた眼瞼下垂手術、逆さまつげ、まぶたのしこり、涙目に対する最先端治療など、臨床・研究・若手医師の育成等に携わる。2020年に眼形成専門のクリニックとして東京都狛江市に「まつだ眼科形成外科」を開設し、現在、年間1200件を超える手術を手掛けている。

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    • 眼科
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    当院は眼瞼下垂や逆さまつげ、目周りのしこりといった眼形成疾患に対する専門診療を行っています。目の機能を守る、眼科的な視点と整容面への配慮といった形成外科的な視点の両者を有している特徴のあるクリニックで...

     
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