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最終更新日:2021年8月24日

副鼻腔炎の症状(蓄膿症)について解説!主な治療方法は?副鼻腔炎の日常の予防法や注意点もご紹介します!

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓

副鼻腔炎は「蓄膿症」の名称で広く知られています。

鼻に違和感があっても、すぐに副鼻腔炎と結びつけて考える方は少ないでしょう。

しかし副鼻腔炎は多くの人が発症している病気です。

副鼻腔炎の症状は日常の些細なことで引き起こされるため、自分では気付かないうちに副鼻腔炎にかかっている可能性も少なくありません。

副鼻腔炎になるとどういった症状が出るのか、予防法も含めて確認しておきましょう。

副鼻腔炎の症状

副鼻腔炎によって引き起こされる症状や合併症は多岐にわたります。

当てはまる症状が複数ある場合、風邪ではなく副鼻腔炎の可能性が考えられるので、注意が必要です。

副鼻腔炎の一般的な症状

副鼻腔炎の一般的な症状は以下の通りです。

・鼻づまり
・鼻汁(ネバネバした鼻水や黄色い鼻汁)

・後鼻漏(鼻水がのどのほうに流れる)
・頭重感(特に額や目と目の間が痛む)
・嗅覚障害(においが分からなくなる)

さらには日常生活に支障をきたす症状もあります。

・集中力散漫

・記憶力減退

・いびき

・虫歯

・味覚障害

・口臭

必ずしも鼻に異常が出るわけではないことが分かります。

副鼻腔炎の合併症


前述したような症状であれば、副鼻腔炎を風邪の延長線だと思って放置してしまうこともあるでしょう。

実際のところ、軽度の副鼻腔炎なら70%以上の人は数日で治ります。

しかしなかには副鼻腔炎が治らず、合併症を引き起こしてしまうこともあります。

副鼻腔炎が悪化すると、副鼻腔の周囲にある脳や目にまで細菌感染が広がります。

すると視力障害や髄膜炎・脳腫瘍などの死に至る病気に移行するリスクがあり、大変危険です。

副鼻腔炎が長期間続いている場合は一度病院を受診しましょう。

副鼻腔炎の特徴

副鼻腔炎は軽度の症状から、悪化すると死に至るほど重い合併症を引き起こすことがあります。

副鼻腔炎の特徴は大きく以下の通りです。

・急性と慢性がある

・風邪やアレルギー性鼻炎と間違えやすい

それぞれ解説します。

急性のものと慢性のものがある

副鼻腔炎の大きな特徴は、急性・慢性があることです。

急性副鼻腔炎は30日未満で完全に消失するものと定義されています。

ウイルスや細菌の感染などで発病し、鼻づまりや鼻水、鼻水が喉に回る後鼻漏や頭痛、顔面痛などの症状が一気に出現します。

しかしおよそ30日未満で自然に収まり、合併症のリスクは低いのが特徴です。

一方で慢性副鼻腔炎は90日以上続くものと定義されています。

慢性は急性とは違い、慢性のアレルギー・空気中の汚染物質やタバコの煙などの炎症が原因です。

他にも家族が同じ病歴を持っていたために発病することもあります。

慢性は急性に比べ合併症を引き起こす可能性が高いので、慢性の方は定期的な通院が必要です。

副鼻腔炎は急性や慢性の他にも、亜急性(30~90日間続く)や再発性(急性副鼻腔炎が年に4回以上発生する)などもあります。

風邪やアレルギー性鼻炎等と間違えやすい

副鼻腔炎は風邪やアレルギー性鼻炎等と間違えやすいという特徴を持っています。

風邪は、鼻やのどといった上気道の急性の炎症の総称です。

ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こし、以下のような症状がみられます。

・くしゃみや鼻水

・鼻づまり

・のどの痛み

・咳やたん

・発熱

副鼻腔炎も上気道の炎症が原因で起こるので、風邪と副鼻腔炎の見分けがつきにくく間違えてしまうことが多々あります。

アレルギー性鼻炎は、一般的にハウスダスト・花粉類・カビ類などが原因です。

体にとって異物となるアレルゲンに対して、過敏症状を起こします。

アレルギー性鼻炎になるとさまざまな症状が現れますが、その中でも以下が代表的な症状です。

・くしゃみ

・鼻水

・鼻づまり

上記の症状が起きた場合には、高い確率でアレルギー性鼻炎が考えられます。

副鼻腔炎も同じく鼻の異常によって起こる病気なので、自身で見分けるのは困難です。

副鼻腔炎の原因

そもそも副鼻腔炎は何が原因で引き起こされるのでしょうか。

副鼻腔炎はまず、主に風邪などのウイルス・細菌の感染が原因で鼻の粘膜に炎症が生じます。

そして細い穴で鼻腔とつながっている副鼻腔にも炎症が生じます。

基本的には鼻洗浄などの薬用療法で比較的簡単に治る場合がほとんどです。

しかし最近では、薬用療法では治らない難治性の副鼻腔炎も増えつつあります。

それが好酸球性副鼻腔炎です。

好酸球性副鼻腔炎は気管支喘息をともなう副鼻腔炎で、成人に多く発症します。

副鼻腔の中が白血球の一種である好酸球で充満し、鼻腔内にできもの(ポリープ)が多発しやすくなります。

今までの副鼻腔炎で使用していた薬が効かず、手術してもすぐに再発する厄介な特徴を持つ状態です。

さらに鼻腔ポリープによって、においがわからなくなる・好酸球性中耳炎をともなって難聴になることもあります。

日常生活が困難になるほど危険な病気です。

好酸球性副鼻腔炎が引き起こす合併症には、アスピリン喘息などがあります。

副鼻腔炎の治療法

副鼻腔炎の治療は基本的に薬用療法によって行われます。

・鼻水の吸引や洗浄

・副鼻腔への薬剤の噴霧

・抗菌薬(マクロライド系抗生剤)を常用量より少ない量で長期間(目安3ヵ月)服用する

・アレルギーを抑える薬なども投薬する。

病院で処方された薬を投与する以外にも、鼻洗浄などは自分で気軽におこなえます。

鼻に若干の違和感がある場合は、まず鼻洗浄を試してみてください。

それでも改善が見られない場合は、鼻の穴から内視鏡を入れて副鼻腔内のポリープや粘膜を切除する外科療法をおこないます。

手術後も3ヵ月程度投薬や鼻の洗浄を続け、治療によってほとんどの場合は完治します。

副鼻腔炎の予防法

副鼻腔炎の予防法として代表的なものは以下の通りです。

・風邪をひかない・長引かせない

・専用の洗浄液や生理的食塩水での鼻内洗浄

・喫煙や過度な飲酒は避ける

それぞれ解説していきます。

風邪をひかない・長引かせない

まずは風邪をひかない・風邪をひいてしまっても長引かせないことが大切です。

前述したように、副鼻腔炎は風邪をひいたことで起こる上気道の炎症が原因で発症する場合があります。

そのため副鼻腔炎にならないためには、副鼻腔炎を引き起こしやすい風邪を予防することが大事です。

また風邪をひいてしまったら早急に治し、風邪を長引かせないようにします。

専用の洗浄液や生理的食塩水での鼻内洗浄

専用の洗浄液や生理食塩水を使っての鼻内洗浄も効果的な予防法です。

鼻内洗浄をすることで再発を防ぐことができるうえ、現状を維持することもできます。

今は簡単な鼻洗浄器がドラッグストアで購入できます。

風邪予防や花粉症対策にもなるため、副鼻腔炎や鼻炎が気になるのであれば鼻洗浄をおこなってみると良いでしょう。

喫煙や過度な飲酒は避ける

喫煙や過度な飲酒を避けることも、副鼻腔炎の予防において大切です。

喫煙をすると喫煙の際に吐き出した無酸素の煙で副鼻腔内が満たされ、粘膜はダメージを受けやすくなります。

また飲酒をすると血行が良くなるため、鼻がつまっているときは余計につまりやすくなってしまうのです。

副鼻腔炎の予防をしたいと考えているのであれば、喫煙や過度な飲酒は避けた方が良いでしょう。

副鼻腔炎に関する注意点

副鼻腔炎に関する注意点を知っておきましょう。

これを踏まえて対処すれば副鼻腔炎の予防や進行抑止につながります。

市販薬はあくまで対処療法

薬局で販売されている市販薬はあくまで対処療法であるという認識を持っておきましょう。

市販薬でも炎症の改善や膿の排出を促進しますが、病気の根源には効きにくく完治はしづらいです。

初期段階や症状が軽いうちはともかく、そうでなければ市販薬では対処しきれないこともあるでしょう。

市販薬での治療で改善がみられなかった場合には病院に相談しましょう。
 

花粉症などアレルギー性の鼻炎の人は早めに受診を

花粉症などアレルギー性鼻炎のある人は要注意です。

アレルギー性鼻炎が長期にわたることによって、鼻や副鼻腔の粘膜が慢性的に腫れ蓄膿症を起こしやすくなります。

実際に、アレルギー性鼻炎を起こす人の約4割が副鼻腔炎を合併するといわれています。

アレルギー性鼻炎の症状の悪化を感じたときは副鼻腔炎を合併している可能性が高いです。

違和感を覚えた場合は、早めの受診を心がけましょう。

アレルギー性鼻炎等がある場合は医師に伝える


アレルギー性鼻炎がある場合は医師に伝えることが重要です。

副鼻腔炎の他にアレルギー性鼻炎も併発している場合、治療法なども変わってきます。

またアレルギー性鼻炎が影響して、より重度の病気を引き起こしてしまう可能性もあります。

アレルギー性鼻炎の診断を受けたことがある方は、必ず医師に伝えましょう。

「たかが鼻水」と軽く考えないことが重要

風邪やアレルギー性鼻炎など、身近にある病気から副鼻腔炎になってしまう可能性があります。

そのため「たかが鼻水」と軽く考えないことが大切です。

それらを放置したままにしていると、合併症や好酸球性副鼻腔炎など厄介な病気になってしまうことがあります。

そうなるとますます治療が困難になってしまいます。

軽度のうちに治療ができるよう、鼻づまりが長引く場合や鼻に違和感を覚えたら、まずは一度病院へ行ってみることが大事です。

まとめ

副鼻腔炎に多い症状は鼻づまりや鼻汁などで、悪化すると集中力散漫・記憶力減退など日常生活に大きな支障をきたす場合があります。

主な原因は細菌やウイルスの感染による炎症です。

副鼻腔炎で細菌感染が広がることで、様々な合併症を引き起こす場合があります。

風邪やアレルギー性鼻炎と間違えやすいため、注意が必要です。

副鼻腔炎を予防するために、風邪を長引かせない・鼻内洗浄をする・喫煙や飲酒を避けるなど気を付けましょう。

副鼻腔炎は多くの場合重症化することなく、比較的すぐに治る病気です。

しかしだからといって放置していると、後々もっと厄介な病気に移行する可能性もあります。

症状が重くてつらい、違和感が消えないといった悩みがあれば、すぐ病院へ行きましょう

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こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木幹啓

〇病院名 :すずきこどもクリニック
〇医師  :鈴木幹啓
〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2
〇診療科 :小児科
〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO
1975年三重県伊勢市生まれ
1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度)
2001年自治医科大学卒業

日本小児科学会認定小児科専門医
国家資格ケアマネジャー

三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
【製薬会社社外講師・CM出演等】
グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品

【メディア出演・TV監修】
日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」

【著書】
日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社)
開業医を救うオンライン診療(幻冬舎)

2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。

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