最終更新日:2022年4月4日
体のあちこちが痛い時の病気とは?線維筋痛症についても解説

こちらの記事の監修医師
立川病院|国家公務員共済組合連合会
小倉 洋二

体のあちこちが痛い場合は、どのような疾患の可能性があるのでしょうか?体のあちこちが痛い場合は、加齢によるものと線維筋痛症のように原因が不明のものなどさまざまです。また、何科を受診すればいいのかがわからないことも多いでしょう。そこで、この記事では体のあちこちが痛い場合に、どのような症状が考えられるのか、また何科を受診すれば適切な診断をもらえるのかを紹介します。
体のあちこちが痛い時に考えられる病気

体のあちこちが痛い時に考えられる病気には以下が考えられます。
- 線維筋痛症
- 関節リウマチ
- 更年期障害
- 多発関節痛
同じ症状でも病気が違う可能性があるため、体の痛み以外の症状を理解しておくといいでしょう。
線維筋痛症
線維筋痛症の原因はまだよくわかっていませんが、全身に強い痛みを感じる病気です。脳の機能障害が原因ではないかと疑われており、ストレスによって発症すると考えられています。
体中の痛みだけでなく、疲労感や倦怠感、睡眠障害と共にうつ状態になる特徴を持っており、日常生活に大きな影響を及ぼすため、放っておいては危険な病気です。
痛みは耐え難いものであるケースが多く、痛む箇所が天候によって変わることもあります。抗うつ薬が有効な場合もあります。
関節リウマチ
関節リウマチは、免疫異常を原因に主に手足の関節で起こりやすい痛みを伴う病気です。炎症を起こした結果、骨と軟骨が壊れて関節が動かせなくなり、進行すると日常生活にも大きな悪影響を与えます。
炎症は関節だけでなく、肺や目など関節とは関係ない箇所に広がることもあり、全身のあちこちを痛める病気の1つです。その他、微熱や全身の倦怠感、食欲不振などの症状も現れます。
特に、30〜50代の女性が罹りやすいといわれているため、該当する方は注意が必要です。関節リウマチも明確な原因がわかっておらず、具体的な防止策がありません。しかし、症状悪化を防ぐには適切な食事と休養が必要であるといわれています。
更年期障害
更年期障害には体中の関節痛や肩・腰の痛みなどがありますが、これらが一度に出ると体中の痛みにつながります。これは女性ホルモンのバランスが崩れてしまい、自律神経失調の影響による血行不良が原因です。
女性の場合、男性と比較して肩や腰周辺の筋肉が弱いため、症状も出やすいと考えられます。もし更年期障害による体の痛みがある場合、ストレッチをして血行の流れをよくし、痛みを和らげるといいでしょう。
また、夏場でも冷房に注意して羽織るものを準備し、体の冷えに気を付け、入浴も体を温める効果があるので行うといいでしょう。
リウマチ性多発筋痛症
多発関節痛は、60代前後から発症することが多く、年齢を重ねるごとに発症の可能性は高くなります。遺伝的な部分が大きい疾患とされており、1000人に1人程度の割合で罹患しているといわれています。
多発関節痛は、リウマチの1種としても認識されており、ステロイドの投与で症状が軽くなる場合も多いです。
症状としては、筋肉に力が入りにくくなり、全体的にこわばった印象になってしまいます。これらの症状に起因して、鬱状態になってしまうことや食欲減退による体力低下などの症状が起こる場合も多いです。
線維筋痛症の症状とは?

体があちこち痛いときに見られる病気の中で、線維筋痛症を詳しくみていきましょう。線維筋痛症の症状として、以下のものがあります。
- 倦怠感
- 鈍痛
- 慢性頭痛
線維筋痛症は、痛みだけではなく、それに起因して精神的にも病んでしまうことがあります。
倦怠感
線維筋痛症の主な症状が、倦怠感です。倦怠感の強さは、線維筋痛症を罹患した人によっても異なりますが、ひどいと起き上がることもできないほどの倦怠感を感じることもあります。また、症状が軽い人であっても一時的に強烈な倦怠感を感じることもあるでしょう。
鈍痛
線維筋痛症では、鈍痛を感じることが多いです。ズキズキした痛みを感じる人もいれば、ピキッとした痛みを継続的に感じることも多いです。線維筋痛症を罹患した人によって鈍痛の感じ方が異なり、線維筋痛症で鈍痛を感じるのは広範囲に渡り、背中一体に強烈な痛みを感じることも多いです。
また、鈍痛の特徴として継続的に発症します。筋肉痛だと思っても痛みがひどい場合や筋肉痛の痛みが数ヶ月たっても消えない場合は、線維筋痛症を疑うといいでしょう。
慢性頭痛
線維筋痛症では、体が痛くなるだけではなく、頭が痛く感じることも多いです。これは、線維筋痛症の症状として頭が痛くなっている可能性と、線維筋痛症による睡眠障害や鬱状態などから頭痛を発症している可能性のふたつが考えられます。
線維筋痛症と慢性頭痛を放置していることで、鬱状態など精神的にも参ってしまうことも多くなっています。頭痛が慢性的に続いていて、偏頭痛などと症状が異なる場合は、医者に相談をするといいでしょう。
特に、偏頭痛を持っている人は、頭痛が発生してもいつものこととして、薬を飲んで見過ごしてしまうことも多いので、注意するようにしましょう。
ストレスで体のあちこちが痛く感じる場合に考えられるもの

ストレスで体のあちこちが痛く感じる場合に考えられるものには、以下のものがあります。
- アロディニア
- 帯状疱疹
- 線維筋痛症
アロディニア
アロディニアは、通常では痛みを感じていないにも関わらず、脳で錯覚をして痛みを感じてしまう疾患です。気圧の変化や気温などで頭痛を感じる場合もアロディニアの1種と言えるでしょう。
アロディニアに罹患する原因の一つとしてストレスが考えられます。環境ストレスによって、身体・精神に極度の負荷がかかった状態になってしまい、結果的にアロディニアに罹患してしまう可能性があります。
帯状疱疹
帯状疱疹は、帯状疱疹ウイルスによって罹患する伝染病です。水疱瘡とも言われる疾患で、子供のうちに罹患すれば大人になってから症状が発症する可能性は低いといわれていますが、ストレスによって体の免疫力が弱っている場合は、帯状疱疹の症状が現れることがあります。
線維筋痛症のチェックシート

線維筋痛症の症状には、以下のものがあります。
- 体の痛み
- 関節痛
- しびれ
- 疲労感
- 倦怠感
- こわばり感
- 睡眠障害
- うつ
- 慢性頭痛
- 自律神経失調
- 過敏性腸炎
- 微熱
- ドライアイ
- 記憶障害
- 集中力欠如
これらの症状に当てはまる場合は、線維筋痛症の可能性が高いでしょう。
体のあちこちが痛い場合は何科にいけばいい?

体のあちこちが痛い場合は、整形外科を受診するのがいいでしょう。特に、筋肉の痛みを感じる場合は、整形外科に行くことで正確な診断をもらえる可能性が高いです。一方で、あちこちが痛いなかで頭痛などの症状も感じる場合は、内科を受診しましょう。
また、体のあちこちが痛い場合は、街のクリニックなどでは対処できないもしくは、正確な診断をくだせないこともあります。そのため、複数の診療科を持っている総合病院などを紹介してもらいましょう。
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小倉 洋二
〇診療科 :整形外科
【資格】
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医
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