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最終更新日:2023年2月25日

胆石の痛みを和らげるには?ほっておくとどうなるかも紹介

こちらの記事の監修医師
医療法人 大塚医院
大塚 亮

(画像=stock adobe.com)

胆石の痛みにはどんな特徴があるのでしょうか。自覚症状が出ないケースも多々あり、放っておいていいと考える人もいるかもしれませんが、急に痛みが出てきて命に関わる病気を併発する恐れもあります。そこで今回は胆石の痛みを和らげる方法と放置した際のリスクについて解説するので、胆石の疑いがある人はぜひ参考にしてください。  

胆石とは?

胆石は、胆嚢や胆管にできる結石のことです。

成人10人の1〜2人が保有するといわれており、胆石を持っていても普通の社会生活を送ることができる場合がほとんどでしょう。症状が現れない無症状胆石の人もおり、全く気にならない場合もありますが、無症状の人も含んで胆石症と呼ばれます。

なお、結石ができる場所によって名称は変わり、胆嚢にできる胆嚢結石、消化液の胆汁が通る胆管にできる胆管結石、肝臓の中にある胆管にできる肝内胆管結石です。

この中でも胆嚢結石の場合が多いため、一般的に胆石症といわれると胆嚢結石を指します。
胆石を構成している成分も複数あり、コレステロールや役目を終えた赤血球が壊れる際にできるビリルビン、カルシウムなどがあり、コレステロールだけでできているものもあれば、コレステロールとビリルビンが混じったものなど様々です。

無症状だからと安心していると激しい痛みが出てくる可能性もあるので、決して楽観視してはいけません。

胆石ができる原因

胆石ができる原因ははっきりとわかっていませんが、以下3つが考えられます。

運動不足
高カロリーの食事
不摂生な生活

胆石をもっている人は中年以降に多く、40歳代の肥満の女性に多いともいわれていますが、近年、男性の患者さんも増加傾向です。しかし、年齢だけでなくそれ以外の原因もあるので注意が必要です。ここでは胆石ができる3つの原因を詳しく見てみましょう。

運動不足

運動不足だと肥満が進み脂肪肝となり、胆汁内のコレステロールの濃度が上昇してしまって胆石ができやすくなります。

運動をすれば善玉コレステロールが増えて体内の不要なコレステロールの回収が進み、胆汁の流れもよくなるため、結晶化を防げるでしょう。

そのため胆石を予防するためにも適度な運動を行い、体質改善が有効です。

いきなり重度な運動は難しい人は、ウォーキングや軽めのジョギングなどを週に3回程度おこなうといいでしょう。

高カロリーの食事

高カロリーの食事だとコレステロール過剰な胆汁となり、胆石ができる原因となります。

とくに胆石症の最大の原因は、脂質を摂り過ぎる食生活にあると言われており、もし高カロリーばかりを摂る生活をしている場合はすぐに改めましょう。

なぜなら胆石症の中でもコレステロールを成分とする場合が多く、一度できてしまうと摂りすぎによって大きくなってしまうため、高カロリーの食事を控えるだけで胆石を作りづらい体質への改善が可能だからです。

具体的には野菜、果物、魚介類を多く摂取し、体内へのコレステロール吸収を抑え、ビタミンCによる胆汁酸排泄の増加、魚介類に含まれるタウリンにより胆石を大きくさせないようにしましょう。

また、食事時間も大切で決まった時間に3食摂取すれば、胆汁が出るタイミングを統一できるので胆石を作りづらい身体にできます。長時間食事を摂らない習慣がある人は要注意です。

そして水分も胆石を作りづらくさせるため、1日2リットルを目安に摂取するといいでしょう。

不摂生な生活

食べすぎや飲みすぎ、過労など、体のバランスを壊す不摂生な生活をしていると胆石ができやすいので注意しましょう。

胆石の危険因子は、肥満、運動不足、過度の飲酒、加齢が挙げられますが、最初の3つは生活改善すれば防げるものです。

そのため、ウォーキングなど適度な運動を心掛けて肥満に気をつけ、お酒も飲み過ぎないように気をつけましょう。

生活改善が胆石を作ることを防ぐので、無理なくやれることから始めてみてください。

胆石の痛みを和らげる方法

胆石の痛みを和らげるには、3つの方法があります。

服薬で胆石を溶かす
水分を補給する
痛む箇所を温める

3つの手法がなぜ胆石の痛みを和らげるかを紹介します。

服薬で胆石を溶かす

胆石の痛みを和らげるには胆石溶解剤を服用し、胆石を溶かします。

胆石溶解剤の成分は、ウルソデオキシコール酸・ケノデオキシコール酸と呼ばれる物質で、洗剤と同じように、油分を溶かし出す作用があります。

しかし、胆石の表面から徐々にコレステロールを溶かし出していくので、コレステロールタイプの胆石にしか効かないことを覚えておきましょう。また、大きくなった石を溶かすには時間を要しますので、すぐの効果を見込めません。

なるべく胆石が大きくなる前に服用するといいでしょう。

早い場合は、3~6 ヶ月で完全に胆石が消失する場合もありますが、一般的には服用してから1年以上はかかると考えてください。

すぐ痛みを和らげるわけではないので、痛みをすぐに無くしたい場合は溶解剤ではなく、鎮痛剤を飲んでください。

水分を補給する

水分補給をすることで、血中のコレステロール濃度や脂質値を上げづらくします。

水分を摂らないと胆汁がどんどん濃くなり、胆石を作りやすい状態にするし、胆石を持っている人でも定期的な水分補給により、痛みの発作が起こりにくくなるのでおすすめです。

胆石ができやすい人は、普段から水分補給を心掛けるといいでしょう。

水分を取れば胆汁の流れをよくするため、水分補給は胆石防止にもつながります。

痛む箇所を温める

痛む箇所を温めることで一時的に痛みを和らげられます。

胆汁は血液から作られており、血液中のコレステロールなどの余剰物や老廃物の排出によって胆石改善につながりますが、胆石で痛みがとくに出るお腹が冷えていると固まりやすくなるので、温めるといいでしょう。

患部だけを温めるのではなく、もし身体を動かせるならば、お風呂に入って温まると痛みを引かせられます。

しかし、患部を温めても一時的に痛みを無くすだけで胆石を無くすわけではないため、病院に行って診断を受けてください。

胆石をほっとくとどうなる?

胆石を放置しておくと以下の病気を併発する可能性があります。

胆嚢癌
腹膜炎
急性閉塞性化膿性胆管炎

胆石ができただけで症状が一切ないからと放置しておくとその他の病気に進行する可能性があるため、小さい段階で身体から無くしましょう。

ここでは胆石を放っておくとどうなるかを説明します。

胆嚢癌

胆石を放置しておくと胆嚢癌を併発する可能性が高いです。

胆嚢癌患者の50%から60%程度は胆石を合併していることからも、胆石を放っておくとつながると考えられています。

早期の場合は症状が出ないので発見が難しいですが、胆石発作の時に偶然発見されたり、胆石症の手術をした際に顕微鏡検査で偶然発見されたりするため、胆石から癌の早期発見も可能です。

胆石を放っておくと発見が遅れ、癌の発見も遅れてしまうので、病院で診断を受けるといいでしょう。

腹膜炎

胆石を放っておいて炎症によって胆嚢が破れて、胆汁が腹腔内へ流れ出すと腹膜炎を起こす可能性があります。

急性腹膜炎を起こすと急激な腹痛に襲われ歩けなくなり、さらには本来無菌である腹腔内は菌の増殖が速いため、消化管穿孔による腹膜炎による敗血症を起こしやすいです。

もし敗血症が進行すると多臓器不全によって命を落とす危険もあるので、胆石を原因に生死に関わる可能性があることを覚えておきましょう。

急性閉塞性化膿性胆管炎

胆管結石が胆管につまると急性胆管炎となり、この状態が続くと胆管の中で細菌が増殖し、発熱や黄疸、右上腹部痛、ショック、意識障害を主症状とする急性閉塞性化膿性胆管炎となります。

死亡率は20%といわれる怖い病気で、早急な治療が必要です。

胆石を放っておくとこのような生死に関わる病気を併発する恐れがあるので、早急に治療を行ってください。

胆石が原因で痛む箇所

胆石が原因で痛む箇所は以下です。

みぞおち
右肋骨下
上腹部

痛みが出る原因を見てみましょう。

みぞおち

胆石は移動するとき強い痛みを引き起こすことがあり、一般的に右の上腹部からみぞおちあたりの痛みとして自覚されます。

また、食後にいきなりみぞおちが痛くなり病院に運ばれる人もいるので、みぞおちに違和感を覚える人は注意してください。

右肋骨下

右肋骨下の痛みも胆石特有なので、とくに食後に痛む場合は胆石を疑うといいでしょう。
差し込むような強い痛みが右肋骨下に激しく出る場合もあります。

この痛みも胆石特有なので、痛みがひどい場合は早急に治療しましょう。

上腹部

油の多い食事で胆管が収縮すると胆石が出口に詰まり右上腹部の激痛を起こすこともあります。

突然激しく上腹部が痛くなることもあるので、胆石を放っておくことは危険です。

胆石の痛みが続く時間

胆石の痛みが続く時間は、1〜2時間程度です。

油の多い食事を食べて胆嚢が収縮して胆汁を押し出そうとしますが、胆石が出口にはまり込んで胆汁が出られなくなり痛みが発生します。

収縮が治るのが1〜2時間程度で痛みも一緒に治るでしょう。もし自然に痛みが治らない場合は、病院へすぐ行くことをおすすめします。

胆石の症状をチェックしよう

胆石があっても自覚症状として出ない場合もあるので、発見が遅れる可能性があります。

そこで、食後にみぞおちや右肋骨下、上腹部に痛みがある場合は胆石ができている可能性があるので病院で確認するといいでしょう。

また、吐き気や嘔吐、軟便が出る場合も胆石の症状が進んでいるかもしれません。激しい痛みがある場合はすぐに救急病院に行ってください。

胆石を疑ったらすぐに受診しよう

胆石を疑ったら自覚症状がなくてもすぐに受診してください。

放置すると胆石発作や急性胆嚢炎などを起こし、重症化して腹膜炎や急性閉塞性化膿性胆管炎を併発すると命に関わるリスクがあるからです。

もし自覚症状がなくても、医療機関で年1~2回のエコー検査を受診して体の状態を確認しておくとさらにいいでしょう。

まとめ

胆石について解説しました。痛みが出る箇所や和らげる方法、そして放置しておくと危険であることを理解いただけたでしょうか。少しでも胆石の疑いがあるならば早急な受診をおすすめします。

命に関わる病気を併発するケースもあるため、自覚症状がないからといってそのままにしてはいけません。胆石の疑いがある場合は、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。

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こちらの記事の監修医師

医療法人 大塚医院

大塚 亮

《略歴》

1996年大阪市立大学医学部卒業、淀川キリスト教病院等で研修。

2002年大阪市立大学大学院医学研究科循環器病態内科学修了

2002年Columbia Presbyterian Medical Center, Adult cardiology

2005年大阪市立大学医学部附属病院循環器内科 博士研究員

2008年大阪市立大学医学部附属病院循環器内科 病院講師

2010年西宮渡辺心臓脳・血管センター 画像診断部部長

2014年当院の非常勤勤務から院長となる。



《資格》

日本循環器学会認定 循環器専門医



《所属学会》

日本内科学会

日本循環器学会

日本心臓病学会

日本抗加齢医学会

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