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最終更新日:2021年12月23日

我が子が不登校になったら…親として持っておきたい「3つの心構え」

こちらの記事の監修医師
病院
内田 夕子

※画像はイメージです/PIXTA

近年、不登校の児童・生徒の割合はどんどん増えています。

高校生は単位のために出席が必要であることから、不登校を継続し続けることができないため目に見える割合としては少なくなります。ですが、学校に行きにくいと感じている子の人数は、小中学生と変わらないと考えてよいでしょう。

ここでは、もし自分の子どもが不登校になってしまったら、「親としてどう考えていけばいいのか」、そして「どういう行動を心がけたらいいのか」について、3つの心構えをお話していきます。

①学校は命をかけていくところではない


まず、なぜお子さんが学校に行きたくないのか、考えてみましょう。その原因はさまざまですが、共通しているのは「学校がつらい」ということです。

いじめに遭っているのかもしれない。友達関係がうまく築けないのかもしれない。勉強についていけないのかもしれない。先生が自分を他の子と差別するのかもしれない――、ここには挙げきれないほどたくさんの原因を見てきました。

そんな事実を反映しているのか、2020年度の子どもの自殺は統計上初めて400人を超え、過去最高となりました。
(文部科学省発表)。

子どもたちの世界というのは、大人のそれと比べると極端に狭い世界です。学校が全て、と考えている子どももいることでしょう。そんな中で「学校がつらい」という気持ちのまま学校に行き続ける子どもたちの中から、「死」を選んでしまう子どもが一定の割合でいて、その数は年々増えているのです。

学校は命がけで行くところでしょうか?

死に至るかもしれない、学校がつらいという気持ちを抱え続けたまま、学校に行き続けることは望ましいことでしょうか。親にとって、子どもに先立たれることは何よりつらいことでしょう。学校が命がけでいくところでないことは、ここまで読んでいただければ理解できるのではないかと思います。

②子どもは親に何でも話してくれるわけではない


学校でその日に何があったか、事細かく親に話す子どももいますが、「学校がつらい」思いを抱えている子どもは、何でも事細かに親に話すことは少ないと思っていいでしょう。親のタイミングで何とか聞き出そうとしても、自分の部屋に逃げてしまったり、だんまりを決め込んだりします。

全く話したくないわけではないのですが、彼らには、彼らが話したいと思うタイミングがあることを覚えておきましょう。そういう時は自分から親に近づいてきたり、居間に長居したりします。このタイミングは決して逃さないようにしましょう。タイミングを逃すと、聞けるはずだった情報が聞けなくなるばかりか、親は自分を気に留めていないという否定的な考えを与えてしまいます。

また、子どもはどんな大人に対しても全てを教えてくれるわけではありませんが、友人や学校の教師など、いろいろなところで話す情報を統合すると、その子どもの抱えているものが見えてくることがあります。

不登校になったときは、早めに専門医に相談しましょう。こういった情報の統合は、児童をたくさん診ている専門医が得意です。

③親はあくまでも冷静に。決して子供を否定しない


現代の児童・生徒の親が育ってきた時代においては、「学校に行くのは当たり前」という考えが大多数でした。熱が出た時ぐらいしか学校を休ませてもらえなかった時代です。つまり、当時は「学校がつらい」のは学校を休む理由ではなかったのです。

そうした世代の親の子どもが学校に行かないとき、その親には自然とどんな考えが生まれてきてしまうか、想像に難くないのではないでしょうか。

学校に行かせなければいけない、怠けさせてはいけない、勉強が遅れてしまう、などなど、目の前にいる「学校がつらい」と学校にいけなくなっている子どもたちを傷つける言葉が口をついて出てきてしまうでしょう。自分の思い通りにならない子どもに対して、そんな育て方をした覚えはない、とか、お前なんて産まなければよかった、とか、子どもの存在自体を否定してしまう親もいます。

しかし、学校に居場所がない彼らから、自宅という居場所すらも奪ってしまうような発言は絶対に控えなければなりません。

自然と湧き出てくる言葉をグッと抑えて、親はあくまでも冷静でいましょう。そして、「学校がつらい」と家にいる彼らを、最初は表面的でもいいので受け入れましょう。完全に受け入れるには親にも準備が必要ですが、その準備は少しずつ進めていきましょう。

お子さんには、「学校がつらい」と感じ始めたその日から、学校に行かないと決めるその日まで、いろいろな思いの紆余曲折があったことでしょう。その過程を否定せずに認め、受け入れ、そして今後の人生を共に考えていく。それこそが親にできる最大の手助けではないでしょうか。

こちらの記事の監修医師

病院

内田 夕子

精神科専門医