最終更新日:2022年2月7日
ストレスが限界を迎えた時のサインは?具体的な対処法についても解説

こちらの記事の監修医師
ミチワクリニック
佐久間一穂

仕事や勉強などでストレスを溜め込んでいる人は多いのではないでしょうか。ストレスを溜め込んでしまい、限界を迎えると心や体にさまざまな不調や異常が見られるようになります。この記事では、ストレスを溜め込んだ時に見られる具体的なサインと、ストレスへの対処法について解説します。ストレスに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
ストレスをためすぎるとどうなる?
ストレスを溜めすぎると、心や体に異常があらわれるようになります。例えば、肩がこる、お腹が痛い、だるい、気持ちが落ち込むなどです。症状がひどくなると、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
ストレスは日常生活の中で感じることが多く、誰でもストレスを溜めすぎてしまう恐れがあるため、注意しなければなりません。
【大人の場合】ストレス限界のサイン
ストレスが限界を迎えている場合、本人はストレスを自覚していなくても、さまざまなサインを体が発するようになります。
具体的なサインとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 夜なかなか眠れない
- 朝起きられない
- 寝ている最中に目が覚めてしまう
- これまでは楽しく感じられていたことが楽しくなくなる
- 飲酒量の増加
- 些細なことでイライラしてしまう
- 罪悪感が強くなる
- 常に気分が落ち込んでいる
- 仕事や勉強に集中することができない
- 食欲が増す・減る
- 休んでも疲労が取れない
など
具体的なサイン例は、一つに限られませんが、これまで見られなかったような症状が見られる場合は、ストレスが限界を迎えている可能性があるでしょう。
【学生(小学生、中学生、高校生)の場合】ストレス限界のサイン
ストレスを感じるのは、大人だけでなく、小学生、中学生、高校生といった学生も同じです。
子どもの場合も、ストレスを溜め込むことで、心や体、行動などに変化が見られるようになります。
具体的なサインとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 食欲が増す・減る
- 頭痛・腹痛・吐き気・めまいなどの症状が見られる。
- 夜なかなか眠れない、朝起きられない
- おねしょやおもらしをしてしまう
- チックが見られる(チック:突発的な体の動きや発声が繰り返し起こること)
- 親に甘えてくる
- いつもよりもおしゃべり
- 口数が減る
- 爪を噛む
- 感情の起伏が激しい
- 自傷行為(リストカットなど)を行う
など
大人と共通している部分もありますが、おねしょや親への甘えなど子ども特有のサインも見られます。子どもの場合、特に小学校低学年?中学年は悩みや不安を口に出して伝えることが難しいケースもあるため、ストレスのサインが現れやすくなります。
保護者から見て、上記のようなサインが見られるなど、いつもと様子が違うようであればストレスが限界を迎えているのかもしれません。
ストレス限界のサインを感じたら診断してみよう
ストレスのサインが見られる場合、ストレスがどのくらいあるのか診断することをおすすめします。
診断といっても、医者に見てもらうわけではありません。
インターネットで「ストレス 診断」「ストレス チェック」といったキーワードで検索すると、さまざまなサイトのストレス度チェックが表示されるため、まずはセルフチェックを行ってみてください。
診断をすることで、大まかにでも自分がどのくらいストレスを溜め込んでいるのかがわかります。
ストレスが限界になる前にするべき対処法
ストレスが限界を超えてしまわないようにするためには、普段からストレスに対処することが大切です。ここでは、ストレスへの具体的な対処法について解説します。
睡眠
ストレスを解消するには、十分な睡眠をとることが非常に重要です。
なかなか寝付けないといった方は、就寝前にゆっくりとお風呂に浸かることをおすすめします。
体温が上昇することで、寝つきがよくなることが報告されているため、湯船で体を温めるだけでも睡眠には効果的です。
リラックスする時間を作る
心身を休めてゆっくりとリラックする時間を作ることも、ストレス対策となります。
例えば、ゆったりとできる場所に腰をかけて何もせずにぼーっとする、好きな音楽を聴く、映画や読書を楽しむといったことが挙げられます。
マインドフルネスなどの瞑想や呼吸法を取り入れてみるのも有効です。
一方で、リラックスするためにアルコールを摂取することは望ましくありません。
アルコールは睡眠の質低下につながるため、かえってストレスを溜め込むこととなる可能性があります。
運動する
適度な運動に取り組み汗を書くこともストレス発散につながります。
運動といっても、激しいものをする必要はありません。
ジョギングやウォーキング、サイクリング、ストレッチなど自分でできる範囲で取り組んでみてください。
仕事や勉強で忙しく、なかなか外に出られないという人でも、わずかな時間でも運動を習慣化することで、血行が良くなり心身の疲労回復効果があります。
人に会う
悩みを抱えており、それが原因でストレスを感じている場合、人とあって悩みを相談することもストレス発散につながります。
誰かに悩みを打ち明ける、愚痴をこぼすだけでも気持ちがスッキリとするでしょう。ストレスが溜まっている時は、外出して人と会うのも億劫かも知れませんが、親しい友人など、コミュニケーションを取りやすい人と会うように心がけてみてください。
食事の見直し
ストレスに対処する場合、食事内容を見直すことも大切です。
食事は、心の健康にも影響することがわかっています。
例えば、ビタミンやミネラル、アミノ酸といった栄養素はメンタルヘルスの維持に役立ちます。
ビタミンや鉄、亜鉛は、うつ病との関連性があるとされているため、普段の食事から意図的に摂取することが大切です。野菜や海藻など食物繊維を多めに摂取し、腸内環境を整えることも忘れないでください。
一方で、ストレスが溜まっていて限界を迎えているときは、食事内容にそこまで気を配ることができないかもしれません。そういったときは自分の好きなものを食べましょう。好きなものを食べることがストレス解消につながることもあります。ただし、暴飲暴食にはならないように注意してください。
また、カフェインやアルコール、砂糖の摂取などは心の健康に影響するとされているため、摂取をできるだけ控えるようにしましょう。
異動や転職の検討
上司とのウマが合わない、残業が多くて疲弊しきっているなど、仕事が原因でストレスを溜め込んでいる場合は、社内の別の部署への異動や転職を検討してもいいでしょう。ストレスの要因が取り除かれることで、ストレスも軽減されると考えられます。また、新しい環境に身を置くことで、気持ちがリセットされ、仕事にも取り組みやすくなるかもしれません。
子どもの場合
子どものストレスに対しては、保護者が気にかけることが大切です。例えば、先ほど紹介したような、ストレスのサインが見られるようであれば、まずは子どもに声をかけてみてください。「元気ないけど大丈夫?」「最近よく眠れている?」など簡単な言葉で構いません。年齢の低い子どもほど、自分の気持ちや悩みをうまく伝えられないケースがよくあります。そういった時に親が一声かけることで、子どもも言葉にしやすくなるかもしれません。
また、子どもが話をし始めたら、途中で話を遮るのではなく、まずはしっかりと聞くことを心がけましょう。親が勝手に予測して「こういうこと?」といった形で先回りや決めつけをしないように注意してください。かしこまった場を作る必要はなく、テレビを見ながら、くつろぎながらなど、自然な雰囲気の中で話を聞くこともポイントとなります。
ストレスで限界なときは何科を受診する?
ストレスのサインが見られる場合は、心身が限界を迎える前に病院を受診しましょう。
受診する診療科は心療内科もしくは精神科となります。
心療内科は、ストレスなどによって身体的な不調が現れている人を診察・治療する診療科です。一方で精神科はうつ病などの、精神症状の診察・治療を行う診療科です。それぞれの違いを把握したうえで、受診してみてください。
なお、病院によっては、心療内科でありながら、精神科の専門医が診察を行っているケースもあります。そのため、病院の看板だけでなく、診察を行う医師の専門分野も合わせて確認しておきましょう。
まとめ
今回は、ストレスが限界を迎えた時に見られるサインと、その対処法について解説しました。ストレスを溜め込みすぎると、心や体にさまざまな不調や異常が見られるようになります。「最近寝つきが悪い」「夜中に目がさめる」「食欲が減った」など以前の自分との違いを感じている人は、ストレスを溜め込んでいる可能性があります。十分な睡眠をとり、適度な運動や食生活の見直しなどを通してストレス発散に取り組み、それでもなかなか状況が改善しないようであれば病院の受診を検討してください。

昭和 35年 福島県生まれ
昭和 63年 秋田大学医学部卒業
平成 6年 東北大学第3内科入局
平成 8年 東邦大学心身医学研究室入局
平成 11年 聖路加国際病院心療内科医員・緩和ケア科副医長
平成 14年 横浜相原病院心療内科医長
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こちらの記事の監修医師
ミチワクリニック
佐久間一穂
経歴
昭和 35年 福島県生まれ
昭和 63年 秋田大学医学部卒業
平成 6年 東北大学第3内科入局
平成 8年 東邦大学心身医学研究室入局
平成 11年 聖路加国際病院心療内科医員・緩和ケア科副医長
平成 14年 横浜相原病院心療内科医長
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