最終更新日:2021年10月23日
認知症とは?種類・症状・対応方法について徹底解説

こちらの記事の監修医師
ミチワクリニック
佐久間 一穂

家族の誰かが物忘れが激しくなったり日常生活の一部に支障をきたしたりしている場合は、認知症を疑うことが大切です。認知症は、早期発見・早期治療で進行を遅らせられる場合もあります。ここでは、認知症の種類と症状、対応方法について解説します。家族に認知症を疑う人がいる、いざというときに備えたい方は参考にしてみてください。
認知症とは

認知症とは、認知機能が低下して物忘れが激しくなったり生活に支障をきたしたりしている状態です。認知症の原因や症状に応じて複数の分類があり、それぞれ治療法が異なります。認知症に共通しているのは、少しずつ進行することです。周りの人が認知症を早期に疑い、医療機関を受診することで早期発見できる可能性があります。
MCIと認知症の違い

認知症と一緒に挙げられることが多い名称がMCIです。MCIは「Mild Cognitive Impairment」の略称で、正常な状態と認知症の中間とも言える状態です。日常生活に大きな影響はありません。MCIの中でも10~15%の人が認知症へ以降するとされているため、油断はできません。MCIを早期に気づくことができれば、経過観察で認知症への以降をできるだけ早く察知し、適切な対応ができるようになるでしょう。
認知症の種類

認知症の種類によって、症状や原因、対応方法などが異なります。認知症の種類とそれぞれの特徴について詳しくご紹介します。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も多いタイプとされています。物忘れから始まるケースが多く、物事の計画を立てられなくなったり、気温に合った服装を選べなくなったりします。記憶と関係性が深いとされているアセチルコリン作動性神経細胞に変化がみられており、その他の神経細胞にも影響がみられます。
原因は不明ですが、神経細胞に何らかの問題が起きることで症状が現れると考えられています。
脳血管性認知症
脳血管性認知症は、脳出血や脳梗塞などが原因で神経細胞への酸素と栄養の供給が低下し、神経細胞の壊死や神経のネットワークの破壊が原因で認知症の症状が現れた状態です。特徴は、記憶障害や言語障害が現れることが多い他、アルツハイマー型認知症よりも早期に歩行障害が現れる傾向があることです。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、レビー小体という構造物の影響で神経細胞に何らかの影響が起こり、認知症の症状が現れる病気です。幻視、動きがゆっくりになる、悪夢を見る、立ちくらみ、うつなどが主な症状です。また、日時によって症状の程度が異なる他、物忘れがあまり目立たない傾向があります。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は、万引きや会話の途中に突然立ち去る、同じ行為を繰り返すなど、これまでと全く異なる行動を取るようになったり、社交性が失われたりします。
認知症の症状

認知症の症状の現れ方には個人差があり、その程度も異なります。症状の種類とそれぞれの特徴を詳しくご紹介します。
記憶障害
記憶障害では、次のような症状が現れます。
・少し前の出来事を思い出せない
・何度も同じ話をしたり聞いたりする
・約束を忘れがちになる
・物をなくす
・古い友人の名前やなじみの物の名称が出てこない
・同じものをいくつも購入する
時間や場所がわからなくなる
日付や曜日がわからなくなったり、慣れた道で迷うようになったりします。さらに、物事が起きた前後関係がわからなくなる場合もあります。
理解や判断が難しくなる
書類の手続きや預貯金の引き出し・預け入れなどが出来なくなります。また、テレビ番組の内容を理解できない、運転ミスが増えるといった症状も現れる場合があります。
仕事や家事などの生活が難しくなる
次のように、仕事や家事など日常生活に支障をきたします。
・仕事や家事が極端に遅くなる
・料理の味付けを頻繁に間違える
・洗濯や掃除の質が落ちる
・身だしなみを気にしなくなる
・季節や気温に合った服を選べなくなる
・入浴の仕方がわからなくなる
・失禁が増える
行動と心理に変化が起きる
次のように、行動と心理に変化が起きます。
・1人になると恐怖や寂しさを感じる
・不安になりやすい
・怒りっぽくなる
・いつもイライラしている
・小さなことに腹を立てる
・誰もいないのに人がいるように見えたと主張する
・私物を人に盗まれたと言う
・外出した際に目的を忘れる
・外出先から帰れなくなる
認知症への対応方法

認知症の対応方法について、次の10個を意識しましょう。
・何かがおかしいという疑問を放置しない
・認知症が疑われるときは自己判断ではなく医師に相談する
・認知症の種類によって異なる特徴を把握してサポートする
・介護保険をはじめとした保障やサービスを利用する
・介護経験者と情報交換をする
・失われた能力の回復を求めるのではなく、残っている能力を大切にする
・認知症であることを隠さずにネットワークを広げて情報を集めたり交流したりする
・介護以外の自分の時間も大切にする
・認知症になってもその人らしい生活を続けられるように家族で話し合う
認知症の家族を受け入れられない、気になりつつも医師に相談しなかった、といったケースは少なくありません。認知症を完治させる方法は確立されていませんが、早期発見・早期治療で進行を遅らせられる場合があります。
認知症が疑われたら早めに医療機関に相談しましょう

認知症には複数の種類があり、それぞれ症状や原因、特徴が異なります。アルツハイマー型認知症は最も多いタイプの認知症のため、比較的発見しやすいでしょう。それ以外の認知症は特殊な症状が現れる傾向があるため、発見が遅れがちです。認知症が少しでも気になったら早めに医療機関を受診しましょう。
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こちらの記事の監修医師
ミチワクリニック
佐久間 一穂
〇病院名 :ミチワクリニック
〇医師 :佐久間 一穂
〇アクセス:東京都中央区八丁堀3-19-9
トーエイ八丁堀ビル(旧京橋第6長岡ビル)5F
〇診療科 :心療内科・内科
〇経歴:
昭和 35年 福島県生まれ
昭和 63年 秋田大学医学部卒業
平成 6年 東北大学第3内科入局
平成 8年 東邦大学心身医学研究室入局
平成 11年 聖路加国際病院心療内科医員・緩和ケア科副医長
平成 14年 横浜相原病院心療内科医長
【専門資格】
日本心身医学会認定医
日本精神神経学会専門医
日本医師会認定産業医
所属学会・研究会
日本心身医学会
日本精神神経学会
日本抗加齢学会
日本オーソモレキュラー医学会
臨床分子栄養医学研究会
臨床水素治療研究会
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