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最終更新日:2022年2月1日

「ただの憂うつな気分」と「うつ病」の差【心療内科医が解説】

こちらの記事の監修医師
東京はなクリニック
興梠 真紀 院長

※画像はイメージです/PIXTA

現代人にとって、身近な病気のひとつとなっている「うつ病」……生涯での罹患率は15%程度ともいわれています。また、放置すると症状が重くなり、治りにくくなるため、早期治療・早期発見が重要だと、東京はなクリニックの興梠真紀院長はいいます。早期治療・早期発見のために、うつ病が疑われる症状や具体的な治療法をみていきましょう。

一生涯でかかる確率は15%程度…うつ病の特徴

うつ病は、気分が落ち込んで何をしても楽しめないといった精神症状と、眠れない、食欲がないといった身体症状が両方現れ、日常生活がスムーズに送れなくなる病気です。

一生涯のなかでかかる確率は15%程度ともいわれ、意外に身近な病気のひとつです。かかると非常に辛い病気ですが、現在は科学的なエビデンスに基づいて確立された治療法があり、治療すれば治る病気と考えられています。

うつ病になったとき「精神症状」に現れるサイン

ではうつ病になるとどのような症状が出るのでしょうか。具体的なサインについて、まずは「精神症状」から紹介します。

精神の働きは「知、情、意」という言葉で表現されることがありますが、うつ病になるとその働き全てが鈍くなり、活き活きした感じが失われます。

脳が濃い霧で包まれてしまう、またはゼリー状の膜で包まれるようなイメージを浮かべていただくとわかりやすいかも知れません。

そして、うつ病の症状は精神症状にさまざまな角度であらわれます。ここでは、「知、情、意」それぞれにあらわれるうつ病の症状を紹介します。

「知」に影響が出たとき…思考や理解力、判断力が低下

  • メールを1通書くのに半日かかってしまう
  • おつりの計算、日数の計算などの簡単な計算ができなくなる
  • 文章を何度読んでも意味が頭に入ってこない
  • スーパーに行っても買う物が決められなくてぐるぐる歩き回ってしまう
  • 何度も目的の駅を乗り過ごしてしまい、いつまでも電車から降りられない
  • 簡単なミスを何度もしてしまう
  • 何度聞いても覚えられない

「情」に影響がでたとき…感情や感覚が鈍る

  • 何を食べても味がしない、砂やゴムを食べているような気がする
  • 色のないモノクロの世界のように感じる
  • 感動というのがどんな感じかわからなくなる
  • 何も心に響かない
  • 自分などダメだと思う

「意」に影響が出たとき…やる気がおきない

  • 人と会いたくない
  • 服を選ぶのが面倒
  • 体が重く、てきぱき動けない
  • お風呂に入るのが面倒
  • 部屋がぐちゃぐちゃ

うつ病になったとき「身体症状」に現れるサイン

うつ病は体の不調も同時に現れます。こちらをきっかけに気づく人が多いです。

「身体」の影響が出たとき…身体の機能が低下する

  • 寝付けない、目が早く覚める
  • お腹がすかない
  • 頭痛や背中、肩のしつこい痛みが辛い
  • 何もないときに涙が出る
  • だるくて疲れやすい
  • 喉につまりがある
  • 大きく息を吸い込めない

どのようなときにうつ病になる?

多くの場合、上記のようなサインが出る前にストレスのかかる出来事を経験しています。よくあるものを挙げてみます。

うつ病になるときに経験しているストレスの例

  • 睡眠時間を削ってまで仕事をし続けた
  • 育児や介護、家事などをほぼひとりでやっていた
  • 自分に合わないことをやり続けた
  • 長く抑圧し続けたトラウマがある
  • 結婚、引っ越しなど大きな環境変化があった
  • 仕事のなかで昇進や抜擢があり、役割が重くなった

上記以外にも、日常の些細なことが複数重なり合ってストレスになることもあります。

どこまでが「自然な感情」で、どこからが「うつ病」?

うつ病の代表的な精神症状はこれまでみてきたように「憂うつな気分」と「やる気がしない」です。

憂うつになる、やる気がしないといった感情の波はおそらく誰でも経験するのではないでしょうか。人間関係のつまずきや、仕事での失敗、大切な人やペットとの別れなどが原因で、辛い気持ちになって元気が出ないのはむしろ、自然な感情の動きです。

では、どこまでが自然な感情でどこからが病気なのでしょうか。辛いけれど医療機関に行くほどのことなのか迷っている方は、どのくらい続いているか、その期間を確かめてください。

実は、うつ病も軽度~中等度までの症状では、健康な方の落ち込みとあまり違いはありません。うつ病と判断するには、症状がどのくらい続いているかを確かめる必要があります。

気分転換をしたり、お喋りをしたり、時間が経過したりすることで次第に癒されていくときは心配ありません。ゆっくり休むことを意識しながら日常生活を送ってください。

一方、うつ病の場合には原因となっていた事柄がなくなっても気分の落ち込みが続き、仕事や学校などの日常生活に戻れなくなることがあります。

「憂うつな気分」と「やる気がしない」という2つの症状のうち、どちらかひとつでも、
「ほとんど一日中」×「ほとんど毎日」×「2週間以上」続いている場合はうつ病の可能性があるので、早めに医療機関に相談をしましょう。

うつ病になるとそもそも「やる気がでない」ので相談することのハードルが普段以上に高くなっています。ご家族やパートナーの方が、本人の普段と異なる様子に気づいて、専門医に相談を勧めることで、病気が進むことを防ぐことができます。

うつ病は「治る病気」…具体的な治療法

実際にうつ病になったときはどうしたらいいでしょうか。うつ病は、放置すると症状がより重くなったり、治りにくくなったりして、社会生活に大きな支障が出ることがあります。

今は治療の選択肢も多く、うつ病は「治る病気」になっているので、早めに治療を受けることが大切です。

うつ病治療は大きく「休養」「薬物治療」「心理療法(カウンセリング)」の3つに分けられます。

治療法その1…休養

まず十分な休養をとって心と体を休ませましょう。今の生活のなかでやらなくてもいいもの、減らせる負担がないか振り返ってください。

治療法その2…薬物治療

うつ病の治療には休養とあわせて薬による治療も重要です。うつ病に用いる治療薬には多くの種類があり、選択肢も豊富です。

日本で承認されている抗うつ薬は依存性もなく安全に設計されていますので、病院で薬が出たときは処方箋通りに飲みましょう。

治療法その3…心理療法(カウンセリング)

十分な休養と薬物治療を組み合わせることで症状のかなりの部分が回復します。カウンセリングは、回復を維持して再発を予防するために行うので、通常は症状が改善してから取り組みます。

カウンセリングでは心理的なスキルや対処法を学んでレジリエンス(回復力)を身につけていきます。うつ病に対する代表的な心理療法には「認知行動療法」があり、その効果は多くの研究で実証されています。

まとめ

うつ病は誰でもかかる可能性のある病気ですが、精神疾患のなかでも研究が進んでおり、治療法や回復した後の再発予防法までが確立されています。

うつ病になると脳の働きに障害が出て、精神活動に影響を与えますが、けがや風邪で病院を受診するように、うつ病のサインに心当たりがある方は、1人で悩まず専門医に相談してみましょう。

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こちらの記事の監修医師

東京はなクリニック

興梠 真紀 院長

日本精神神経学会専門医、精神保健指定医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント

2001年慶應義塾大学卒業。慶應義塾大学医学部精神神経科学教室入局、東京歯科大学市川総合病院、東京武蔵野病院を経て都内クリニックに勤務。急性期から慢性期、軽症から重症まで幅広い経験を有する。2021年「よりよく生きる」をテーマに負担が軽く効果の高い治療を実践するため東京はなクリニックを開業。
臨床の傍ら都内の企業で産業医としても活動し、ビジネスパーソンのメンタルヘルス研修などの教育活動も行っている。プライベートでは3姉妹育児中。

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