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最終更新日:2021年10月8日

せいたいぽりーぷ声帯ポリープ

声帯ポリープ

まとめ

喉頭にある声帯に膨らみ(ポリープ)ができる疾患である。声帯は発声に関与する器官で、口を縦にしたような形状で、左右2本のひだを動かし中を通る空気を振動させて発声する。ポリープができるとひだを閉じる、厚みを変える、空気の振動がうまく機能せず、発声に影響を及ぼす。ほとんどの場合ポリープは左右のひだの一方にできるが、長期間未治療で放置したり、ポリープが大きい場合は反対側にもできることがある。

この病気の原因

喉を酷使して声帯に炎症が起こり発症する。無理な発声、声の出し過ぎ、風邪をひいて喉に炎症を起こしても無理に発声を続けると声帯の粘膜が充血し、酷使すると粘膜の血管が破れ内出血を起こして血腫となり、さらに悪化するとポリープができる。声がかれる、発声しにくいなどの自覚症状があれば放置せず、早めに診察を受けることが大切である。歌手、教師、ナレーター、カラオケやスポーツ観戦を趣味とする人など、日常的に大きな声を出す機会が多い人が発症しやすく、発声法が悪いと発症リスクが高まる。喫煙、大量飲酒、喉の乾燥も声帯の炎症の原因とされる。

主な症状

声帯の炎症が軽症である初期段階では、喉の奥に異物が詰まったようなイガイガした違和感を感じることが多い。進行すると、声がかれる、かすれるなどの症状が起こり、声質は息が漏れるようなやや低音になる。発声の際、普段より疲れを感じたり、話す途中で声が続かない、唾液を飲み込む際に痛みを感じるなどの症状がみられ、血の混じったたんが出ることがある。

検査/診断の方法

問診で発声した際の声のかれ具合や喉の違和感など、声帯ポリープに特徴的な症状の有無を確認する。喉頭ファイバースコピー、喉頭ストロボスコピー検査にて、声帯の状態を調べる。喉頭ファイバースコピー検査は、鼻からファイバースコープを挿入し、声帯の動きの異常や嚥下状態、がんの所見の有無を調べる。喉頭ストロボスコピー検査は、高速に点滅して光を発する装置と内視鏡を口から挿入し、声帯の振動の様子をスローモーションで観察する。通常の発声、高音・低音時の発声など条件を変更して観察し、声帯のひだが左右対称であるか、振動が規則的かを確認する。必要に応じて、がんとの鑑別のためポリープの一部を採取し、顕微鏡で調べる生検を行うことがある。

主な治療方法

声帯の炎症を抑えて治癒を待つ保存療法、ポリープを取り除く手術療法がある。軽症の場合、極力声を出さない、飲酒を控える、禁煙など、喉への刺激を避ける生活を送ることで、自然治癒することが多い。炎症が強い場合も声帯を休め、消炎酵素剤、消炎鎮痛剤、ステロイド、漢方薬などの吸入や内服で改善することが多い。保存療法で症状が改善しない場合は、ラリンゴマイクロサージェリーという顕微鏡を用いた手術によりポリープを切除する。発症の原因は声の出し過ぎなど声帯の酷使であることが多く、声帯に負担をかけない発声方法を身につけ再発を防ぐ。言語聴覚士が声帯を痛めない話し方や歌い方を指導することがある。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

耳鼻咽喉科

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