最終更新日:2022年4月11日
耳の中でガサガサと音がするのはなぜ?原因と対処法を詳しく解説

こちらの記事の監修医師
医療法人社団仁明会安部医院
安部浩一

日頃から耳かきをする方で、耳の奥で鳴るガサガサとする音が気になった経験はありませんか。耳の奥で音がなる原因の多くは耳垢が鼓膜の近くにたまっていることだといわれています。しかし、耳垢以外の病気でも音がする場合もあるため、注意が必要です。本記事では耳で音がする原因と対処法について詳しく解説します。
耳の中でガサガサと音がする理由

耳の中でガサガサと音がするのは、耳垢や異物が鼓膜の近くまで入り込んだためだと考えられます。音がする理由について、詳しく解説します。
耳垢塞栓
耳垢塞栓とは、耳の穴が塞がるほどに耳垢がたまった状態です。通常の場合、耳垢が奥にたまらないように自浄作用が働くため、耳垢はたまりづらいです。
しかし、加齢による自浄作用の低下や不適切な耳垢の掃除が原因で、耳の奥まで耳垢がたまってしまい、ガサガサと音がすることがあります。
不適切な耳垢の掃除をした場合、耳垢を奥に押し込んでしまったり、外耳道を傷つけて耳垢がたまりやすくなります。難聴や耳閉感の症状が起こることがあるため、耳垢掃除のやり過ぎには注意しましょう。
外耳道異物
外耳道異物とは、耳の外耳道に異物が入り込んだ状態を指します。耳に入り込む異物として考えられるのは、髪の毛などの小さなものです。子どもの場合だと、おもちゃを誤って耳の中に入れてしまうこともあります。また、昆虫が迷入してしまった事例も報告されています。
無理に取ろうとすると、誤って異物を耳の奥に押し込んでしまったり、耳を傷つけてしまったりする恐れがあるため注意が必要です。耳鼻咽喉科を受診して、異物を取り除いてもらうことをおすすめします。
耳の中がガサガサ音がする場合の対処法

耳の穴を自分で触ると、外耳道を傷つけて炎症を起こす恐れがあります。そのため、耳垢の音が取れない場合は、病院に相談した方がよいでしょう。ここでは、耳の音が気になる場合に、外耳道を傷つけないで済む対処法について詳しく解説します。
放っておく場合
耳の奥でガサガサと音がなる多くの原因は、耳垢がたまっているからです。耳垢は自浄作用により、自然と外に排出されるため放っておくと、音がしなくなることもあります。
すぐにできる対処法は綿棒で保湿する
音が気になる場合にすぐにできる対処法は、綿棒を使いローションやクリームを耳の中に塗布することです。ローションやクリームを塗布すると、耳の中を保湿できるため乾燥によるガサガサ音を和らげられる可能性があります。
サラサラとしたローションやクリームだと、耳の奥に垂れてしまうため、粘り気のある液体を使うとよいでしょう。
かゆみや音が気になる場合は病院へ
かゆみや音が気になる場合は、病院を受診することをおすすめします。とくに、かゆみがある場合は、外耳炎や外耳道湿疹の可能性もあります。悪化させないために、病院で治療を受けた方がよいでしょう。
また、耳鼻咽喉科を受診すると、医師が拡大鏡を見ながら、吸引管や鉗子を使って丁寧に耳垢を取り除いてくれます。保険適用で、1,000円~2,000円で耳垢の掃除をしてもらえるため、利用してみてはいかがでしょうか。
正しい耳垢掃除の方法
耳垢の掃除は、月に1回程度にとどめるようにしましょう。さらに、耳の入り口から1cmくらいの浅い範囲の掃除でも十分に耳はきれいになります。固い素材でできた耳かきではなく、柔らかい素材の綿棒を使うと耳の穴を痛めにくいです。
耳を傷つけたり、耳垢を奥へと押し込んでしまったりする恐れがあるため、嫌がる子どもへの耳かきは避けることも重要です。子どもが耳かきを嫌がる場合は、医療機関に相談するとよいでしょう。
子どもから大人まで、耳かきは習慣にせずに、ほどほどにするようにしてください。
耳の奥でガサガサと音がしやすい人の特徴

耳の奥がガサガサと音がしやすい人の特徴は次のとおりです。
- イヤホンを使うことが多い人
- 大きな音を聞くことが多い人
- アトピー性皮膚炎の人
イヤホンの使用頻度が高いと、耳の中が多湿となり外耳道真菌炎や音響外傷などで、耳鳴りを感じることもあります。耳の中を健康に保つためにも、イヤホンの使い過ぎには注意しましょう。
アトピー性皮膚炎の場合は、耳の中まで痒くなる可能性があるため、触り過ぎて症状を悪化させないようにしてください。
中耳炎や外耳炎の場合は病院へ

中耳炎や外耳炎を悪化させないためにも、早めの医師への相談がおすすめです。ここでは、中耳炎や外耳炎について解説します。
中耳炎
中耳炎とは、3つに分割される区画の内の一つに炎症が起きた状態です。耳の中は外側から外耳、中耳、内耳と分かれており、中耳で炎症がおきるために中耳炎と呼ばれます。
中耳は鼓膜の奥の空間であり、鼻の奥とつながっているため、上気道を介してウイルスや細菌が侵入して中耳炎を発症することもあるのです。大人よりも、子どもの方が中耳炎になりやすいといわれています。
外耳炎
外耳炎は細菌や真菌の感染により、耳の入口から鼓膜までが炎症を起こした状態。耳垢の掃除をやり過ぎて、外耳道を傷つけて発症することが多いです。また、プールで泳いだ際に、耳に水が入り傷口から細菌が侵入して発症することもあります。
耳垂れやかゆみが現れ、耳が詰まったり、水が入ったりする感覚に見舞われる場合もあります。
耳の奥で音がする場合は耳鳴りの可能性も
耳の中で音がする場合は、耳鳴りの可能性もあります。耳鳴りの場合は、耳の奥で「ジー」「ザー」「ボー」などの音やセミの鳴き声のような音が聞こえる点が特徴です。
頭の奥で鳴るような感覚に襲われることもあり、そのような症状を「頭鳴(づめい)
」といいます。耳鳴りだけではなく、めまいや難聴などもある場合は、メニエール病の可能性もあるため、病院を受診して医師の診断を受けることをおすすめします。
メニエール病は、ストレスが原因で起こることもあるともいわれており、内耳が障害を受ける疾患です。メニエール病の症状は個人差が大きく、一生で数回のめまい発作が訪れるのみの方もいれば、悪化し聴力が低下したまま改善しない人もいます。
耳の中のガサガサ音が気になる場合は病院に相談

耳のガサガサ音の原因の多くは、耳垢のたまり過ぎです。耳垢は自然に取れることもありますが、すでに耳垢が鼓膜に接触するか鼓膜付近まで充満している可能性が高いため医師に相談しましょう。
病院では保険適用により、1,000円~2,000円で耳垢の掃除を受けられます。耳垢の掃除のやり過ぎは、耳を傷つけ、外耳炎になる原因となるため、1ヶ月に1回程度にとどめることをおすすめします。
発熱や耳垂れがある場合や、めまいがある場合は、耳の病気である可能性があるため、病院の受診が大切です。
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こちらの記事の監修医師
医療法人社団仁明会安部医院
安部浩一
〇病院名 :医療法人社団仁明会安部医院
〇医師 :安部浩一
〇アクセス:東京都西東京市保谷町3-24-2
〇診療科 :耳鼻咽頭科
〇経歴:
昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る
【所属学会・認定医など】
日本耳鼻咽喉科学会 認定専門医
補聴器適合判定認定医
日本耳鼻咽喉科学会東京都地方部会 代議員
北多摩耳鼻咽喉科学会 常任理事
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