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最終更新日:2021年10月2日

とっぱつせいなんちょう突発性難聴

突発性難聴

まとめ

突発性難聴では突然片耳の聞こえが悪くなり、まれに両耳に生じることがある。。耳には音の振動を脳で感じるため、電気信号への変換機能がある。音から生じた鼓膜の振動が鼓膜の奥の耳小骨を伝わり内耳に到達し、内耳で振動が電気信号に変換され、聴神経を伝わり脳に到達し、音として認識される。これが音が伝わる一連の働きであるが、この過程が一部で障害されると難聴が生じる。難聴には、外耳から内耳に音が伝わらない伝音難聴と、内耳で音から変換された電気信号が脳にうまく伝わらない感音難聴があり、突発性難聴は感音難聴に分類される。幅広い年齢に発症するが、特に40~60代に多い。難聴の程度は人により個人差があり、まったく聞こえないこともあれば、高音のみが聞こえないこともある。

この病気の原因

音を感じ取り脳に伝達する役割を果たす有毛細胞が何らかの原因で傷つき、突然片耳または両耳が聞こえなくなり発症する。有毛細胞が傷つく原因には、内耳の血行不良やウイルス感染などが挙げられるが、詳しく解明されていない。ストレス、過労、睡眠不足などで発症しやすい。複数の原因が重なり発症すると考えられ、糖尿病の影響も指摘されている。

主な症状

突然難聴を生じ、感音性難聴で、発症原因は不明なことが特徴である。難聴は片耳に起こることが多く、自然回復したり悪化することは少ない。難聴の程度は個人差があり、まったく聞こえない場合や、高音が聞こえないが日常会話に支障はない場合もある。構音障害の場合は、難聴と気づかれにくいことがある。難聴の症状と前後して、耳詰まり、めまい、耳鳴り、吐気などを伴うことがある。少しずつ聞こえなくなった場合は突発性難聴ではない。

検査/診断の方法

問診にて確認後、聴力検査や画像診断を行い診断する。突発性難聴を疑う場合は、他疾患との鑑別のため、頭部MRI検査を行う。まれに聴力に関与する神経周囲にある細胞に腫瘍ができる聴神経腫瘍などの疾患を発症している場合もあり、治療を行いながら、発症原因を調べる。

主な治療方法

副腎皮質ステロイド薬の内服や点滴投与による薬物療法を中心に治療する。内耳の血行を良くするため、血管拡張薬やビタミンB12製剤、代謝促進剤などで治療することがある。発症原因にストレスの関与が考えられる場合、安静を保つ。糖尿病などの合併症、妊婦、ステロイド内服による副作用が大きい、初期治療で改善しない場合などは、耳の中にステロイドを入れるステロイド鼓室内注入療法を行うこともある。高度難聴の場合は、高気圧酸素療法を行うこともあるが、治療可能な施設は限られる。発症後1週間以内に適切な治療を受けることが大切である。

治療後に注意すべき点/予防対策

発症後約1ヵ月で聴力が固定するため、早期発見・早期治療が重要である。突発性難聴で完治する人もいるが、回復しても難聴が残る人や治らない人もいる。特に、発症後2週間以上経過した場合、高度難聴の場合、回転性めまいを伴う場合、高齢者または10歳以下の小児の場合は、予後が悪い可能性があり、特に注意する。発症後1週間以内に適切な治療を受けると約40%が完治し、50%で改善がみられる。そのため、難聴に気づいたらできるだけ早く受診することが大切である。突発性難聴は基本的に再発しないが、再発した場合はメニエール病、聴神経腫瘍、心因性難聴などの可能性を疑う。

治療に適した診療科目

耳鼻咽喉科

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