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最終更新日:2022年4月7日

あせも汗疹(あせも)

こちらの記事の監修医師
いなばクリニック
稲葉岳也

概要

汗疹(あせも)とは、大量に汗をかくことで、汗が正常に出なくなってしまい、皮膚の中に汗が溜まって炎症を起こすという状態のことをいいます。汗疹を発症すると、皮疹や丘疹、発赤などが生じ、かゆみや炎症を伴う場合も少なくありません。無意識のうちに掻いてしまうなどの刺激によって、炎症が更に悪化したり、皮膚のバリア機能が低下したりすることで、発疹などの合併症を伴う場合もあります。皮膚の傷口から細菌が侵入することで、細菌感染などを引き起こす恐れもあります。特に新生児や乳幼児などは、自分自身で痒みを我慢することが難しく、おむつや服の下などに大きな汗疹ができてしまうということも少なくありません。こまめに汗を拭いて皮膚を清潔に保つことが重要です。基本的には安静にして患部を触らないようにすることで症状は軽快しますが、痒みや炎症が強い場合にはステロイドの外用薬などを使用することもあります。

原因

汗疹は、大量の汗によって汗腺(汗を分泌する組織)が閉塞することで起こります。汗腺が大量の汗やホコリ、皮脂などによって詰まってしまうことで、汗の分泌が滞ります。皮膚の下に汗が溜まってしまうようになり、そこに炎症が生じるのが汗疹の原因です。通気性の悪い服やおむつ、ギブスや包帯などによって発汗が阻害されることも要因として考えられます。汗疹は汗による「かぶれ」のことを指す場合もあり、明確な違いはありません。軽症例の場合には安静によって改善しますが、汗疹によって皮膚のバリア機能が低下し、そこから細菌感染が引き起こされるケースもあります。

症状

汗疹は、首や脇の下、膝のうら、股など、高温多湿で「ムレやすい」場所に発生しやすく、あせもになると、発赤や発疹のような皮膚症状が現れます。かゆみなどの症状が少ないこともありますが、悪化すると、激しいかゆみや痛み、腫れなどを伴うこともあります。乳幼児などは痒みなどを我慢できず、汗疹を掻いてしまうことでどんどん症状は悪化していく場合もあります。できるだけ触らず安静にすることが重要であり、ムレやすい部分は定期的に乾燥させるなどの対応が効果的です。

検査・診断

汗疹は問診や視診によって診断することが可能です。発疹の出現する場所や季節などで汗疹を疑う事ができますが、発疹そのものだけでは汗疹と「かぶれ」などを見分けることは困難な場合もあります。基本的に汗疹の症状は、皮膚に赤いポツポツとした発疹が現れるのが特徴であり、水ぶくれのような湿疹が生じることは少ないです。細菌などによる感染症が起こっている場合には、皮膚の広範囲に炎症が生じていたり、痛みや腫れを伴うケースもあります。

治療

あせもの治療のためには、患部を清潔に保つことと患部に触らないことが重要になります。軽症の状態であれば、皮膚を清潔にして涼しい環境で過ごす(汗をかいてもすぐ着替えるなど)ことで、症状は自然と軽快していきます。通気性の良い服や下着を身につけることも大切であり、乳幼児のおむつ選びにも注意が必要です。また、アクセサリー類があせもの原因となる場合もあるため、できるだけ使用しないほうが良いでしょう。我慢できずに皮膚を掻いてしまうと、皮疹が悪化して細菌感染が起こる可能性もあるため、とにかく清潔にして触らないことが一番です。炎症やかゆみを抑えるために、ステロイドの外用薬が使用される場合もありますが、ステロイドの副作用も無視できないため、簡単に使用するべきではありません。

予防/治療後の注意

汗疹を予防するためには皮膚を清潔に保ってこまめに汗を拭くことが大切です。特に夏場などには、通気性の良い下着を身につけるなどの対応が必要です。汗疹ができてしまった場合にも、できるだけ触らない、掻かないように注意しましょう。

こちらの記事の監修医師

いなばクリニック

稲葉岳也

【経歴】
慈恵医大卒
慈恵医大付属病院聖路加国際病院で勤務

医学博士
日本耳鼻咽喉科学界専門医
日本レーザー医学会認定医
日本アレルギー学会専門医

専門:耳鼻咽喉科、皮膚科における疾患、特にアレルギー疾患のレーザー治療

治療に適した診療科目

皮膚科

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