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血圧は正常なのに脈が早いのはなぜ?考えられる原因と対処法【イシャチョク】

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最終更新日:2026年7月24日

血圧は正常なのに脈が早いのはなぜ?考えられる原因と対処法

こちらの記事の監修医師
医療法人菁莱軒田中医院
鈴木歩

(画像=stock adobe.com)

「血圧を測ると正常値なのに、なぜか脈が早い」「何もしてないのに心臓がバクバクする」といった症状にお悩みではありませんか?血圧に異常がなくても、脈拍だけが早くなることは珍しくありません。この記事では、血圧は正常なのに脈が早い原因や、逆に血圧が低いのに脈拍が高くなる理由、そして病院を受診すべき危険なサインについて詳しく解説します。

脈拍と血圧の基本:どこからが「異常」?

(画像=stock adobe.com)

血圧に異常がないにもかかわらず、脈拍だけが早い場合、多くは一時的なストレスや疲労が原因ですが、時には背後に思わぬ疾患が隠れている可能性もあります。まずは、ご自身の状態が一般的な基準と比べてどうなのかを確認しましょう。

脈拍・血圧の正常値の目安

成人の安静時の脈拍と血圧の一般的な基準は以下の通りです。

項目正常な範囲の目安異常を疑うサイン
脈拍数1分間に60〜100回100回以上(頻脈)、60回未満(徐脈)
血圧収縮期120未満 かつ 拡張期80未満収縮期140以上 または 拡張期90以上(高血圧)

年齢を重ねると血管が硬くなり、血圧が上がりやすくなります。50代以上の方の血圧の正常値も、基本的には上記と同じですが、家庭で測定した際の血圧が「135/85 mmHg未満」に収まっているかどうかはひとつの指標となります。脈拍数の基準も、50代以上の場合も成人の基準(60〜100回/分)と変わりません。

脈拍が1分間に100回を超えている状態を「頻脈(ひんみゃく)」と呼びます。血圧は正常範囲に収まっているのに、脈拍だけが100回を超える場合、心臓や自律神経などが何らかのサインを出している状態と言えます。

「血圧は正常なのに脈が早い」5つの主な原因

(画像=stock adobe.com)

血圧が正常であっても、脈拍が早くなる(頻脈になる)原因には、主に以下の5つが考えられます。

1. 自律神経の乱れ(ストレス・緊張)

最も多い原因のひとつです。強いストレスや緊張、不安を感じると、交感神経が優位になります。交感神経は心臓の働きを活発にするため、何もしてないのに心臓がバクバクする、いわゆる「動悸」を感じやすくなります。

2. 脱水・貧血

体内の水分が不足したり(脱水症状)、血液中の赤血球が減少したり(貧血状態)すると、全身に酸素や栄養を運ぶ効率が落ちます。それを補うために心臓がポンプ機能をフル稼働させ、脈が早くなります。

3. 発熱や感染症

風邪などで熱が出ている時、体温が1度上がると脈拍数は1分間に約10回増えると言われています。感染症と戦うために全身の代謝が上がることが原因です。

4. 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

喉仏の下にある甲状腺から、ホルモンが過剰に分泌される病気です。全身の代謝が異常に活発になるため、安静にしていても脈が早くなり、手の震えや体重減少、異常な発汗などの症状を伴います。

5. 不整脈

心臓を動かす電気信号に異常が起きる病気です。血圧は正常に保たれていても、「心房細動」や「発作性上室頻拍」などの不整脈が起きていると、脈拍が突然120〜150回以上に跳ね上がることがあります。

血圧が低いのに脈拍が高いのはなぜ?

(画像=stock adobe.com)

血圧に異常がないという方の中には、実は「低血圧気味」という方もいます。血圧が低いのに脈拍が高くなってしまう状態には、人間の体に備わった代償機能が関係しています。

心臓が血圧の低さをカバーしている

血圧が低い状態(全身に血液を送り出す圧力が弱い状態)になると、脳や臓器に十分な血液が届かなくなる恐れがあります。そこで、体は「1回の圧力が弱いなら、回数(脈拍)を増やして血液を補おう」と反応します。これが、血圧低い・脈拍早いという現象が起こる主な理由です。

低血圧の基準と症状について

一般的に、上の血圧(収縮期血圧)が100mmHg未満の場合を低血圧と呼ぶことが多いです。血圧の下が低い(拡張期が60台など)場合も、立ちくらみやめまい、全身の倦怠感といった低血圧の症状を引き起こすことがあります。

低血圧はどこからが「やばい?」

低血圧自体は、高血圧ほど深刻な合併症(脳卒中など)を即座に引き起こすわけではありません。しかし、「突然血圧が下がり、意識が遠のく」、「強い胸の痛みを伴う」、「息苦しい」といった場合は、心疾患や重症な貧血、消化管出血などのサインである可能性があり、早急な受診が必要です。

日常生活での注意点と低血圧の対処法

(画像=stock adobe.com)

脈が早くなるのを防ぐため、また低血圧を改善するためには、日常生活でのセルフケアが重要です。

水分と塩分を適度にとる

 低血圧の人は、体が脱水状態になることを防ぐために、こまめな水分補給が重要です。塩分についても、医師から制限を指示されている場合を除き、過度に控える必要はありません。適切な量を摂取しましょう。

カフェインやアルコールを控える

どちらも自律神経を刺激し、脈を早くする原因になります。「コーヒーを飲むと動悸がする」といった自覚症状がある場合は、摂取量を控えたり、飲むタイミングを工夫したりすることで改善する可能性があります。

急な動作を避ける

立ち上がるときはゆっくりと動き、立ちくらみを防ぎましょう。

「低血圧の人が食べてはいけないもの」はある?

低血圧の方が、医学的に明確に禁止されている特定の食材は、基本的にありません。ただし、糖質を一度に大量に摂取したり、食べ過ぎたりすると、消化のために血液が胃腸に集中し「食後低血圧」を起こしやすくなるため、腹八分目を心がけることが大切です。

放置しないで!病院を受診すべき危険なサイン

(画像=stock adobe.com)

「血圧が正常なら大丈夫だろう」と放置するのは危険な場合があります。以下のような症状が伴う場合は、早めに医療機関(循環器内科や内科)に相談してください。

  • 脈が飛ぶ、またはバラバラで不規則に打つ
  • 動悸とともに、胸の痛みや圧迫感がある
  • 息苦しさ、呼吸のしづらさを感じる
  • めまい、立ちくらみ、気を失いそうになる(失神)
  • 突然始まり、突然終わる頻脈を繰り返している

脈が早い原因が、ストレスによるものなのか、治療が必要な不整脈や甲状腺の病気によるものなのかは、心電図や血液検査を行わないと正確な判断ができません。

少しでも不安を感じたり、症状が長引いたりしている場合は、自己判断せずに医師の診察を受けることが解決への第一歩です。

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こちらの記事の監修医師

医療法人菁莱軒田中医院

鈴木歩

〇病院名 :医療法人菁莱軒田中医院
〇医師  :鈴木歩
〇アクセス:青森県三戸郡五戸町鍛冶屋窪上ミ33-2
〇診療科 :内科 / 在宅療養支援診療所
〇経歴:平成13年 自治医科大学卒業
平成13年 青森県立中央病院
平成15年 田子病院
平成17年 むつ総合病院
平成19年 八戸赤十字病院
平成20年 大間病院 副院長
平成22年 八戸赤十字病院 内科副部長
平成26年 八戸赤十字病院 内科部長
平成29年 医療法人菁莱軒田中医院院長
日本内科学会認定医
消化器内視鏡学会専門医
消化器病学会専門医
消化管学会専門医
日本プライマリ・ケア連合学会認定医
日本がん治療認定医機構認定医