オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2022年5月5日

みぞおちを押すと痛いのはなぜ?固いしこりは何?原因や症状を解説

こちらの記事の監修医師
ファミリークリニックひきふね
梅舟仰胤

みぞおちを押すと痛みがある場合に、「なんらかの病気にかかったのではないか?」と心配になる人も多いのではないでしょうか。また固いしこりの正体について気になる人もいらっしゃることでしょう。この記事では、みぞおちを押すと痛い原因について解説。考えられる病気や、みぞおちのしこりの正体についてもお伝えします。

みぞおちを押すと痛い原因

みぞおちを押すと痛い原因は、次のとおりです。

  • ストレスによる自律神経の乱れ
  • 食習慣の乱れによる胃腸への負担
  • 刺激物の摂り過ぎによる胃のトラブル
  • 食中毒

それぞれについて詳しく説明します。

ストレスによる自律神経の乱れ

精神的なストレスで自律神経が乱れると、みぞおちが痛くなることがあります。なぜなら、胃酸の分泌量が異常に増加したり、胃粘液が減少したりして胃の粘膜が傷つくからです。

胃粘液は、胃酸から胃を保護する役割があります。そのため、胃粘液が減少すると胃酸が胃の膜を傷つけてしまい炎症が起こります。胃の位置はみぞおちあたりであるため、みぞおちを押すと、傷ついた胃を刺激して痛みが出ます。

胃酸過多による痛みは、食事の直後に感じる点も特徴です。またストレスが影響する場合は、腸の動きにも異常が現れるため便秘や下痢になることもあります。

食習慣の乱れによる胃腸への負担

食べ過ぎや飲み過ぎなどの食習慣の乱れで、胃腸に負担がかかってみぞおちが痛くなる場合があります。一度に大量の食べ物や飲み物が胃に運ばれると、消化が間に合いません。その結果、食物が胃に留まるため負担が大きくなるのです。また食物を消化するために多くの胃酸が分泌され、胃の粘膜にも負担がかかります。

食習慣の影響により胃に負担がかかる場合、食事中から食後にかけて急に胃が苦しくなることがあります。その一方で、空腹時に痛みが出て食べると治まるパターンもあります。

胃の状態によって現れる症状はさまざまです。そのため、詳しい原因を知りたい場合は、医師に症状を詳しく話して、適切な検査を受け、診断してもらうとよいでしょう。

刺激物の摂り過ぎによる胃のトラブル

刺激物を摂り過ぎると、胃酸過多になったり、刺激物自体が胃の粘膜を刺激したりします。その結果、胃の粘膜がダメージを受けて、みぞおちが痛くなるのです。たとえば、次のような刺激物を取り過ぎると、胃のトラブルを招く可能性があります。

  • アルコール
  • 香辛料(辛い食べ物)
  • にんにく
  • カフェイン
  • 冷たい物
  • 塩気の強い食べ物
  • 脂っこい食べ物

胃のトラブルを防ぐためにも、刺激物の取り過ぎには注意した方がよいでしょう。

食中毒

食中毒による胃痛で、みぞおちが痛くなることがあります。食中毒による症状の特徴は、原因となる食物や病原菌の種類によって、症状が現れるまでの時間が異なる点です。

また胃痛のみではなく、発熱や下痢を伴うことが多いです。食中毒を悪化させないためにも、すぐに病院を受診しましょう。

みぞおちが痛む場合の対処法

みぞおちが痛む場合の対処法は、次のとおりです。

  • 痛いところを温かい手でさする
  • 横向きで寝る
  • 市販薬に頼る
  • 病院を受診する

ここでは以上の対処法について解説します。

痛むところを温かい手でさする

みぞおちの痛むところを温かい手でやさしくさすると、痛みが和らぐことがあります。痛みが落ち着く正確な理由は、解明されていません。

一般的には手を当てた部位が温められることで、血流によい影響を及ぼし痛みが和ぐといわれています。もしくは、手を当てた安心感による精神的なリラックスにより、痛みが楽になるとも考えられます。

横向きで寝る

右側を上にして横向きで寝ると、胃の中にある食べ物の逆流を防げます。みぞおちが痛い場合は次の点に注意して、横向きで寝てみましょう。

  • 食後の1~2時間は、逆流の恐れがあるため横にならない
  • 横向きになるときは、右側を上にする
  • クッションや枕を利用して、上半身も位置を高くして寝る

食道の膜は、胃酸から保護されるような作りになっていません。そのため、胃の食べ物と一緒に逆流した胃酸が食道を傷つけてしまい、胸やけやみぞおち周辺の痛みにつながります。逆流をしないように工夫することで、食道のダメージによるみぞおちの痛みを防げるでしょう。

市販薬に頼る

胃痛を和らげたい場合は、胃の症状に応じて薬を選択しましょう。たとえば、症状に対応した薬を選択する場合、次のようになります。

  • 胃酸が出過ぎている場合:ガスター10・ファモチジン錠など
  • 胃の粘膜が弱っている場合:セルベール・スクラート胃腸薬Sなど
  • 消化不良の場合:胃腸薬プラス細粒・ビオフェルミン

他にもさまざまなタイプの胃薬が存在しますので、症状に応じた使い分けが大切です。

みぞおちが痛い場合は、その痛み方や食前と食後などの痛みが現れるタイミングを観察しましょう。ドラッグストアの薬剤師に痛みの状態について詳しく伝え、どの薬が良いのか教えてもらうとよいでしょう。

病院を受診する

市販薬を使用しても改善が見られない場合は、病院を受診してください。胃痛以外の発熱や倦怠感などの症状がある場合も、病院への相談をおすすめします。みぞおちの痛みが続いたり、痛みが激しい場合は病気の可能性があるため注意しましょう。

みぞおちが痛い場合に考えられる病気

みぞおちが痛い場合に考えられる病気は、次のとおりです。

  • 逆流性食道炎
  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 胃潰瘍
  • 胃がん
  • 食道がん
  • 機能性ディスペプシア
  • 胆のう炎
  • 急性膵炎
  • 慢性膵炎
  • 膵臓がん

それぞれの病気について分かりやすく説明します。

逆流性食道炎

逆流性食道炎になると、みぞおち周辺からみぞおちよりも少し上にかけて胸やけや不快感、痛みがおこります。激痛ではありませんが、飲み込みにくさなどの痛み以外の症状が現れることもあります。

急性胃炎

食中毒やピロリ菌感染で胃の粘膜がただれると、みぞおちにキリキリとした痛みを感じます。みぞおちの痛みの他に、吐き気や下痢の症状を伴う点も特徴です。症状が重篤化すると、吐血や下血、嘔吐などもおこります。

慢性胃炎

ピロリ菌に感染した状態を長期間にわたり放置すると、炎症が胃の全体に広がり慢性胃炎になることがあります。

慢性胃炎になると、みぞおちの痛みが繰り返されたり、継続したりします。みぞおちの痛みの他に、胸やけや胃もたれ、吐き気、食欲不振などのさまざまな症状が起こる点も特徴です。

胃潰瘍

胃潰瘍は炎症が繰り返されることで、胃の粘膜の一部が損なわれる状態です。胃の粘液が不足したり、胃酸の分泌が過剰になったりすると、胃酸で胃が消化されて潰瘍が生じます。胃潰瘍になるとズキズキするような重い痛みと、胸やけ、胃もたれ、食欲不振なども発症します。

胃潰瘍には胃がんによるがん性潰瘍と、通常の消化性潰瘍があり、両者の症状は類似しています。両者を見分けるためにも、病院で検査を受けて診断してもらった方がよいでしょう。

胃がん

胃がんは初期症状が少ないため、日ごろから定期的に胃カメラによる検査を受けて早期発見に努めることが大切です。症状が進行した場合は、みぞおち周辺の痛みや、吐き気、胸やけ、食欲不振、体重減少などの症状が現れます。

食道がん

食道がんの初期は、症状がほとんど現れないこともあります。初期症状が現れた場合は、食べ物を飲み込んだ時に胸の奥が痛んだり、熱いものを飲んだ時にしみるような痛みを感じたりすることがあります。

症状が進行すると、がんが大きくなり、食物がつかえるような感覚に見舞われることも。さらに進行すると飲み込むことも、難しくなります。がんが食道の壁を貫いて、肺や背骨を圧迫すると胸痛や背中の痛みを感じることもあります。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは、胃の消化作用や収縮運動などになんらかの問題があり、痛みを感じる症状です。病院の検査では、みぞおちの痛みや胃もたれなどの症状について原因が見つからない場合に、機能性ディスペプシアと診断されることがあります。

胆のう炎

胆のう炎は、胆のうの粘膜が炎症を起こした状態です。食後の右上腹部のみぞおち周辺や、背中に起こる激しい痛みが特徴です。

炎症が強くなると、吐き気や嘔吐、発熱などの症状が現れることもあります。炎症の進行とともに胆のうの壁が壊死する可能性もあるため、注意が必要です。

急性膵炎

膵臓の急性炎症であり、アルコール乱用と胆石が主な原因と言われています。主な症状として重度の腹痛があり、通常だと炎症が急に発生し、数日以内に治まることもあれば、数週間続くこともあります。

診断には、CT検査などの画像検査、血液検査を行い、急性膵炎と診断されたら通常は入院が必要となります。

慢性膵炎

長期にわたり、膵臓の炎症が持続する慢性膵炎は、進行していくと消化吸収不良や糖尿病を引き起こします。慢性膵炎になるとお腹の痛みや背中の痛みを感じますが、中には症状を全く感じないまま病気が進行する人もいます。

膵臓がん

膵臓にできるがんである膵臓がんの多くは、膵管の細胞より発生します。症状が出にくいため、早期発見は難しいですが、進行すると腹痛や食欲不振、腰や背中の痛みなどが起こります。

消化器がんの中でも、手ごわいがんと言われており、治療には手術や薬物療法、放物線治療がありますが、進行状態によっては緩和ケアのみを行うこともあります。

みぞおちに固いしこりがある場合

みぞおちのしこりは良性の腫瘍の可能性が高いです。良性の腫瘍には、脂肪腫や粉瘤などの皮膚の病気が考えられます。

またみぞおちには剣状突起と呼ばれる骨があり、それを一般の人がしこりと間違うパターンもあります。

みぞおちのしこりは問題のない可能性が高いのですが、悪性の場合もあるため、念のために病院を受診した方がよいでしょう。悪性腫瘍の場合は、肝臓がんや腎臓がん、胃がんの可能性があります。

みぞおちが痛い場合は何科を受診すべき?早めに受診しよう

みぞおちが痛い場合は、まずは内科や消化器内科に行くとよいでしょう。痛みが一時的であれば、問題ありません。

みぞおちの痛みは生活習慣の乱れが影響して、胃にダメージを受けて発症することがあります。そのため、過剰なストレスや食べ過ぎ、飲み過ぎなどがあれば改善した方がよいでしょう。

みぞおちの痛みがひどくなったり、続いたりする場合は、がんなどの重篤な病気の場合もあります。みぞおちの痛みが取れない場合は、早めに病院を受診しましょう。

この症状を治したい。記事を読んで今すぐ医師の診断を受けたいあなたへ。

イシャチョクのオンライン診療なら、予約なしで今すぐ医師とつながります。「オンライン診療について詳しく知る」ボタンから、オンライン上の仮想待合室に入りましょう。全国の医師、または近くの医師が、すぐにあなたを診察します。

全国のクリニックから検索したいあなたへ。

  • クリニックを探すクリニック検索

  • 病気・医療情報検索

こちらの記事の監修医師

ファミリークリニックひきふね

梅舟仰胤

〇病院名 :ファミリークリニックひきふね
〇医師  :梅舟仰胤
〇アクセス:墨田区京島1丁目36−1 マークフロントタワー曳舟1F
〇診療科 :内科・消化器科
〇経歴:
東京大学大学院医学博士課程修了。2017年ファミリークリニックひきふね開院。「苦痛のない内視鏡により、胃がん大腸がんで亡くなるをゼロに!」をミッションとし、年間4,000件以上の内視鏡検査を行うお腹のスペシャリスト。東京大学医学部消化器内科非常勤医師、消化器病専門医、内視鏡専門医、総合内科専門医。テレビなどメディア出演多数。

仮想待合室型オンライン診療対応の医療機関募集中

イシャチョクでは、予約無しでオンライン上の「仮想待合室」に入れば、診療科目毎の医師が順番に診察してくれる、仮想待合室型のオンライン診療システムを提供しています。以下のボタンをクリックして、オンライン診療に対応しているクリニックを検索してみてください。