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最終更新日:2021年12月28日

血痰の原因・病院を受診するべき危険な症状を解説

こちらの記事の監修医師
瀬尾クリニック
瀬尾 達

血痰の原因・病院を受診するべき危険な症状を解説
(画像=Adobe Stock)

血痰の原因は風邪であることが多いですが、なかには肺がんや心不全など命に関わる病気が隠れていることもあるので注意が必要です。今回は血痰の原因や病院を受診するべき危険な症状について解説します。血痰について不安な症状がある方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 血痰の原因となる病気
    1. 風邪
    2. 気管支炎
    3. 気管支拡張症
    4. 肺炎
    5. 肺がん
    6. 肺結核
    7. 肺非結核性抗酸菌症
    8. 心不全
  2. ストレスが原因で血痰が出ることはある?
  3. 様子を見てもよい症状
    1. 1回だけ少量の血痰が出た
  4. 病院を受診するべき症状
    1. ティッシュが1枚すべて赤色に染まる:すぐに受診
    2. 量や頻度が増えてきた:数日以内に受診
    3. 息苦しさや発熱、胸の痛みがある:救急車を呼ぶ
  5. 血痰が続く場合は呼吸器科の受診を

血痰の原因となる病気

喉や鼻、気管、気管支の粘膜が傷ついたり、肺や気管支の血管が損傷して出血すると痰に血液が混じった血痰が出ることがあります。血痰の原因となる病気はおもに以下のようなものが挙げられます。

風邪

血痰の原因の3分の1を占めるのが風邪です。風邪で喉や鼻の奥の粘膜が傷ついて炎症を起こすと出血しやすくなるため、血痰が出ることがあります。喉の痛みが強い場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。

気管支炎

気管支炎も血痰が出る病気のひとつです。「風邪」とは急性の上気道感染症の総称ですが、気管支などの下気道で炎症が起きると「気管支炎」と呼ばれます。気管支で炎症が起きると血管を流れる血液の量が増えますが、咳などの刺激で血管が傷つくと出血し、血痰が出ることがあります。
気管支に炎症が起こる原因は細菌やウイルスのほか、喫煙や大気汚染なども挙げられます。

気管支拡張症

気管支拡張症とは、先天的・後天的な原因で気管支が拡張し、もとに戻らなくなってしまう病気です。拡張した気管支では炎症に伴って血管が増えるため、血痰や喀血が出現することがありま す。気管支拡張症になると気管支の浄化作用が低下し、細菌やカビが繁殖しやすくなるため肺炎も起こしやすくなります。

肺炎

肺炎は細菌やウイルスが肺の奥に侵入して感染し、炎症を起こす病気です。発熱や倦怠感、血痰など風邪に似た症状が出現しますが、咳は風邪に比べてかなり激しいのが特徴です。
肺胞で細菌やウイルスが増殖してしまうと酸素と二酸化炭素のガス交換がうまくいかなくなり、呼吸困難など危険な症状を引き起こします。

肺がん

10年以上タバコを吸っている方に血痰が出た場合、肺がんである可能性も考えられます。肺がんは気管や気管支、肺胞に悪性腫瘍が発生する病気で、咳や血痰、喘鳴、胸の痛み、息切れ、声がれなどの症状が現れます。

タバコの煙には大量の化学物質が含まれていますが、そのうちおよそ40種類に明らかな発がん性が認められています。

肺結核

肺結核とは結核菌に感染することによって肺の中に炎症が起こる慢性的な病気です。結核菌を持つ人の咳やくしゃみなどの飛沫が空気中をさまよい、その空気を吸った人に空気感染します。
肺結核に感染すると咳や痰、発熱など風邪のような症状が出ますが、症状が2週間以上続いたり、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。

また、進行すると血痰や胸の痛み、息苦しさなどの症状も現れます。肺結核は昔の病気のように思われがちですが、現在でも70歳以上の高齢者を中心に感染者が出ているため注意が必要です。

肺非結核性抗酸菌症

肺非結核性抗酸菌症(はいひけっかくせいこうさんきんしょう)は結核菌以外の抗酸菌(土や水などに存在する菌)が肺に感染することで発症する病気です。肺非結核性抗酸菌の種類は150種類以上ありますが、人から人には感染しません。

初期症状がないことも多いですが、人によっては咳や血痰、倦怠感、発熱などの症状が現れることがあります。肺非結核性抗酸菌症は女性患者がやや多いことが特徴で、年間約8,000人が発症します。

心不全

「心不全」自体は疾患の名前ではありませんが、心臓の働きが低下して全身に十分な血液を贈れなくなってしまう状態のことをいいます。心筋梗塞や心筋症、心臓弁膜症、不整脈、高血圧などが原因で心不全に至ると動悸や息切れ、呼吸困難、むくみなど全身にさまざまな症状が現れます。

また、心不全になると泡立ったような薄い色の血痰が多めに出ることもあります。

ストレスが原因で血痰が出ることはある?

基本的にはストレスが直接的に血痰の原因になることはありません。ただ、ストレスが蓄積されると自己免疫機能に悪影響を及ぼすため、風邪や気管支炎にかかりやすくなり、血痰が出ることがあります。

強いストレスを抱えていると咳や血痰などの症状が悪化しやすくなり、風邪や気管支炎の治りが遅くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。

生きていくうえでストレスを完全になくすことは難しいかもしれませんが、自分なりにうまく発散する方法を見つけることが大切です。

様子を見てもよい症状

血痰が出れば重大な病気が隠れていることもありますが、特に心配がないケースもあります。ここでは、しばらく様子を見てもよい血痰の症状について解説します。

1回だけ少量の血痰が出た

喉の痛みがあり、激しく咳込んだ際に1~2回だけ少量の血痰が出た場合は問題ないケースも多いため、しばらく様子をみてみましょう。

また、軽度の鼻血が口から出たときや歯茎からの出血を血痰と勘違いしてしまうこともありますが、この場合は自然に止血するケースが多いでしょう。

病院を受診するべき症状

以下のような血痰が出ている場合は重大な病気が隠れている可能性が高いため、病院を受診しましょう。

ティッシュが1枚すべて赤色に染まる:すぐに受診

血痰を受け止めたティッシュペーパー1枚がすべて赤色に染まるぐらい出血が多い場合は、肺や気道に血液が詰まり窒息してしまう危険性があります。
この場合は夜間や休日であってもすぐに医療機関を呼吸器科を受診するか、救急車を呼んでください。

量や頻度が増えてきた:数日以内に受診

血痰が少量であっても、日を追うごとに出血量や頻度が増えてきた場合は肺炎や肺結核、肺がんの可能性があります。数日以内に医療機関を受診しましょう。

息苦しさや発熱、胸の痛みがある:救急車を呼ぶ

血痰のほかに息苦しさや発熱、胸の痛み、食欲低下などの症状がある場合も肺がんや肺炎、肺結核など重大な病気が隠れていることがあります。この場合は急いで救急車を呼んでください。

血痰が続く場合は呼吸器科の受診を

血痰の原因は風邪や気管支炎などの呼吸器感染であることが多いですが、肺結核や肺がん、心不全など命に関わる病気が原因となっているケースもあるので注意が必要です。

呼吸器科を受診する場合は血痰が出始めた時期や量、回数などが診断の材料になるため、できるだけメモや写真で症状を記録しておくことをおすすめします。

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こちらの記事の監修医師

瀬尾クリニック

瀬尾 達

【学歴】
大阪星光学院高校 卒業
兵庫医科大学医学部 卒業
京都大学医学部大学院 修了

【職歴および資格】
日本耳鼻咽喉科学会 専門医
厚生労働省指定臨床研修医療機関 指導医
京都大学 医学部 講師
兵庫医科大学 講師
大阪歯科大学 講師
京都大学医学部大学院 専門職学位
兵庫県立大学 講師
兵庫県立総合衛生学院 講師
身体障害者福祉法 指定医
日本耳鼻咽喉科学会認定 難聴担当医
兵庫県 指定難病医療機関
兵庫県立尼崎総合医療センター 研修管理委員

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