最終更新日:2021年8月24日
倦怠感の原因を解説!ストレスや睡眠との関係性は?倦怠感を感じた時の対処法や長く続く時に疑う病気も紹介

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓

誰もが一度は経験したことがある倦怠感。
老廃物の蓄積や低酸素状態などさまざまなものが原因になり得ますが、そのほかにストレスや睡眠も大きく関係しているとされています。
また、病気との関連性が見えにくいことから安易に考えられがちですが、実は倦怠感の裏には深刻な病気が隠されていることもあります。
一口に病気といっても、身体的な病気や精神的な病気までさまざまです。
この記事では倦怠感の原因、ストレスや睡眠との関係性、倦怠感がある時の対処法、疑う病気について解説していきます。
倦怠感の原因

倦怠感は老廃物が蓄積していたり体内の組織に低酸素状態が起こっていたりすることが原因であるとされています。
また喫煙やアルコールに依存している状態、更年期、女性であれば月経の周期も関係しています。
倦怠感の原因について詳しく解説していきます。
老廃物の蓄積
1つ目に挙げられるのは、老廃物の蓄積です。
これは感染症や慢性的な炎症性の病気、がんなどが影響しているケース、または筋肉の酷使による乳酸の蓄積が影響しているケースなどが考えられます。
病気が原因ならしっかりと治療を、乳酸の蓄積が原因ならお風呂で疲労感を取るなど適切な対策を行いましょう。
低酸素状態
2つ目に挙げられるのは、体内の組織が低酸素状態に陥っていることです。
組織内の低酸素状態は、心臓や肺に関連する病気が引き金になっていることがあります。また、貧血も低酸素状態をもたらす要因の1つとして知られています。
喫煙やアルコールの依存

3つ目に挙げられるのは、喫煙やアルコールへの依存です。
喫煙やアルコールは身体の倦怠感やだるさを引き起こすだけでなく、肝臓病や慢性閉塞性肺疾患などの病気をもたらす原因にもなります。
喫煙習慣のある方は禁煙することをおすすめします。また、日常的に飲酒する習慣がある方は飲酒量の見直しを行うとよいでしょう。
月経周期や更年期
4つ目に挙げられるのは、月経周期や更年期です。
女性の場合には、女性ホルモンの関係で月経に合わせて倦怠感が現れるとされています。また更年期障害の症状の1つとして倦怠感が挙げられます。
これらは薬で対処できることもあるので、それらの症状が強く出ている場合には、医療機関に相談のうえ薬の服用を検討してみるのもよいでしょう。
倦怠感とストレスの関係性

あまり関連性がないように感じますが、実はストレスも倦怠感に大きく関係しているのです。
人は精神的なストレスを過度に感じると自律神経に乱れが生じ、結果的に症状としてだるさや倦怠感が生じることがあります。
ストレス社会といわれる現代では、特に仕事や家庭内、対人関係において強いストレスを感じている方もいるはずです。
たとえば、転職や引越しなどの環境の変化によるストレスであれば、慣れてくればストレスが軽減する可能性があるでしょう。
しかし対人関係などのストレスはなかなか改善することが難しい場合もあるため、注意が必要です。
ストレスが原因の場合にはうつ病や統合失調症、適応障害を発症していたり、それらに転じてしまったりする可能性があります。
もし「この倦怠感はストレスによる症状かもしれない」と感じたら、迷わずに医療機関を受診しましょう。
倦怠感と睡眠の関係性

倦怠感とストレスの関係について述べてきましたが、実は睡眠も倦怠感に関係しています。特に、睡眠不足だと感じている方は注意が必要です。
人は睡眠をとっている間に、休息をとりながら身体や頭の疲労の回復をはかっています。
不眠の状態が続いているということは、それらのリフレッシュができていないわけですから、身体や頭が休息できていない状態になります。
不眠の状態が続くと、倦怠感のほかにも食欲や意欲・集中力の低下、めまいなどの状態を引き起こすとされています。
また身体的な症状のみならず、抑うつなどの精神的な症状が現れることもあります。
また不眠は「寝たい」と強く思えば思うほど、さらに不眠に陥るという悪いサイクルにはまってしまうことがあります。
そのため不眠に悩んでいる方は自己解決をしようとせず、医療機関に相談をしてみるとよいでしょう。
倦怠感を感じた時の対処法
倦怠感の原因やストレスは可能な限り排除すること、そして睡眠を十分とることで倦怠感をある程度避けることはできます。
しかし様々な生活スタイルがある中でこれらを継続することは難しく、何らかのきっかけで倦怠感が出ることもあるでしょう。
ここからは、倦怠感への対処法についてお伝えしていきます。
リラックスできることをする
倦怠感を感じた時にまず大切なことは、心や身体をリラックスさせることです。
リラックスできるおすすめの方法としては、温かいお風呂に浸かったり、アロマを焚いてみたりするのがよいでしょう。
ほかにも、動物によるリラックス効果を期待するアニマルセラピーを受けたり、指圧などのマッサージを受けたりすることも効果があるとされています。
リラックスできる方法は人それぞれ異なるので、自身がリラックスできる方法を探してみましょう。
軽い運動をする

次に大切なのは、軽い運動を行うことです。
軽い運動を行うことで血液の巡りが活発になり、疲労の原因になる乳酸の解消を補助したり、睡眠の質を上げることができたりします。
運動と聞くと抵抗感を覚える方もいるかと思いますが、エレベーターより階段を使う、バスではなく徒歩にする、散歩の日課を作るなどでもよいでしょう。
日常的に簡単にできることから少しずつ始めてみるのがおすすめです。
最初から許容範囲を超えた運動をしてしまうと疲労を感じやすくなってしまうため、無理のない範囲から始めていきましょう。
身体の中心を温める

最後に大切なことは、身体を中心から温めることです。
簡単、かつ効果的に実践するなら入浴がおすすめです。
湯船には浸からずにシャワーで入浴を済ませている方も多いことでしょう。
しかし身体を温めることには、疲労を回復させたり、体内の老廃物を流しやすくしたりする効果があるとされています。
つまり、しっかりと湯船に浸かって身体を温めることは、とても大切なのです。
つい時間を短縮するためにシャワーで済ませてしまいがちなお風呂ですが、忙しい時こそしっかりと身体を温めて疲れを取りましょう。
倦怠感が長く続く場合に疑う病気

倦怠感をなくすための対処法を行っても倦怠感が残っていたり、長く続いたりするようであれば、もしかすると病気のサインかもしれません。
倦怠感が症状として現れる代表的な病気は、以下のとおりです。
・がん
・貧血
・糖尿病
・感染症(ウイルス感染など)
・精神的な病気(うつ病、統合失調症、適応障害など)
・心臓の病気
・肝臓の病気
このように倦怠感を症状とする病気は、身体的な病気から精神的な病気まで幅広く挙げられます。
倦怠感が続いたり、ほかの症状もみられたりする場合には、可能な限り早く医療機関を受診しましょう。
倦怠感が原因で受診する場合の目安
体調に異変を感じた際、医療機関を受診するタイミングがわからずに、そのまま様子を見てしまう方もいるでしょう。
しかし倦怠感が症状に現れる病気の中には、早めに治療を開始したほうがよい病気もあります。
倦怠感やそのほかの症状が長引いているようであれば、すぐにでも医療機関を受診するべきです。
では、実際に医療機関を受診するタイミングとはいつなのでしょうか。
倦怠感が続いている時に医療機関を受診するタイミングについてご紹介します。
日常生活に支障が出るほどの倦怠感を感じる場合
感じている倦怠感が日常生活に支障をきたしている場合や倦怠感が長く続いている場合には、病気が潜んでいるかもしれません。
「様子を見ていれば大丈夫」と自身で判断せずに、可能な限り早めに医療機関を受診してください。
また倦怠感の原因がストレスだと感じている場合には、入浴やアロマなどでリラックスするように心がけ、可能な限りストレスの要因をなくしましょう。
物事を判断することが難しくなった場合
自身で判断がつかない場合には、念のため医療機関へ相談に行くことをおすすめします。
不安を感じていること自体がストレスになっている場合には医療機関で検査を行い、病気がないとわかれば症状が落ち着くこともあります。
病気であるか疲労であるかを判断するためにも、しっかりと医療機関を受診し、自身にあった対応を行いましょう。
眠れないまたは寝た気がしない場合

睡眠がきちんと取れていない方や、睡眠時間は確保しているのにもかかわらず目覚めが悪い方は、まず自身の安眠法を見つけることをおすすめします。
起きる時間や寝る時間を一定に保ったり、軽い運動をしてみたりするなど、よい睡眠を取るためにできることはたくさんあります。
それでも不眠の状態が改善されない時には、迷わず医療機関に相談しましょう。
また、医療機関を受診すると処方される睡眠薬に不安を感じる方もいるかもしれませんが、用法・用途を守って使用すれば怖い薬ではありません。
医師の指導のもと、不眠に適した治療を行いましょう。
ひどい倦怠感を感じたり続くようなら受診を検討しよう

今までに感じたことのないような倦怠感があったり、倦怠感が長く続いていたりする場合には迷わずに医療機関を受診してください。
不安に感じ続けることがストレスとなり、倦怠感につながってしまうこともあります。
病気だった場合には適した治療を可能な限り早く始めることが大切ですし、病気でないことがわかればストレスが軽減されることもあるはずです。
少しでも体調の異変を感じたら自身で判断しないことが大切です。
まとめ

倦怠感と聞くと、ただの疲労だろうと甘く考えてしまいがちです。
もちろん疲労も原因になり得るため、休息をとったり軽い運動を行ったりするなど、倦怠感の軽減に務めることで解消されることがあります。
しかし倦怠感の裏には、感染症やがんなどの深刻な病気が隠されていることもあるのです。
自己判断で様子を見ていて、医療機関を受診した時には病気が進行してしまっていたということがあっては、悔やんでも悔やみきれません。
倦怠感が長く続いている場合や、倦怠感のほかにも症状がある場合には自己判断せずに医療機関に相談に行きましょう。
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こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓
〇病院名 :すずきこどもクリニック
〇医師 :鈴木幹啓
〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2
〇診療科 :小児科
〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO
1975年三重県伊勢市生まれ
1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度)
2001年自治医科大学卒業
日本小児科学会認定小児科専門医
国家資格ケアマネジャー
三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
【製薬会社社外講師・CM出演等】
グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品
【メディア出演・TV監修】
日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」
【著書】
日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社)
開業医を救うオンライン診療(幻冬舎)
2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。
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「すずきこどもクリニック」は、和歌山県新宮市下田にあります。こちらの院長は、親しみやすい人柄から「地域の良き相談相手」として多くの患者さんに信頼されています。院長は大病院での勤務経験や小児科医長の実績...
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