最終更新日:2023年1月18日
ストレスが下痢を引き起こす?原因や予防法を解説

こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井智昭

下痢を引き起こす原因はさまざまであり、生活習慣の乱れが原因となることもあれば、ストレスが下痢を引き起こすこともあります。この記事では、下痢が起こる主な原因と予防するためのポイントについて解説します。下痢は誰にでも起こる可能性があります。今は健康な状態であっても、いざという時のためにぜひ参考にしてください。
下痢が起こる理由
下痢とは、液状もしくは液状に近い状態の便をたびたび排泄する状態のことで、その原因はさまざまです。ここでは、具体的な下痢の原因を紹介します。
暴飲暴食
下痢が起こる理由の1つが暴飲暴食によるものです。暴飲暴食をすることで腸の動きが過剰になるため、便が通過するスピードも早くなり、水分が十分に吸収されないまま液状で排泄されます。
下痢には、症状が1週間程度で落ち着く急性と、1ヵ月以上続く慢性がありますが、暴飲暴食による下痢は急性に分類されます。
薬剤
服用している薬が原因となって下痢が起こることもあります。これは、薬の影響で腸の粘膜が傷ついたり、炎症を起こしたりするためです。特に抗菌薬などでは、腸粘膜の障害が生じやすいとされています。薬が原因の場合、服用から1〜2週間程度で下痢が起こるケースが多くなっています。医師や薬剤師に一度相談した方がいいでしょう。
ストレス
消化器官は自律神経にコントロールされているため、ストレスが影響して下痢を引き起すことがあります。
また、過敏性腸症候群もストレスが原因で起こる疾患の1つです。ストレスがかかる環境下で症状が現れるのが特徴で、例えば、仕事にストレスを感じている人であれば、通勤電車に乗るとお腹が痛くなることがあります。通常は、排便をすると改善します。
自律神経失調症
「自律神経失調症」という名前を聞いたことのある人は多いかもしれませんが、こちらも下痢を引き起こすことがあります。先ほども説明したように、自律神経は消化器官のほか、さまざまな内臓をコントロールしています。この自律神経が乱れることで、消化器官をはじめとしたさまざまな部位で起こる症状のことを自律神経失調症と呼びます。
症状は下痢以外にも、動悸やめまい、ほてり、発汗、頭痛、吐き気、倦怠感などが見られます。同時に複数の症状が起こることもあれば、時間の経過に伴いこれらの症状が置き換わることもあります。
感染
細菌やウィルスに感染することで下痢が起こるケースもあります。代表的な例としては、ノロウィルスやロタウイルスへの感染が挙げられます。ノロウィルスは主に冬場に感染しやすく、下痢や吐き気、嘔吐などの症状が現れます。ウィルスや細菌への感染を避けるためには、まずは手洗いうがいをしっかりと行うことが大切です。また料理をする際は、食材にしっかりと火を通すようにしましょう。調理器具の消毒や殺菌も欠かせません。キャンピロバクター腸炎などは、過熱不良の肉を摂取することで発熱・下痢・血便が起こります。
腸内細菌のバランスの乱れ
腸内細菌のバランスが乱れも下痢の原因になります。腸内にはさまざまな細菌が生息していますが、抗生物質などの薬を服用すると細菌バランスが崩れ、善玉菌が減少します。これにより悪玉菌が増えると、毒素によって腸が過敏な状態となり、下痢が起こりやすくなります。
下痢予防のポイント・対処法
ここでは下痢を予防するためのポイントや下痢の対処法を紹介します。基本的なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
ストレスを軽減する
ストレスを日頃から溜め込まないようにすることが大切です。ストレスが溜まっているなと感じたときは、スポーツや趣味の活動に没頭するなどして積極的に発散するようにしましょう。散歩やストレッチをするだけでもリフレッシュできるためおすすめです。また、しっかりと睡眠をとることもストレス軽減に有効です。
生活習慣の見直し
生活習慣が乱れてしまうと自律神経のバランスも乱れて、下痢を引き起こす可能性があります。暴飲暴食を避け、バランスのいい食事を心がける、食事のタイミングをできるだけ同じにする、決まった時間のベッドに入り、決まった時間に起きるなど、生活習慣を見直しましょう。生活のリズムが整えば自律神経も安定しやすくなるため、下痢の改善につながるでしょう。
胃腸に負担をかけない
生活習慣の見直しとも共通しますが、胃腸に負担をかけないことも下痢の予防に有効です。飲酒量が多い、揚げ物など油っこいものばかり食べているといった場合、腸を休ませるためにも消化のいいものを食べるようにしましょう。おかゆやうどんなどがおすすめです。また水溶性食物繊維を含んだ野菜や海藻類なども取り入れてみてください。
なお、下痢をしている場合でも、こまめな水分摂取は欠かせません。「下痢なのに水分をとるの?」と思う人もいるかもしれませんが、下痢による脱水状態を防ぐのがその理由です。
薬の服用で症状が続くケースも
先ほども触れたように、薬の服用が原因で下痢が起こることもあります。この場合、継続してその薬を服用すると症状が続く可能性があるため、薬の変更、休薬などで症状の改善が期待できるでしょう。かかりつけ医がいる場合は、一度相談することをおすすめします。
下痢が続く場合は病院へ
下痢がなかなか治らない、頻度が増えている、といった場合はできるだけ早く病院に行くようにしましょう。診療科は消化器内科を受診してください。「下痢でも便自体は出ているから」「もともとストレス体質だから」といった理由から受診を先送りにしがちですが、放置していると症状がひどくなる可能性があります。
まとめ
今回は、下痢の原因や予防するためのポイントなどについて解説しました。下痢が起こる原因は生活習慣の乱れ、ストレス、薬の服用、自律神経失調症などさまざまです。原因によって予防法は異なりますが、ストレスを発散すること、生活習慣を整えることなどがポイントとなります。下痢が長続きする場合は一度詳しく検査してもらうことをおすすめします。
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こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井智昭
〇診療科 :内科・小児科・アレルギー科
《 経歴 》
2002年 慶應義塾大学医学部卒業
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務(内科)
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室兼任
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務 (スマイルこどもクリニック)
2015年 小谷クリニック 内科・小児科(訪問診療部)部長
2017年 「なごみクリニック」内科・小児科・アレルギー科 院長
2020年4月~ 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任
《 専門医・認定医 》
小児科専門医・指導医
日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)
臨床研修指導医(日本小児科学会)
抗菌化学療法認定医
プライマリケア学会認定医
認知症サポート医
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