最終更新日:2021年11月6日
しゃっくりが良く出るのはなぜ?一日に何回も出る場合の対処法も解説

こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井 智昭

しゃっくりが良く出ることで、不安はありませんか?しゃっくりは通常であれば、すぐに治まる症状です。しかし、長引く場合は病気の可能性もあるため、病院を受診することをおすすめします。この記事では、しゃっくりの原因や考えられる病気について詳しく解説。一日に何回も出る場合の対処法もお伝えしますので、参考にしてください。
よく出るしゃっくりの原因は横隔膜のけいれん

しゃっくりは、横隔膜のけいれんだと言われています。横隔膜は肺の下にある膜状の筋肉で、胸部と腹部を分けています。息を吸うときには横隔膜が収縮して、息を履くと横隔膜が緩むようになっています。
また、意思とは関係なく筋肉が収縮した状態がけいれんです。しゃっくりも意思とは関係がない横隔膜の収縮でおこるため、自分の意思でしゃっくりを止めようとしても自然と出てしまいます。
横隔膜がけいれんを起こすのは、横隔膜周辺が刺激されるからだといわれており、健康な人でも起こり得ます。
しかし、中にはしゃっくりの原因に重篤な病気が潜んでいる可能性もあるため、長引く場合は医師に相談した方がよいでしょう。
次に、慢性化したしゃっくりで考えられる病気についてご紹介します。
慢性的なしゃっくりは病気の可能性も

しゃっくりがなかなか止まらない場合は、病気の可能性もあります。ここでは、しゃっくりが止まらない場合に考えられる病気についてご紹介します。
脳梗塞や脳腫瘍などの脳の病気
脳梗塞や脳腫瘍といった病気を抱えていると、脳が刺激されてしゃっくりが止まらないことがあります。脳の病気の場合は、しゃっくりの他に次のような症状が現れます。
- 頭痛がする
- 吐き気を感じる
- 身体がしびれる
- 視覚に障害が起きる
- めまいがする
脳梗塞や脳腫瘍は、生命にも関わる病気なので、しゃっくりと共に以上のような症状が現れたら、すぐに病院を受診しましょう。
肺炎や肺がんなどの肺の病気
肺炎や肺がんといった病気にかかると、横隔膜の神経が刺激されてしゃっくりが出ると考えられています。肺の病気の場合は、次のような症状も発症します。
- 息切れ
- 胸の痛み
- 肩こり
- 発熱
- 声がかすれる
- 咳や痰が出る
- 血痰が出る
肺炎の場合は体温が38度以上となり、呼吸困難を伴うこともありますが、高齢者の場合は高熱が目立たないこともあるため、注意が必要です。
肺がんは気付かないうちに症状が進行する場合もあるため、年に1回の健康診断など予防につとめてください。症状があれば、早めに医師に相談しましょう。
胃潰瘍や胃がんなどの胃の病気
胃潰瘍は、感染症や消炎鎮痛薬で胃から分泌される粘液の量が減少することで、胃酸により胃が傷つけられて発症します。また、胃がんは初期症状が分かりづらく、いつの間にかがんが進行している事もある病気です。
胃の病気としゃっくりを併発することは少ないと言われていますが、併発した場合は次のような症状も見られます。
- みぞおちから左腹にかけての痛み
- 空腹時や食後の胃痛
- げっぷ
- 嘔吐
- 食欲不振
胃潰瘍の場合は、症状が重篤化した場合に、血の混じった黒い便が出ることがあります。さらに、胃に穴が空いて、急激で我慢できない腹痛など腹膜炎を起こし緊急手術を要することもあるため注意が必要です。
逆流性食道炎
逆流性食道炎になると、しゃっくりが出ることもあります。逆流性食道炎は、胃液などが喉を逆流して、胃酸により食道が炎症を起こす病気です。しゃっくりの他に次のような症状を伴います。
- 胸やけ
- げっぷ
- すっぱい物がこみ上げる呑酸(横になったとき)
- 胸の痛み
- 声がかすれる
最近は、食生活の変化で太っている方が多くなり、逆流性食道炎になる人が増えています。食道がんにも繋がると言われる病気であるため、早めに回復させるためにも医師に相談しましょう。
子どもでしゃっくりがよく出る原因はストレス?

子どもの慢性的なしゃっくりはストレスが原因で起こるとも言われています。
しかし、子どものしゃっくりは生理現象で、大人に比べて出やすいのが一般的だともされています。そのため、無理に止めようとしたり、過度に心配し過ぎるとかえって子どもに不安を与えて、それがストレスにもなりかねません。
子どもの場合、大きな病気が原因でしゃっくりが起こることは考づらいのですが、しゃっくりが続く場合は、念のために小児科に相談するとよいでしょう。
しゃっくりがよく出る人はどんな人?

脳や内臓を刺激することで、しゃっくりは起こりやすいと言われています。ここでは、具体的にどのような人にしゃっくりが起こりやすのかをお伝えします。
脳血管障害になったことがある人
過去に脳血管障害になった経験がある人は、しゃっくりが出やすいと言われています。脳血管障害とは、血管が詰まる脳梗塞や血管が破裂する脳出血のことです。
アルコールの摂取量が多い人
アルコールの飲み過ぎは、脳に影響を与え、それが原因で横隔膜がけいれんして、しゃっくりが出やすくなることがあります。
気管支拡張薬などを服用している人
気管支拡張薬などの薬の副作用で、しゃっくりが出やすくなる場合もあります。他にも、血圧を下げる薬もしゃっくりを起こすと言われています。
早食いの人
大量の食べ物や飲み物を一気に取り込むと、それが胃に刺激を与えてしゃっくりが出ることがあります。しゃっくりが出やすい人は、食事の量が適切かどうかを確認してみるとよいでしょう。
しゃっくりを早く止める方法
一日に何回も出るようなしゃっくりを早く止めるには、迷走神経を刺激するとよいと言われています。その方法として考えられるのが、両耳の穴に指を入れて30秒ほど押さえ続ける方法です。他にも次のような方法があります。
- 舌を引っ張る
- 水を一気に飲む
- ゆっくり息を吸って、ゆっくり吐く
- 膝を胸につけて前かがみになる
効果には個人差があるため、手軽にできるものから試してみるとよいでしょう。
しゃっくりで病院を受診すべき?

しゃっくりが長引く場合は病院を受診することをおすすめします。受診の目安や、受診すべき診療科目をお伝えしますので、参考にしてください。
病院を受診する目安
しゃっくりが数日間、続く場合や次のような症状を併発する場合は病院を受診するようにしましょう。
- 頭痛
- 発熱
- 身体のしびれ
- 筋力の低下
- 咳や痰が出る
- 胸の痛み
しゃっくりの他に、普段とは異なる身体の不調がある場合は、医師に相談することをおすすめします。
受診する場合は内科
病院を受診する場合は、まずは消化器内科か内科を受診するとよいでしょう。病院では問診や身体検査などを受け、必要に応じて血液検査や胃カメラなども受けることで、しゃっくりの原因を特定してもらえるでしょう。
しゃっくりが良く出る原因は横隔膜のけいれん!長引く場合は病院の受診も

しゃっくりが良く出る原因には、横隔膜のけいれんが関係しています。多くのしゃっくりはすぐに止まりますが、長引く場合は病院を受診しましょう。とくに、しゃっくり以外にも普段は感じないような症状がある場合は、注意が必要です。
また、子どものしゃっくりはストレスだと言われますが、生理作用なので過度に心配する必要はないと考えられます。長引く場合は、小児科の医師に相談するとよいでしょう。
しゃっくりを止めるには、耳を30秒ほど押さえてみるのが有効です。他にも、しゃっくりを止める方法を紹介しましたので、早くしゃっくりを止めたい場合はお試しください。
しゃっくりが止まらずに長引く場合は、病院で検査を受けて重篤な病気が隠れていないかを調べてもらいましょう。
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こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井 智昭
〇診療科 :内科・小児科・アレルギー科
〇経歴:
2002年 慶應義塾大学医学部卒業
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務(内科)
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室兼任
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務 (スマイルこどもクリニック)
2015年 小谷クリニック 内科・小児科(訪問診療部)部長
2017年 「なごみクリニック」内科・小児科・アレルギー科 院長
2020年4月~ 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任
〇専門医・認定医
・小児科専門医・指導医
・日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)
・臨床研修指導医(日本小児科学会)
・抗菌化学療法認定医
・プライマリケア学会認定医
・認知症サポート医
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