最終更新日:2022年12月10日
物が二重に見える原因は?乱視や脳卒中、眼精疲労について解説
こちらの記事の監修医師
元町マリン眼科
蓮見 由紀子
物が急に二重に見えて、原因がわからず不安になってはいませんか?眼精疲労が原因で物が二重に見える場合は、パソコンやスマホを利用する合間に適度な休憩をとると治まる可能性があります。一方で症状が続く場合は、脳の疾患や目の病気を患っていることもあるため病院を受診しましょう。本記事では物が二重に見える原因や対処法を解説します。
物が二重に見える原因
物が二重に見える場合、単眼複視と両眼複視で原因が異なります。単眼複視とは片目で見ると物が二重に見える状態です。両眼複視は両眼で見ると物が二重に見える状態を指します。
単眼複視になる主な原因は、斜視や老視、乱視、白内障などです。一方で両眼複視は視神経や目を動かす筋肉の麻痺が原因でおこります。両眼複視になった人の多くは目を動かす筋肉の一部が麻痺するため、両目が違う方向を向いています。急に両眼複視になった場合、脳神経障害や脳卒中の可能性もあるため、早めに病院を受診した方がよいでしょう。
物が二重に見える際に考えられる病気や目の状態
ここでは物が二重に見える際に考えられる病気や目の状態を解説します。
白内障
白内障とは、目の中にあるレンズの役割を果たす水晶体が濁った状態です。水晶体が白く濁るため、物が二重に見えたり、かすんで見えたりします。視力低下を起こすこともあるため、注意しましょう。
白内障が進行して日常にも影響を及ぼす場合は、手術が必要になることもあります。悪化すると炎症や緑内障を起こして視力が回復できないケースもあるため、早めに眼科を受診することをおすすめします。
眼精疲労
パソコンやスマホなどを長時間使用すると目が疲れて周囲がかすんで見えたり、物が二重に見えたりします。物が二重に見える理由は、眼精疲労により目のピントを合わせる機能が低下するからです。また眼精疲労になると、目の乾きや頭痛を感じることもあります。
乱視
乱視とは角膜の表面がゆがんだり、変形したりして焦点を結ばなくなった状態です。目に入る光が不規則に屈折して焦点が合わなくなります。焦点が合わないと物が二重に見えることがあります。
老視
老視は老眼とも呼ばれ、水晶体が硬くなりピントを調整する機能が低下した状態です。物が二重に見える症状を伴うだけではなく、近くの細かい字が読みづらくなったり、異なる距離にある対象物へと目を移した際にピントを合わせるのに時間がかかったりします。最近はパソコンやスマホの使用により目を酷使する場面も増えたため、老眼が40代から始まるケースもあります。
斜視
斜視とは片方の目が目標とする対象物の方向を見ているのに対し、もう片方の目が対象物とは違う方向を向く症状です。外見上も左右の眼球が違う方向を向いているように見えます。
斜視になると、右目と左目が別々の対象物を見るため物が二重に見えます。急に斜視になった場合は、脳疾患や神経疾患、甲状腺疾患、重症筋無力症などの自己免疫疾患、糖尿病や高血圧などの生活習慣病から来る末梢神経障害、動脈瘤など、次に示す脳の重篤な疾患に罹患していることもあります。
脳卒中や脳神経障害
脳卒中になると、脳の血管が詰まったり破れたりして、脳に血液が行き渡らなくなります。それにより、脳の神経細胞が障害を受けて、物の見え方に影響を与えるのです。
眼球を動かす外眼筋の神経支配は動眼神経、外転神経、滑車神経があり、これらの神経障害が、対応する外眼筋に麻痺を起こし、麻痺性斜視をおこします。
物が二重に見える症状への対処法
ここでは物が二重に見える症状への対処法を紹介します。
休息と睡眠
物が二重に見える症状は、目の休息と睡眠の時間を確保することで予防できる可能性があります。
目を休める際は、意識的に瞬きをして目の周辺の筋肉をストレッチするとよいでしょう。
また、長時間に渡りパソコンやスマホを扱う場合は、1時間ごとに10分程度の適度な休憩を挟むことをおすすめします。休憩中は遠くをぼんやり眺めると目の緊張が和らいで、リフレッシュにつながります。
目に優しい栄養を摂取する
目の疲労を回復させるためには、ビタミンの摂取が有効です。ビタミンB群は視神経によい影響を与える栄養素で、筋肉の緊張を解き、眼精疲労の改善にも役立ちます。またビタミンCは水晶体の老化を予防して、白内障を防ぐといわれています。
目を温めて血行促進をする
目を温めて血行を促進すると、眼精疲労をリフレッシュできるため、物が二重に見える症状を予防できます。目を温める際は、いったんは濡らしたタオルで目を冷やし、その後ホットタオルで温めると眼の周辺の血行を効果的に促進できます。
長時間パソコンやスマホを見ると、目の筋肉が硬くなって血行が悪くなっている場合もあります。デジタル機器を使用した後は、目を温めて血行を促進し、固くなった筋肉をほぐすとよいでしょう。
病院を受診する
物が二重に見える症状が治まらない場合は、眼科を受診して検査を受けることをおすすめします。目の病気や脳の障害が原因で、物が二重に見えることもあるため早めの受診が大切です。
物が二重に見える原因は眼精疲労だけではない
物が二重に見える原因は眼精疲労以外にも、脳の疾患や白内障などの病気が考えられるため注意しましょう。急に斜視になって物が二重に見える場合は、脳疾患による神経の障害が原因であるケースもあります。
物が二重に見える症状が気になる場合は、早めに眼科を受診して適切な検査と処置を受けることをおすすめします。
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こちらの記事の監修医師
元町マリン眼科
蓮見 由紀子
〇診療科 : 眼科、美容皮膚科、泌尿器科(非常勤・週2回)
【経歴】
2001年 信州大学医学部卒業
2001年 横浜市立市民病院レジデント
2003年 藤沢市立市民病院眼科専修医
2005年 横浜市大大学院医学研究科博士課程
2007年 米国国立衛生研究所(NIH)研究員
2014年 横浜南共済病院、あおと眼科勤務
2016年 蒼風会追浜駅前眼科院長
2020年 元町マリン眼科 開院
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