最終更新日:2021年12月17日
難聴レベルは4段階!原因や聞こえ方のチェック方法について解説

こちらの記事の監修医師
安部医院
安部浩一(あんべこういち)

「自分の難聴のレベルは、どれくらいなのだろう?」といったお悩みを抱えてはいませんか。難聴のレベルには4段階あると言われています。どの難聴のレベルに該当するのかは、病院や健康診断で検査を受けると分かります。この記事では、4つの難聴レベルについて解説。難聴レベルを測る検査法についてもお伝えします。
目次
難聴のレベル4段階
難聴の程度には、軽度から重度まで個人差があります。ここでは、軽度と中等度、高度、重度の4つの難聴レベルについて、聴力や音を感じ取れる程度についてお伝えします。
なお、正常な聴力レベルが25dB未満となりますので、各難聴のタイプを確認する際の参考にしてください。dB(デシベル)は、音の大きさを表す単位で、0dBが人間の聴力の限界だと言われています。60dBが普通の会話をするときの音の大きさであるため、難聴レベルを確認する際の基準にすると良いでしょう。
◇軽度難聴|聴力レベル25dBから40dB
騒音や小さな音があるような場所で会話をすると、相手の声が聞き取りづらく、聞き間違えることがある
◇中等度難聴|聴力レベル40dB~70dB
普通の大きさの声で会話をしても、相手の声を聞き取りづらく感じる
◇高度難聴|聴力レベル70dB~90dB
大きな声で話してもらったり、補聴器を装着したりしないと、相手の声を聞き取れないことが多い
◇重度難聴|聴力レベル90dB以上
補聴器を付けても相手の声を聞き取れない
難聴の種類と原因
耳の穴の中は、外耳と中耳、内耳に分けられ、各部位のどこが障害されているのかに応じて、難聴の症状も異なります。ここでは、3つのタイプごとに難聴の原因と症状について、お伝えします。
◇伝音難聴|外耳や中耳に原因がある
伝音難聴は外耳と中耳が障害されたときに生じる難聴です。耳栓をしたときのような聞き取りづらさを感じるのが特徴。音を大きくすれば、比較的に聞き取れることも多いです。
原因として考えられるのは、耳垢で外耳道が防がれていたり、外耳道の炎症や中耳炎になったりすることです。
◇感音難聴|内耳に原因がある
感音難聴は、内耳にある聴覚器の蝸牛や、脳に音を伝えるための神経に問題がある場合に、音が聞こえなくなる状態です。音を大きくしても、言葉を聞き取りにくいのが特徴で、高度難聴や重度難聴になることもあります。
感音難聴の原因となる病気には、先天性難聴、加齢性難聴や突発性難聴、聴神経腫瘍などが考えられます。
◇混合難聴|外耳から内耳にかけて原因がある
混合難聴は、伝音難聴と感音難聴を合併している状態です。
難聴レベルチェックに使う2つの表
病院などで難聴レベルをチェックしたら、その結果はオージオグラムや語音明瞭度として示されます。ここでは、難聴レベルが分かる2つの表について詳しくお伝えします。
◇オージオグラム|難聴のレベルや原因が分かる
オージオグラムとは、聞こえる音の大きさがdB単位で縦軸に表記され、聞こえる音の高さがHz単位で横軸に記載された表のことです。オージオグラムを見ると、音の大きさと、高低についての聴力レベルが分かるだけではなく、伝音や感音、混合といった難聴のタイプについても分かります。
検査が行われる際は、音が伝わる気導と骨導の各ルートについての聴力レベルを調べられ、その結果がオージーグラムに表示されます。
気導とは、音の振動が耳の穴から鼓膜を経て、聴覚器である蝸牛へと伝わるルート。もう一方の骨導は、音の振動が耳の穴以外の骨や皮膚などの組織を伝わって、蝸牛に到達するルートです。
気道と骨導における聴力レベルが分かると、伝音や感音、混合といった難聴の種類も分かると言われています。
◇語音明瞭度|言葉の聞き取りレベルが分かる
語音明瞭度とは、言葉の聞き取り能力のことです。語音明瞭度が低下すると、音を言葉として聞き取る能力も低くなると言われています。
つまり、大きな声で話しかけた場合に、声は聞こえるのですが、言葉が分からないといった事態が発生するのです。そのため、どれくらいの大きさの音が聞こえるのかということと、どれだけ言葉を聞き取れるかということは、分けて検査する必要があります。
病院で語音明瞭度を検査する場合は、「あ・き・し・た・ば…」などの言葉を聞き取ります。そして、聞き取った言葉について、正しい言葉を選択できた正解率で語音明瞭度を表します。
難聴の症状チェックリスト
難聴の症状を自分でチェックする場合は、次の項目に該当しないかを確認してみてください。
聞き間違うことが多い
後ろから呼びかけられたときに気付かない場合がある
めまいがすることがある
会話中に聞き返すことが多い
夕方になると聞こえづらくなる
朝起きたら聞こえづらくなることがある
耳鳴りや耳が詰まった感じが続いている
大きな音がする所にいることが多い
精神的なストレスを感じている
話す声が大きいと言われる
電話やテレビの音が聞き取りづらい
仕事や勉強で疲労が溜まっている
以上の項目の中で3つ以上が当てはまる場合は、難聴の可能性があります。難聴について、さらに詳しい検査を受けたい場合は病院を受診しましょう。
難聴だと思ったら病院で検査しよう
難聴のレベルは、軽度難聴や中程度難聴、高度難聴、重度難聴の4つです。中程度難聴になると、日常の会話も聞き取りづらくなります。
聴力の測定には、オージオグラムや語音明瞭度を使った方法があります。オージオグラムは、音の大きさや高低を聞くための聴力レベルと、伝音や感音といった難聴のタイプが分かる表です。また、語音明瞭度は音を言葉として聞き取る能力が示され、言葉を聞き取って検査が行われます。
難聴レベルやタイプを正確に測るには、病院で専用の器械を使った検査を受ける必要があります。自分の難聴のレベルについて気になる方は、病院のチェックを受けてみてください。

昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る
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安部浩一(あんべこういち)
安部医院 院長
昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る
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