最終更新日:2021年11月20日
いびきを治す方法|いびきをかく原因と病院以外でできる改善方法も紹介
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こちらの記事の監修医師
安部医院
安部浩一(あんべこういち)
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いびきは狭まった喉(上気道)を空気が通過する際に起こる振動音です。肥満体型はいびきをかきやすいと言われますが、ほかにも原因は多くあります。特に慢性的にいびきをかく場合は、生活習慣病を起こしやすいため注意してください。いびきをかく原因と治す方法についてまとめました。
目次
いびきを治す方法
いびきを治す方法は複数ありますが、以下が主な方法です。
【いびきを治す方法】
①寝る前の飲酒をやめる
②肥満の場合はダイエットをする
③鼻呼吸を意識して、横向きで眠る習慣をつける
④枕を変えるなど睡眠時の環境を整える
⑤いびきの改善が期待できるツボを刺激する
⑥いびき防止用のマウスピースを使用する
⑦鼻炎の原因となっている病気を治療する
⑧手術で鼻喉の狭くなっている部分を切除する
⑨CPAP療法で気道に空気を送る
ただし、どのような原因でいびきをかいているかによって、有効な方法も変わってきます。
いびきの原因についてもあわせて説明するので、該当するものがないかチェックしてください。
①寝る前の飲酒をやめる
アルコールはいびきをかく原因のひとつです。特に寝る前の飲酒は影響が強いので、習慣的に飲んでいる方は飲酒を控えたり、飲む時間を変えたりすることで、いびきをかかなくなることもあります。
飲酒によりいびきが起こるのは、舌の筋肉が緩むことで、空気の通り道である上気道を狭くするためです。
また、寝る前の飲酒は睡眠の質も低下させるので注意してください。
②肥満の場合はダイエットをする
前述のとおり、いびきは狭くなった喉を空気が通過するときに起こる振動音です。肥満体型の場合、首回りや舌にも脂肪がつき、いびきをかきやすくなります。肥満はいびきだけでなく、さまざまな病気の一因にもなるため、適度な運動や食事制限なども重要です。
③鼻呼吸を意識して、横向きで眠る習慣をつける
普段から口で呼吸する癖がある場合、睡眠時も口で呼吸してしまい、いびきをかきやすくなります。
本来、口は呼吸ではなく、食べるための器官です。口呼吸は口内を乾燥させ、菌が繁殖する原因にもなります。そのため、鼻呼吸を意識することは重要で、市販品でも「口閉じテープ」「鼻腔拡張テープ」などがあるので活用すると良いでしょう。
また、仰向けで寝ると舌が気道を塞ぎやすくなるので、いびきをかきやすい人は横向きで眠ることもポイントです。
④枕を変えるなど睡眠時の環境を整える
枕の高さが合っていない場合、気道が上手く確保されずにいびきをかきます。特に枕が高すぎると、気道を塞ぐことになるので要注意です。また、仰向けではなく、横向きで眠るための枕もあるので、いびきをかきやすい人は試してみましょう。
⑤いびきの改善が期待できるツボを刺激する
いびきに効果があるといわれているツボはいくつかあります。例えば、小鼻の両脇にある「迎香(げいこう)」、髪の生え際の中央にある「上星(じょうせい)」などは鼻の詰まりを解消する効果が期待できます。
鼻が詰まっているとどうしても口で呼吸してしまうので、鼻詰まりのある人はそれらのツボを優しく刺激してみてください。
⑥いびき防止用のマウスピースを使用する
いびき防止用のマウスピースは市販品のほか、医療機関であれば自分に合った形のものを作成してもらうことも可能です。マウスピースを装着することで睡眠時の顎の位置を調整し、気道を確保してくれます。医療機関での作成を希望する場合は、歯科や耳鼻咽喉科で相談してください。
⑦鼻炎の原因となっている病気を治療する
慢性的に鼻炎の症状がある人もいびきをかきやすいです。前述のとおり、睡眠時に口で呼吸することでいびきをかくので、原因となっている病気の治療を受けましょう。
花粉症などのアレルギー性鼻炎のほか、鼻中隔弯曲症、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などは鼻詰まりの症状が出るため、いびきの原因になります。
⑧手術で鼻喉の狭くなっている部分を切除する
喉の病気が原因で、気道が狭くなっている場合、手術によって喉を狭くしている部分を切除することもあります。鼻の奥にあるアデノイドという部分が大きくなる「アデノイド肥大」、のどちんこともいわれる口蓋垂の脇にある扁桃が大きくなる「扁桃肥大」は子どもに多いです。
また、鼻中隔彎曲症や蓄膿症で手術が必要なこともあります。
⑨CPAP療法で気道に空気を送る
CPAP(シーパップ)は「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字を取ったもので、マスクのようなものを装着することで睡眠時にチューブから気道へと空気を送り込む装置です。
睡眠時の無呼吸に効果的ですが、使用には医師の診断が必要になります。保険の適用には一定の基準を満たす必要があり、その後も定期的に医療機関を受診しなくてはいけません。
誰でも使用できるものではありませんが、睡眠時に呼吸が止まることもある場合は検討しましょう。
女性も知っておきたいいびきの原因と治し方
いびきは男性に多いというイメージを持っているかもしれませんが、性別に関係なく、いびきをかくことはあります。例えば、痩せ型の女性であってもいびきをかくことはあり、これは骨格の影響です。
肥満体型は気道が塞がれやすい一方で、欧米に比べて顎が小さい日本人の骨格もいびきのかきやすさに関係しています。
また、更年期では女性ホルモンの分泌量が減少しますが、それもいびきをかきやすくなる原因のひとつです。
女性でも、痩せていてもいびきをかくことはあるので、ここまでで紹介したような方法は知っておきましょう。
即効性の高いいびきを止める方法もある?
すぐいびきを止めたい場合、寝るときの向きを変えるのが良いです。また、ツボを刺激するのもすぐに行え、鼻詰まりが解消されれば、いびきの防止になります。
ただし、肥満や病気の影響が強い場合、根本的な原因の解決にはなりません。一時的にいびきを止めることだけでなく、原因に合った適切な対処法を取りましょう。
病院でいびきを治すには何科を受診すれば良い?
体調などによってたまにいびきをかく程度なら問題ありませんが、慢性的にいびきをかく人は医療機関を受診しましょう。
何が原因でいびきをかいているのかにもよるものの、一般的には耳鼻咽喉科、呼吸器科などを受診するケースが多いです。また、一部、いびきを専門に扱う医療機関もあります。
いびきを治す方法は原因によって異なる|慢性的ないびきは危険性が高いので注意
寝るときの体勢や枕の高さなどは、いびきをかきにくくする方法ではありますが、いびきの原因自体を解決するものではありません。
原因によっては病院での治療が必要なこともあります。特に慢性的ないびきは危険性が高いので注意してください。
人によっていびきを治すのに有効な方法は異なるので、原因に合った方法を取るようにしましょう。
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安部医院
安部浩一(あんべこういち)
安部医院 院長
昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る
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