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最終更新日:2022年4月6日

腰から足にかけての痛みが片側に出るのはなぜ?原因と対処法を解説

こちらの記事の監修医師
平塚共済病院
増田謙治

腰から足にかけての痛みが片側に起こる場合、坐骨神経痛の可能性があります。はじめて坐骨神経痛に見舞われた場合、痛みやしびれが強いため、心配になる人も多いのではないでしょうか。本記事では、坐骨神経痛の原因となる病気や症状、対処法について詳しく解説します。坐骨神経痛に対処する際の参考にしてください。

片側の腰から足にかけての痛みの原因は?

片側の腰から足にかけての痛みがある場合、坐骨神経痛が疑われます。坐骨神経痛には、筋肉の緊張が原因の場合と、腰の病気が原因で起こる場合があります。

痛みが一時的であれば問題はないと考えられますが、繰り返したり1週間以上続いたりする場合は病院を受診した方がよいでしょう。腰の病気が悪化すると、神経障害により歩けなくなったり、排尿障害に見舞われたりしますので、注意してください。

坐骨神経痛を発症する代表的な病気

坐骨神経痛を発症する代表的な病気は、次のとおりです。

  • 腰部椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎分離症・分離すべり症

各病気について、病態や症状、対処法、治療法を説明します。

腰部椎間板ヘルニア

長時間のデスクワークや重労働、姿勢などが原因で腰椎に負担がかかり発症します。腰にかかる負担が原因で、腰椎の椎間板が外に飛び出して神経を押すためです。

腰椎とは腰の骨のことを指し、5つのブロック状の骨が連なって身体を支えています。椎間板は各腰椎の間でクッションの役割をはたしており、柔らかな性質を持つ組織です。腰への負担が大きくなると、椎間板に圧力が加わり、正常な位置よりも飛び出すことがあります。

飛び出した軟骨が足へとつながる神経を圧迫すると、腰から足にかけてしびれや痛みを感じるのです。20~40代などの若年層に発症しやすい病気です。

症状

初期の頃は同じ姿勢をするとしびれが強く、つらい痛みに見舞われます。腰やお尻と足に痛みやしびれを感じることが多く、主に坐骨神経に沿った箇所に症状が現れる点が特徴です。

腰椎椎間板ヘルニアの多数は、片側にしびれを感じます。しかし、一部は両側にしびれが現れることもあり、痛みで就寝時に目をさますこともあるのです。筋肉が麻痺して力が入りにくくなったり、排便障害を伴ったりすることもあるため、症状を悪化させないことが大切です。

病院を受診して、腰椎椎間板ヘルニアだと診断されたら、腰に負担をかけないような生活を送りましょう。次の項目で示す対処法を参考にしてください。

自分でできる対処法

痛みが強い場合には安静にして、腰に負担をかけずに自然治癒を促進することが重要です。自分でできる対処法には、姿勢に気を付けて腰の負担を軽減させたり、股関節をストレッチして筋肉をほぐしたりする方法が考えられます。

腰を丸めるような姿勢は、腰に大きな負担をかけるため、症状の悪化につながります。骨盤を立て、背筋を伸ばした姿勢で座るようにしましょう。

股関節のストレッチをする際は、症状を悪化させないように腰に負担をかけないことが大切です。自己判断で運動を開始すると、症状を悪化させるケースがあります。まずは、医師に相談して自宅でのケアの方法についてアドバイスを受けることをおすすめします。

腰椎椎間板ヘルニアは、自然治癒することも多い病気です。適切な対処法で、症状の改善を目指しましょう。

病院での治療法

病院で治療を受ける場合は、コルセットを装着して腰への負担を軽減させたり、病院で処方される鎮痛薬を服用して痛みを抑えたりする治療が一般的です。

痛みが激しい場合は、ブロック注射で痛みを緩和させるための処置が施されます。また、筋肉低下が著しい場合や排便障害を伴う場合は、手術が検討されることもあります。

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症は、なんらかの原因で腰椎が変形して、腰部の脊柱管が狭くなり、脊柱管内の神経が圧迫を受ける病気です。

原因には生まれつきの先天的な要因と、生活習慣や加齢などの後天的な要因が関係しています。とくに加齢で発症することが多く、50歳以上の人に多い傾向です。

症状

腰部脊柱管狭窄症になると、腰やお尻、太ももに痛みやしびれを感じます。時には、灼熱感や脱力感を呈することもあり、神経性跛行が見られるのも特徴です。

神経性跛行とは、しばらく歩くとだんだんと足の痛みやしびれが現れることです。また、座って休憩をすると症状が落ち着き、歩きはじめると再び症状が現れる特徴もあるため、間欠性跛行とも呼ばれます。

自分でできる対処法

歩く時間が長くなると痛みがしだいに強くなる特徴があるため、歩行の合間はこまめに休憩を入れるとよいでしょう。座っている際には、少し前かがみになると症状を緩和させやすいです。痛みやしびれ、筋肉低下などで歩きづらい場合は、病院で医師に相談しましょう。

病院での治療法

病院の治療は、まずはコルセットの着用やホットパック、牽引療法などの保存療法が中心です。痛みが強い場合は、鎮痛薬が処方されたり、神経ブロック注射が行われたりすることもあります。保存療法で効果がない場合は、手術を提案されることもあります。

腰椎分離症・分離すべり症

腰椎分離症は、10~15歳の成長期の子どもに発症する病気です。過度なスポーツ活動が原因で発症する疲労骨折の一種で、腰椎分離症が進行すると、腰椎がずれてすべり症に移行することもあります。

症状

腰椎分離症の段階では、腰痛が主な症状です。高校生から成人、中高年へと成長するに従い、分離すべり症へと移行し、足の痛みやしびれを伴うこともあります。

分離すべり症への移行を防ぐためにも、子どものころに発症した腰椎分離症の段階で、しっかりと治療を受けることが大切でしょう。

自分でできる対処法

腰椎分離症を発症した場合は、スポーツを中止して安静にすることが重要です。長期間のスポーツ活動の中止を受け入れられずに、早期に復帰してしまい症状を悪化させるケースがあるため注意しましょう。

腰椎分離症は腰の骨折であるため、骨をつなげるために6~12ヶ月の治療が必要です。治療期間の3~6ヶ月は、スポーツ活動を休止することになります。医師がアドバイスする休止期間を守って、症状の悪化を防ぎましょう。

病院での治療法

病院では保存療法が中心で、コルセットの着用と安静が指導されます。腰の固定と安静で、骨折部位の回復を促進させることが大切です。

分離すべり症へと移行している場合は、足にしびれを感じることもあります。その場合は、鎮痛剤の内服、ブロック注射による痛みやしびれの緩和が可能です。長期の安静が難しい場合や、分離症の進行が止まらない場合は、手術が検討されることもあります。

坐骨神経痛の原因となる「梨状筋症候群」とは

梨状筋症候群とは、骨盤内にある坐骨神経が、骨盤の下方で緊張した梨状筋による圧迫を受けて発症する症状です。圧迫を受けた神経部分よりも下方にある、お尻や足に痛みやしびれを感じます。股関節を曲げて、膝を内側に回すと痛みが強まることがあります。

中腰姿勢での仕事やスポーツの継続により、お尻の筋肉に持続的な緊張を強いることが原因で発症します。多くの場合は、ストレッチや痛み止めなどで対処されますが、症状が重篤な場合は手術が行われることも稀にある症状です。

坐骨神経痛を発症するその他の重篤な疾患

坐骨神経痛に関係する重篤な病気には、脊椎や脊髄、骨盤内に発生したがんも考えられます。腰や骨盤内に発生したがんの初期症状は、腰の痛みに限定されることが多いです。しかし、大きくなったがんが神経に影響を及ぼすなどして症状が進行すると、腰から足にかけての神経症状が現れます。

その際に、お尻や足にも痛みやしびれを感じて坐骨神経痛の症状に見舞われるのです。治らない坐骨神経痛は、重篤な病気の可能性もあるため、放っておかずに病院を受診しましょう。

片側の腰から足にかけての痛みが続く場合は医師に相談しよう

坐骨神経痛の代表的な原因は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症です。ヘルニアは若年層に起こりやすく、脊柱管狭窄症は高齢者における発症が高い傾向にあります。

放っておくと、足の筋肉の弱化や排便・排尿障害につながることがあるため、医師に相談して正しい対処法を実践することが大切です。

小学生や中学生、高校生がスポーツをやり過ぎると腰椎分離症になることがあります。腰痛を抱えながら無理にスポーツを続けると、将来的にすべり症に移行して、足のしびれや痛みに見舞われることがあるため注意が必要です。

子どもの腰痛が続く場合は、医師の診察を受けて原因を特定し、正しい対処法で坐骨神経痛にならないように予防しましょう。

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こちらの記事の監修医師

平塚共済病院

増田謙治

〇診療科 : 整形外科

【経歴】
平成13年横浜市立大学医学部卒
医学博士、
日本整形外科学会 整形外科専門医、
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医、
日本脊椎脊髄病学会 指導医、
身体障害者福祉法第15条指定医、
難病指定医、
臨床研修指導医講習会修了


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