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最終更新日:2021年9月24日

急に膝が痛くなった原因は?考えられる病気や怪我を徹底解説!

こちらの記事の監修医師
フェリシティークリニック名古屋
河合 隆志

急に膝が痛くなった場合には、さまざまな膝の病気や怪我が考えられます。そのため、膝の痛みで「病気なのではないだろうか?」といった悩みを抱えている方もいらっしゃることでしょう。そこで、本記事では膝が痛くなった場合に考えられる病気や怪我を解説します。対処方法も紹介しますので、参考にしてください。

急に膝が痛いと感じる40代に疑われる痛みの原因

40代以上で、急に膝が痛くなった場合に、まずは考えられるのが変形性膝関節症です。加齢による筋力や柔軟性の低下で発症するとも言われており、変形性膝関節症で悩まされている人は多いのです。

ここでは、変形性膝関節症について詳しく解説しますので、参考にしてください。

40歳以上で、次のような日常生活上の膝痛や可動域の制限がある場合は、変形性膝関節症の可能性があります。

  • 立ったり、しゃがんだりするのがツライ
  • 階段昇降が不便
  • 正座ができない
  • 歩行時に膝の違和感や痛みがある

以上を挙げたのは、塩野義製薬株式会社は2016年12月2日から3日にかけて、膝に痛みのある変形性関節症の患者516名を対象に行ったインターネット調査によります。アンケートの結果、次のような日常生活への影響がわかりました。(注1)

影響のある日常生活上の動作割合
立ち上がる、しゃがむ65.3%
階段の昇降64.1%
正座60.9%
歩行55.4%
運動や体操38.6%
起床25.0%
トイレ21.2%

さらに、調査報告書には40歳以上の男性42.6%、女性62.4が、変形性関節症に罹患していることも記されています。高齢の方に多いと言われる変形性関節症なのですが、すでに40歳の頃からその兆候が見られるようです。

つまり、40歳以上の方で表中に示すような日常生活上の痛みや違和感、膝が曲がらないといった症状を抱えている方は、変形性膝関節症の可能性があるといえます。

 (注1)参考:変形性関節症の痛みに対する患者・医師の意識・実態調査|塩野義製薬株式会社

変形性膝関節症の段階別の症状

変形性非残関節症は初期と中期、末期症状に分けられます。それぞれ分かりやすく解説します。

初期症状

起床時に体を動かし始めるさいに、膝にこわばり感が出ます。また歩き始めは膝を動かしづらかったり、伸ばせなかったりする症状とともに、鈍い痛みを感じることもあります。症状が少しでも進行した場合は、階段の昇降時に膝が痛くなることもあります。

中期症状

中期になると、膝の痛みが継続するようになります。さらに痛みが強いため、正座をしたりしゃがみ込んだりする動作が困難になります。関節内部も炎症が顕著になるため、膝の腫れが表面から確認でき、熱を持つこともあります。

膝の変形も進むため、関節軟骨がすり減り、膝の曲げ伸ばしで擦れるような音を感じることもあるでしょう。

末期症状

末期になる関節の表面を覆う軟骨が、ほとんど無くなる状態になります。歩行や座る、しゃがむといった動作も困難になり、通常の日常生活を送るのも難しい状態です。行動範囲が狭まることで、精神的なストレスを抱えることにもなります。

ここまで、膝が痛くなる原因として最も考えられる変形性膝関節症について解説しました。膝が痛くなる原因にはそれ以外の病気も考えられます。次に膝が痛くなる、その他の病気について解説します。

急に膝が痛い場合に考えられる関節症以外の原因

膝が痛い場合に考えられる関節症以外の原因疾患は、次の通りです。

  • 関節リウマチ
  • 痛風
  • 大腿骨顆部骨壊死

いずれも病院で治療を受ける必要のある疾患なので、疑いがある場合は病院を受診しましょう。

関節リウマチ

関節リウマチとは免疫の異常により関節が破壊される病気です。関節に炎症を伴うことで、腫れや痛みを感じます。膝関節だけではなく、指や肩といったあらゆる関節に炎症が起こる場合があるのも特徴です。

関節リウマチを判別するには病院で血液検査を受け、リウマチ学会の分類をもとにした医師の診断を仰いだりする必要があります。

痛風

痛風は体内で過剰になった尿酸が、関節内で結晶化することで発症する病気です。足の親指で起こることが多い病気なのですが、膝関節で発症することもあります。関節内で炎症が起こるため、膝の腫れや痛みをともないます。

痛み方の特徴として一時的に強い痛みが出たあとに、すぐに収まるといったことが挙げられます。また、痛みを繰り返すうちに症状が悪化して、腎臓や尿管の病気を併発することもあるため注意が必要です。

大腿骨顆部骨壊死

大腿骨顆部骨壊死になると、夜間や安静時といった膝を動かさない状況でも、強い痛みを感じます。大腿骨下方にある大腿骨顆部が壊死して、へこんでしまう病気。女性に多いと言われており、その原因は不明です。

初期のころは見逃されやすい病気なため、悪化させないためにも病院でMRI検査を受ける必要があります。

10~20代の若い世代で考えられる膝痛の原因

10~20代の若年層で考えられる膝の痛みの原因は、主にスポーツ活動によるものです。スポーツ中の膝の外傷として考えられるのは、次の通りになります。

  • 膝蓋腱炎
  • 腸脛靭帯炎
  • オスグット病
  • 半月板損傷

それぞれの特徴について解説します。

膝蓋腱炎

膝蓋腱炎は別名「ジャンパ-膝」とも言われており、ジャンプの着地の際の負担が膝にかかって発症する病気です。膝蓋腱とは、お皿と言われる膝蓋骨と、その下の脛骨(けいこつ)と言われる膝下の骨を繋ぐスジのことです。

ジャンプの着地の衝撃で、膝蓋腱に衝撃が加わることで腱がダメージを受けると、炎症を起こして痛みを感じます。膝蓋腱が炎症を起こすと、お皿の下あたりに痛みを感じるのも特徴です。

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎とは別名「ランナー膝」とも言われます。ランニングの際に、腸脛靭帯と言われる膝の外側を通る靭帯が、太ももの大腿骨にある外側上顆と言われる部分で擦れると痛みが出ます。

ランニング後に膝の外側に痛みを感じるのが特徴で、初心者に起こりやすい症状です。ランナー膝を治す場合、フォームの改善や筋力強化が必要な場合もあります。

オスグット病

オスグット病は、成長期の子どもに起こることの多い病気です。スポーツのやり過ぎで、成長過程にある骨に負担がかかって発症します。

具体的には、お皿と脛骨(膝下の骨)を繋ぐための膝蓋腱にテンションがかかって、脛骨と靭帯の付着部分に負担がかかって発症。スポーツをやり過ぎることで、太ももの前の大腿四頭筋が緊張し、膝蓋腱に過剰なテンションがかかることが原因です。

膝下に痛みを感じ、症状が進行すると骨が次第に前方へと突出してきます。症状を悪化させないためにも医師に相談して、スポーツ活動の調整を検討する必要もあるでしょう。

半月板損傷

 半月板損傷は、膝関節の中にある半月板と言われる軟骨が損傷する怪我です。半月板は、膝の衝撃を和らげるクッションのような働きがあります。そのため、損傷することで痛みや腫れが現れたり、関節の動きが制限されたりします。

損傷した半月板の欠片が、膝の関節に挟まることで「ロッキング」が起こることがあります。ロッキングとは急に膝が動かなくなる症状で、原因となる半月板を取り除いたり、縫合したりするような手術が施されることもあります。

若年層だと、交通事故やスポーツ時の転倒、膝にかかる負担などで起こりやすい怪我です。一方で高齢者の場合、変性して脆くなった半月板に力が加わり、自然に半月板損傷を発症するケースもあります。

膝が痛い場合の対処方法

膝が痛くなる原因には、運動不足や加齢といったことも考えられます。そこで、運動不足や加齢による膝の痛みの予防方法をご紹介。衰えた筋肉をトレーニングしたり、柔軟性が低下した関節をストレッチしたりして、膝を動かせるようにしてみましょう。

膝を曲げると痛い人でもできる膝の筋力トレーニング

次のような流れで膝の筋肉トレーニングをすると、膝が痛い人でも膝を鍛えられます。

  1. 椅子に腰掛けて片方の足に力を入れて膝関節を伸ばす
  2. 足を伸ばした状態で10秒間キープする
  3. その後は反対の脚も同じようにする

上記のトレーニング方法は、等尺性収縮と言われる筋肉の活動を利用したトレーニング方法です。関節の曲げ伸ばしを繰り返さずに筋肉トレーニングができるので、膝が痛い方にも実践できる筋トレです。

膝を曲げて行うストレッチ

膝の柔軟性を高めるストレッチは次の流れで行ってください。

  1. まっすぐ立ち膝を曲げ、足をつかむ
  2. バランスが取れない場合は反対側の手を壁に付いて、身体を安定させる
  3. 膝を曲げた状態で10秒ほどキープする

膝を曲げきれない場合は、後方に椅子をおいてそこに足をかけるようにするとよいでしょう。膝の柔軟性を高めて曲がるようにするには、大腿四頭筋と言われる太もも前面の筋肉をストレッチするのをおすすめします。

膝が痛い場合に病院で受けられる治療

膝の痛みで病院を受診すると、保存療法か手術を受けることになります。多くの場合は、まずは保存療法が実施されて、効果が芳しくない場合には手術を提案されることもあるのです。

保存療法

膝の痛みに試みられる保存療法は以下の通りです。

  • 体重を落とす
  • 鎮痛薬やシップ
  • サポーターなどの装具の装着
  • 筋力トレーニングやストレッチ
  • 温めたり電気を当てたりする治療

体重が多い方は、まずは減量するように勧められることが多いようです。膝の痛みに対する減量の効果が高いのは、医学的にも認められています。そのため、体重を落とすためのトレーニングを実践するとよいでしょう。

減量をする場合は、まずは食事制限を行いつつ、プール内での水中運動で膝への負担を減らして運動をするとよいです。

手術方法

変形が進行した変形性膝関節症には、人工関節に入れ替える手術が行われます。人工関節の入れ替え方にも、部分的に入れ替える方法と、すべて入れ替える方法があります。部分置換で手術が行われることも徐々に増え、患者側の手術への負担も減っています。

膝の痛みについてのQ&A

ここでは、膝の痛みについての質問にお答えします。主に、どんな病気や怪我の可能性があるのかを見ていきましょう。

膝の外側が痛くなった場合は何の痛みだと考えられるか?

膝の外側が痛くなった場合は、腸脛靭帯炎(ランナー膝)や外側側副靭帯損傷の可能性があります。ランナー膝はランニングの際に徐々に痛くなるのに対し、外側側副靭帯は転倒やくじきといった靭帯へのダメージで発症します。

膝の内側が痛くなった場合は何の痛みだと考えられるか?

膝の内側が痛くなる場合は次の病気が考えられます。

  • 変形性膝関節症
  • 鷲足炎
  • 内側側副靭帯の損傷

変形性膝関節症の場合、O脚になることが多く、その場合は膝の内側が痛くなります。一方で、X脚の場合は膝の外側が痛くなる可能性も。変形の仕方によって、痛みの場所が変化するのが特徴ですが、多くの場合はO脚により膝の内側が痛くなります。

膝の真ん中が痛い場合は何の痛みだと考えられるか?

膝の真ん中が痛い場合は次の病気の可能性があります。

  • 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
  • オスグット病

膝の真ん中が痛くなる場合は、膝の下方が痛くなることが多いです。大腿四頭筋といわれる太もも前面の筋肉の緊張が関係している場合もあるので、日ごろから太もものストレッチを心がけるとよいでしょう。

膝の痛みが取れない場合は病院で相談しよう

 40歳以上が膝を曲げ伸ばしするような日常生活動作をした時に、痛みを感じる場合は、変形性関節症が疑われます。変形性膝関節症は放っておくと、症状が進行するので注意が必要です。病院で検査を受け医師の診断を仰ぎながら、筋力や柔軟性を高めるようなトレーニングをすることをおすすめします。

また、変形性膝関節以外にも膝が痛くなる病気や怪我がありますので、見逃して重症化させないためにも、まずは病院を受診するようにしましょう。

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こちらの記事の監修医師

フェリシティークリニック名古屋

河合 隆志

"〇病院名:フェリシティークリニック名古屋
〇医師 :河合 隆志
〇アクセス :愛知県名古屋市中区中区14 丸の内2-14-19 安藤ビル3・4階
〇診療科:整形外科・アンチエイジング
〇経歴:
1975年、愛知県出身。医学博士。
日本整形外科学会専門医
日本抗加齢医学会専門医
慶應義塾大学理工学部卒業
同大学院修士課程修了
東京医科大学医学部卒業
東京医科歯科大学大学院博士課程修了
痛み研究の最先端をいく愛知医科大学学際的痛みセンター勤務後、
米国のペインマネジメント&アンチエイジングセンターほか研修
2016年、フェリシティークリニック名古屋を開院
原因不明の痛みに悩まされている患者さんの「最後の砦」を自負し、
対処法でなく痛みを根本的に治す治療を試みている。
著書に「見るだけでしつこい痛みがすーっと消えるすごい写真」
(アスコム)、「腰痛がラクになる酸素たっぷり呼吸法」(笠倉出版社)など。"

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