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最終更新日:2021年11月26日

生後12か月の赤ちゃんが「自分の顔」を認識していると判明

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

生後12か月の赤ちゃんが「自分の顔」を認識していると判明

(画像=Adobe Stock)

鏡映像に対する自己指向性の反応の成立以前に「自分の顔」を認識している?

九州大学は生後12か月の赤ちゃんが、自分の顔画像を見分けることを明らかにした。同大人間環境学研究院の橋彌和秀准教授らによる研究報告が「Infant Behavior and Development」に掲載された。

ヒトは、目の前の顔情報と内的な表象(知覚的イメージ記憶)とを比較して「誰の顔か」を同定する。なかでも「自分の顔」の認識は自己同一性の確立において重要と考えられる。

赤ちゃんは日常経験をとおして鏡や写真、動画の視聴から「自分の顔」に対する視覚経験を増やしていく。しかし、自己鏡映像認知の研究では、鏡映像に対する自己指向性の反応の成立は1歳半~2歳とされ、それ以前に赤ちゃんがどの程度「自分の顔」を認識しているかは不明な部分が多い。

自分の顔と他の乳児の顔を自他合成顔と区別してより長く注視

今回の研究では、「九州大学赤ちゃん研究員」に登録している生後12か月の赤ちゃん24人と保護者を対象として試験を行った。参加児は保護者の膝の上に座り、画面にペアで提示される顔刺激を視聴した。赤ちゃんの視線は視線計測装置によって顔刺激の視聴時間が記録される。視聴時間に差があった場合、赤ちゃんは顔を区別していると解釈した。同研究では、自分の顔を顔刺激に含む条件(事故顔実験)と含まない条件(比較実験)を設けた。比較実験では、自分の顔を含めた合成顔かどうかに関わらず、人工的で不自然な合成顔のため、乳児の視線運動に影響を与える可能性を排除するために行われた。

自己顔実験では、(1)自分の顔、(2)他の乳児の顔、(3)自分と他の乳児を50%ずつ合成した顔をペアで提示した。一方、比較実験では自分の顔は含まず、(4)、(5)2人の他の乳児の顔、(6)その2人の乳児を50%ずつ合成した顔をペアで提示した。各ペアの実験刺激は、10秒間ずつ提示した。また、保護者には参加児が自分の顔を見るときの頻度・場面についてアンケートをとり、参加児が少なくとも1日1回は、鏡や携帯写真により自分の正面顔を見ていることを確認した。

次に、参加児が各顔刺激を見た時間を分析した。その結果、自己顔実験で乳児は(1)自分の顔(2)他の乳児の顔(3)自分と他の乳児の合成顔をそれぞれ区別し、(1)と(2)のオリジナルの顔の方をより長く注視した。一方、比較実験では(4)、(5)、(6)それぞれの顔刺激を見ている時間について有意差は見られなかった。

自己顔認知や発達初期の自己アイデンティティについて、今後詳細に検討

乳児は顔特徴のわずかな違いを認識して自分の顔が50%混じった合成顔を、自分の顔や他の乳児の顔と区別したと考えられる。また、自己顔実験において自他合成顔をあまり見なかった理由は、合成顔を区別しようとして認知的負荷が生じたため自分の顔が含まれる合成顔への注視を避けたと考察された。

結果から、生後1年間の自分の顔の視覚経験が自己の顔表象の形成に関与する可能性を示唆するとともに、自己鏡映像認知の成立以前に自己の顔表象の成立段階を初めて示したと言える。研究グループは、「鏡や写真、動画等で自分の顔を見ることで自己顔認知の成立に及ぼす影響を今後詳細に検討し、自己顔処理の発達を出発点として、発達初期における自己同一性のさまざまな側面を多角的に検討したい」と述べた。

鈴木 幹啓
この記事の監修者
鈴木 幹啓(すずき・みきひろ)
【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

すずきこどもクリニック(小児科)
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すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

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