最終更新日:2021年11月1日
受験生として駆け抜けた1年

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

受験生としての1年間を振り返って
寝る間も惜しみ勉強し、何冊もの問題集に取り組み、先生や親の意見も聞いた。それなのに、志望校に落ちた。一体、何が間違っていたのだろう。
一生懸命取り組んだにもかかわらず、結果が実らず悔しく打ちひしがれている受験生の方もいると思います。まずは冷静になりましょう。真剣に学習しても努力のベクトルがずれていたことで合格できなかった先輩は数多くいます。今回は医学部受験に落ちた先輩方の体験談から、不合格となった原因を探ります。
◆「反復学習」不足だった
せっかく得た知識も復習を怠ると次第に忘れていきます。知識をしっかりと身につけるためには定期的に復習を繰り返すことが重要です。1週間後、半月後、1ヵ月後と復習すると、知識が脳に定着していきます。間違えた問題には印をつけ、苦手分野を重点的に復習すると高い効果が得られます。
◆自分に合わない「学習スタイル」だった
「寝る間も惜しんで受験直前まで必死に勉強したのに、不合格だった」という人は、勉強法を見直す必要があります。難易度の高い問題ばかり取り組んで基礎をおろそかにしていませんでしたか? 基礎問題や反復学習、語呂合わせで暗記して解く問題など、だれでもできる問題を避けていると、基礎知識が身につかず、応用問題が解きにくくなります。「たくさんの問題を解くよりも参考書を読むほうが憶えやすい」、「語呂合わせで必死に憶えるなど無駄だ」などの勝手な思い込みにより自己流の学習を続けるのではなく、様々な学習法を柔軟に取り入れていきましょう。
◆模試を活用できなかった
模擬試験は、入試本番を迎えるための試験であり、自分の課題を知るよい機会です。模試を受けた後は間違えやすい問題を分析し、苦手な問題を次回は必ず解けるようしっかりと復習します。漫然と模試を受けるのではなく、苦手分野の分析と復習を繰り返して、入試本番で実力を発揮できる力を身につけましょう。
◆「噂」や「憶測」にとらわれた
受験本番が近づくにつれ、「模試で〇判定以下は合格は難しい」、「〇大の過去問で〇割以上取れないと合格できない」などの噂や憶測が受験生の間で交わされ、不安になることもあります。合格ラインはその年によって異なり、現実は必ずしも噂どおりではありませんので、不確実な噂には左右されず、これまで積み重ねてきた学習と自分の力を信じて試験に臨みましょう。
◆学校や親に判断を委ね、自己主張がなかった
親に進められるがままに志望校を選んだことで、受験に失敗することもあります。「有名大学」「通いやすい」「学費が安い」などの意見を聞くことも大切ですが、実際に受験するは自分ですから、親の意見だけで志望校を決めないようにしましょう。
進学指導を行う側は、受験生の学習レベルを把握し、将来展望を聴き取ったうえで、志望校や受験対策を助言する必要があります。そのうえで生徒に適した大学を提示し、その大学の出題傾向に合わせた対策をアドバイスすることが、正しい指導です。
高校の先生は、生徒の学力は把握していても各大学の医学部ごとの受験対策までは対応できません。高校は大学受験のための塾や予備校ではなく、受験を踏まえた教育指導には期待できないと考えましょう。
何がいけなかったのか…
ありとあらゆる理由が考えられるけど…
◆「危機感」が持てずに受験を迎えてしまった
学習計画を立てずにダラダラと勉強を続けてきた受験生は意外に多いものです。危機感の薄い、現役生にありがちな失敗と言えます。
「机に向かっていた時間」だけで満足していると、合格への道は遠のいてしまいます。問題集を広げたら満足しがちな人は特に注意しましょう。
将来を左右する正念場なのですから、もっと真剣に取り組むべきだった…と後悔してからでは遅いです。浪人生のなかには過去の行動を後悔する声を耳にします。重圧に押しつぶされそうになるのはよくありませんが、「なんとかなるさ」と楽観的な気持ちを持っていると心配です。
◆「学習計画」の立て方を失敗した
初めての土地に行くときには事前に地図を確認するなど目的地やその周辺の情報を下調べしますが、大学受験も同じです。志望校に関連するあらゆる情報を収集し、受験に集中することが重要です。
受験生はまず志望校の出題傾向を解析し、学習のポイントを絞り込み、重点的に取り組む分野の学習計画を立てます。最初は基礎、後半は演習・応用問題に取り組むことが「志望校攻略作戦」であり、合格への近道です。
◆「高望み」しすぎて志望校選びを誤った
周囲のアドバイスを無視し、その人の偏差値では到底及ばない上位の医学部を受験し失敗してしまう人も時々います。歴史の長い名門大学、ブランド力のある大学を選ぶ人に多い傾向です。
目標を高くするのは素晴らしいことですが、優秀な受験生が集まのですから、気力だけで合格は勝ち取れません。医師という職業を目指すのであれば有名大学にこだわる必要はなく、自分の学力レベルを過信しないようにしましょう。
◆入試ギリギリで背伸び受験をしてしまった
本人の努力により、入試前に志望校合格圏まで近づくことができたとします。到底合格できないような高難易度の医学部であればチャレンジすることはありませんが、努力の結果「ギリギリ合格ライン」まで達したとき、周囲からも「背伸び受験」を応援されました。「余裕で合格」の志望校か、「頑張れば合格」の志望校か、運命の分かれ道です。
今までの学習ペースを乱さなければ「余裕で合格」の志望校は合格できると思われますが、「頑張れば合格」の志望校は、想像以上に厳しい受験勉強になることを覚悟すべきでした。「頑張れば合格」の志望校に合格するためには、遅くとも最終模試までには「ほぼ合格」レベルまで引き上げる必要があります。
自分の実力の少し上を目指す「背伸び受験」にチャレンジするのは大変有意義なことです。上位の医学部に進学できれば周囲の生徒もより優秀で、大学の研究設備も充実していることでしょう。「背伸び受験」での失敗を糧として、翌年度も同じ志望校にチャレンジしてほしいと思います。
◆まとめ
結局、大学受験の合否は、学習の「積み重ね」が全てです。「勉強が足りなかった」「親のいうことを聞かなかった」と後悔したり、無事に第一志望に合格した友人を妬む気持ちが交差すると、気持ちに折り合いをつけることは難しくなります。
医学部の受験は、大学・学部ごとに出題傾向がまったく異なります。今月以内、遅くとも来月からは、受験における抽象的な悩みから具体的な問題点を見つけて解決策を探るべきです。来年の今ごろ、将来への希望を膨らませ輝きに満ち溢れた自分を想像に描いて頑張っていきましょう。
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