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最終更新日:2022年9月30日

「多様化する生活に寄り添う医療を届けたい」総合診療医がコロナ禍で見付けた課題と工夫

こちらの記事の監修医師
多摩ファミリークリニック
大橋 博樹

過疎村の一人診療所の医師だった祖父の、どんな患者さんの相談も受け付けられる姿勢に憧れを抱き、総合診療医を志した大橋博樹先生。経営する多摩ファミリークリニックでは、家族全員のかかりつけ医、「街のお医者さん」になれるような診療体制を整えています。訪問診療のほか、コロナ禍の中でオンライン診療も取り入れ、総合診療医として多様化する現代のニーズに幅広く応えています。

総合診療とは:特定の臓器や病気を専門に診るのではなく、あらゆる診療科目の視点から総合的に診察し、治療する診療科。薬の飲み合わせや生活習慣を考慮して治療方針を立てるなど、「病気」ではなく「患者そのもの」と向き合い、患者主体の医療を提供することを理想とする。

Jリーグのスタジアムドクターをされているそうですね。それも総合診療医のお仕事ですか?

FC東京というチームでドクターをしています。初めは単に仕事として引き受けたことですが、総合診療医として、スポーツを幅広い視点からとらえる奥深さは感じています。

スポーツ医学を学んでいくと、必ずしも体や筋肉の問題、つまり整形外科の領域だけで扱える問題ばかりではないことが分かってくるんですね。例えば心肺の問題があったり、栄養面であったりと、実に様々な分野が関わってくる。選手を広い面から支えるのは大事な視点だと思います。

選手を診るのが仕事ですか?

それはチームドクターが専任しています。私はホームの試合の時に、整形外科以外の部分から選手を診る役割です。それから、スタジアムにはお客さんが3万人以上いらっしゃいますので、お客さんに何かあった時にすぐに対応する役割を担っています。

「広く浅く」では済まない総合診療

先生のクリニックでは、どんな病気を診ていますか?

生活の中で、よくある病気として想像されやすいものには風邪があると思います。それ以外にも、腰痛や皮膚のトラブル、メンタルの問題などいろいろありますよね。そういった患者さんの問題に幅広く対応しています。

幅広い対応は理想的ですが、広く浅くなってしまう面はありませんか?

生活が多様化していますから、当然深い知識が求められます。そのための教育システムが他の診療科に負けないほど大変になってきているのが総合診療科です。

私のクリニックには常勤の医師が4名(※取材時)いて、週に一回は朝からみっちりと最新市況を共有しています。知識をアップデートし、常に最新の情報を取り入れる。これは一人ではなかなか難しいことです。医師同士で最新情報を共有する時間を必ず設け、ブラッシュアップしています。

総合診療医ならではの役割は何だと思いますか?

患者さんの普段の時と、数十年に一度あるであろう大きな決断の時、例えば「難しい治療の選択を迫られている時」のような場合ですね。そういう時に、選択のお手伝いをする。楽しい時にも、大きな決断の時にも近くに居てあげられるというのは、我々にとって充実していることだと言えると思います。

過疎村で一人診療所の医師だった祖父。その意志を継いで

総合診療医を目指したきっかけは何ですか?

祖父が茨城県の過疎村で診療所をやっていました。人口2000人くらいのコミュニティです。町の人が、赤ちゃんからおじいちゃんまで何があっても相談に来る。それを一人で診る。そんな姿に憧れを感じたのが始まりです。青年期は「ブラックジャックじゃなくて、Dr.コトーのようなお医者さんになりたい」と思って過ごしていました。

どういったところに憧れを感じ、現在に生かしていますか?

祖父の医療への向き合い方に、自分が何かをやりたいというよりは、「地域やコミュニティの要望に応えていきたい」という姿勢がありました。その考え方は私も引き継ぎたいと思っています。

青年期は「ブラックジャックじゃなくて、Dr.コトーのようなお医者さんになりたい」と思って過ごしていました。

自分の基礎疾患を知らない若年層。コロナ禍で見つけた課題

先生はダイヤモンドプリンセス号の時から新型コロナウイルスの患者さんを診てこられたそうですね?

はい。特に第5波の時には、多くの自宅療養の患者さんを訪問しました。自宅で生きるか死ぬかという状態になった方を、数多く診させていただきました。

その中で気付いたことはありますか?

若い方で、自分の病気に気付いていない方がいるということです。訪問時、基礎疾患はないという触れ込みで診療すると、実は健康診断を全く受けておらず、自分の状態を知らないだけだったという方が少なからずおられました。

隠れ糖尿病、隠れ高血圧というような若年層が実はたくさんいると?

そうですね。そして、普段はそれがあまりデメリットにならない。ところが、新型コロナウイルスによって重症化のリスクになる。そういう状況を見知ったことで、日常の健康管理の重要性に気付かされました。若い方であっても、普段からよりきめ細やかに身体の状態を診ていく必要があると改めて感じました。

オンライン診療は「プチ訪問診療」。暮らしが見えると病気の原因も見えてくる

オンライン診療のガイドライン作成にも関わったと伺いました。

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、それまで限定的だったオンライン診療の要件がかなり緩和されました。それを今後に向けて見直していく段階で、厚生労働省から依頼があり、お手伝いしました。

オンライン診療は魅力的な反面、形骸化して安全性や信頼性が損なわれてしまう危険もあります。私たちのように、普段から患者さんを診ていて、実際に使っている立場からの意見は大事だと思います。

先生がオンライン診療を始めたのも、新型コロナウイルスの影響だそうですね?

要件緩和を受け、患者さんからの要望もあって導入しました。それまでは、「実際に患者さんを前にして、肌や匂いから診断する」というような、ふれ合った上での診察を重視していました。ところが、適切に組み合わせることで、患者さんとの信頼関係を築くツールになると、使ってみて気が付きました。今では「プチ訪問診療」と呼んでいます。

オンライン診療=「プチ訪問診療」ですか?

いつも外来で診ている患者さんの自宅の様子が分かりますから。例えば喘息の患者さんとオンライン診療でお話しすると、後ろで猫が飛び回っている様子が見えるであるとか。「ああ、これは喘息に良くないな」といったことが分かります。オンライン診療は必ずしも実際にお目にかかること以下のものではないと知りました。

訪問診療では、どのような患者さんを診ておられますか?

定期的に診ている患者さんが220名(※取材時)ほどいます。その3分の1くらいは、元々外来に通っていたけれども、ついに来られなくなってしまったという方です。それから地域の方、難病を抱えていて、自宅で過ごさなければならない医療ケア児のお子さんなどを診療しています。

オンライン診療について語る大橋先生

「最期は家で」、「コロナを診て」。多様化する地域のニーズに応えたい

大橋先生にとって、喜びを感じる瞬間はどんな時ですか?

地域のニーズ、患者さんのニーズに応えられたと実感できた時です。最近では、「いかに新型コロナウイルスの患者さんをお引き受けできたか」、「発熱のある方を断らず受け入れられたか」という場面で、地域のニーズを感じます。

また、「最期は自宅で過ごしたい」という方に、どれだけ質の高い医療を提供できるかを知恵を絞って考え、よろこんでいただけた時ですね。ご家族のニーズにも応えられたと実感できます。

今後についてお聞かせください

医療も新しくなっていきますし、新しい病気も出てきます。常に自分をブラッシュアップして、地域のニーズに応えられている実感が更に深まっていくような医療を展開していきたい。そして、「気が付いたら祖父のような医師になっていた」となれば幸せです。

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Opinion Leader

多摩ファミリークリニック

大橋 博樹

〇診療科 :内科、小児科、外科

【経歴】
獨協医科大学医学部医学科卒業
武蔵野赤十字病院にて臨床研修修了後、聖マリアンナ医科大学病院総合診療内科・救命救急センター、筑波大学附属病院総合診療科、亀田総合病院家庭医診療科勤務の後、川崎市立多摩病院開院準備に参画
平成18年2月の開院より総合診療科医長として従事
平成22年4月多摩ファミリークリニックを開業
東京医科歯科大学臨床准教授・聖マリアンナ医科大学非常勤講師

日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医
日本プライマリ・ケア連合学会理事

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