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最終更新日:2022年4月9日

おりものがズボンまで染みるのは異常?原因はストレス?病気?

こちらの記事の監修医師
板橋中央総合病院
都築まどか

ズボンまで染みるほどのおりものの量に困った経験はありませんか。単におりものシートなどの対策が不十分なだけであれば心配ありませんが、対策をしても染みるような場合には、性感染症などの病気が隠れている可能性もあります。染みるほどの量のおりものが出るのは異常なのか、また、どのような原因でおりものの量が増えるのかについて解説します。

多量のおりものが出る時は?

ズボンまで染みるほど多量におりものが出るとき、その原因としては、女性ホルモンの変化に伴うものと病気によるものの2つが考えられます。

基本的に排卵日や月経前はおりものの量が増える

体内で分泌されている女性ホルモンの量は、月経周期にあわせて変化します。排卵日が近づくと、女性ホルモンのうちの卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増え、おりものが多く出るようになります。その後、月経開始までの間に徐々に減少し、月経後に通常の量に戻る、というサイクルを繰り返しています。

つまり、排卵日前後は最もおりものの量が多い時期なので、量が多いのがこの時期だけ限定で、かつ、いつも(月経周期の第6-10日目くらいの時期)より少し量が増えた程度なのであれば心配ありません。

水っぽいおりものが増える「性器クラミジア感染症」

性器クラミジア感染症はクラミジアという病原体に感染することで起こる、わが国で最も多い性感染症です。この病気ではおりものの量が増えますので人によっては多量になることもあります。その他の症状として外陰部痛・性交時痛・下腹部や季肋部痛などもありますが、女性では感染初期はおりもの以外は無症状であることが圧倒的に多いため、知らない間に病状を悪化させてしまうことがよくあります。

無症状であるためにパートナーとの間で感染を反復し、子宮外妊娠の原因となったり腹膜炎を起こしたり、不妊症の原因になったりします。パートナーと共に同時に治療を行わない限り完治しませんので、早めに受診をするとよいでしょう。特に複数のセックスパートナーがいる人はリスクが高いと言われています。

泡状のおりものが大量に出る「腟トリコモナス症」

腟トリコモナス症は性感染症の一種で、トリコモナス原虫に感染することで起こります。おりものの特徴として、濁った泡状で悪臭がする、多量に出ることが挙げられます。その他、激しいかゆみを伴ったり、緑がかった黄色などの色である場合もあります。また、炎症が比較的強く起きるため腟内の痛みや外陰部のただれが起こることもあります。このような場合は早めの受診が必要です。

黄緑色のおりもので量が増える「淋菌感染症」

淋病は、淋菌が腟粘膜から感染することで起こる性感染症です。おりものの量が多くなったり色が緑色や黄色になったりする他、排尿時痛や下腹部痛、性交時痛といったクラミジア感染症に類似した症状が現れることもありますが、女性ではやはり軽症状であることが多く、感染してすぐには気付きづらいです。

淋菌感染症はクラミジアと同時感染もよくありますが、放置すると子宮内膜炎や腹膜炎、激しい腹痛や発熱へと進展しますので、このようなおりものの異常が認められるようなら一度受診をした方がいいといえます。

灰色で水っぽいおりものが出る「細菌性腟炎」

細菌性腟炎は、腟内の細菌バランスが悪くなることで起こります。腟の中には、乳酸菌の一種である、いわゆる善玉菌(ラクトバチルス菌)が常在しています。疲れやストレス、感冒罹患などで免疫力が低下したときに、この善玉菌とその他の菌とのバランスが崩れ、腟内の自浄作用が弱まるために炎症が起きるものを細菌性腟炎といいます。

正常なおりものの色は一般的には白色から黄白色ですが、灰色がかった色をしていることが多く、水っぽくて量が多くなりますので下着に染みることがあります。おりものの性状や量が異常な場合、上述の性感染症検査が陰性であれば多くはこの細菌性腟炎、と診断されます。ストレスなどの原因が取り除かれれば自然に改善・治癒することも多いですが、症状が持続している場合には受診をしてみてください。

子宮や卵管の病気でもおりものが増える

子宮や卵管などに病気がある場合も、おりものの量が多くなります。

子宮癌(子宮頚癌、子宮体癌)、卵管留膿症や留血症、子宮ポリープ(頚管・内膜ポリープ)などでは、おりものの量が増えたり血が混じったり、あるいは膿性だったり悪臭がしたりといったことが起きる場合もあります。こういった異常が続いている場合、産婦人科受診をしたことがなければ、一度きちんと受診をして、エコー検査(超音波検査)や子宮癌検査をしてもらうのがいいでしょう。

多量なおりものはストレスが原因のこともある?

ズボンまで染みるほどのおりものが出た場合は、もしかするとストレスが原因かもしれません。ストレスは自律神経のバランスを乱し、女性ホルモンの分泌バランスまでも崩します。

それに伴っておりものの分泌量が影響を受け、量が極端に多くなることもあります。このような場合にはまずストレスを解消し、規則正しく健康的な生活をすることが効果的です。ただし、ストレスが原因と決めつけるのではなく、きちんと受診をして異常がないことを確認することが大切です。

おりものが多量に出るときは受診すべき?

受診の目安と受診すべき科について解説します。

不妊などの原因になることも…早急に受診を

おりものが少し増えただけであり、排卵日近くであれば(一般的には月経周期が28-30日周期であればその真ん中くらいの月経第14-15日目くらいが排卵日に該当します。)、排卵日を過ぎて数日して量が落ち着いてくるまで少し経過をみてみましょう。それで通常の量に戻ってくるならば、それほど心配することはないでしょう。

おりものの量がいつまでも多いとか染みるほど多量である場合は、病気の可能性があります。また、量の他にもおりものの色や臭いがいつもと違う、血が混じっている、外陰部や腟の炎症症状や腹痛など、その他の異常も伴っている場合は受診が必要です。病気が進行すると不妊症の原因になることもあるので、すみやかに専門医に診てもらいましょう

おりものがズボンまで染みるときに受診するなら何科?

おりものに異常がある場合は、産婦人科(婦人科)を受診しましょう。レディースクリニック、ウィメンズクリニックという名称で掲げているところもあります。

婦人科はしきいが高いと敬遠しがちですが、子宮癌や卵巣癌など婦人科の病気は自覚症状が乏しいものも多いため、おりものの異常などで受診したり、年に一度などと周期を決めて定期的に受診して普段から診察を受けておくことがとても大事になります。是非気軽に受診してみてください。

また、一度受診するだけで診断がつかないこともありますので、症状がずっと続いているなら時期を変えて再度受診するということも大事です。

まとめ

染みるほど多量のおりものが出る場合は、女性ホルモンの変化に伴うものであれば心配ありませんが、病気が原因だった場合、進行すると不妊症になったり腹膜炎など重症化したりする可能性があります。適切なタイミングできちんと受診をし、専門医に正確に診断してもらうのが安心です。

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こちらの記事の監修医師

板橋中央総合病院

都築まどか

〇診療科 :産科・婦人科

【専門分野】
産科・婦人科一般

【専門医認定/資格等】
日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)
日本産科婦人科学会 女性のヘルスケアアドバイザー養成プログラム修了
厚生労働省 臨床研修指導医養成講習会修了
厚生労働省 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
公益財団法人 日本医療機能評価機構 CVC研修会修了

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