オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2023年2月24日

不妊の原因が分からない?男女で考えられる原因と不明の場合の対処法を解説

こちらの記事の監修医師
麻布モンテアールレディースクリニック
山中智哉

(画像=stock adobe.com)

昨今は妊娠する年齢が高い傾向にあるため、不妊に悩む方が増加しています。不妊の原因には、さまざまな要因が複雑に絡むため、何が原因なのか分からない方も多いのではないでしょうか。本記事では、男女の不妊の原因や原因不明の場合の対処法について詳しく解説しますので、参考にしてください。

女性不妊の原因

女性不妊の原因は、主に次の通りです。

卵管周囲の癒着
排卵障害
子宮の障害
頸管粘液量の減少 

以上の原因は、病院で検査を受けるとはっきりします。各項目について詳しく解説しますので、どうぞご覧ください。

卵管の詰まり

卵管は、卵子に向かう精子の通り道です。卵管が詰まることによって、精子と卵子が出会うことができなくなります。
卵管が詰まる原因として考えられるのは、クラミジア感染による炎症や子宮内膜症による卵管周囲の癒着などです。子宮内膜症は不妊の原因になるのと同時に、強い月経痛を伴う特徴があります。

排卵障害

ホルモンバランスの乱れがあると、排卵障害を起こし妊娠できなくなります。ホルモンバランスの乱れによる疾患の一例として考えられるのは、高プロラクチン血症です。

乳汁を出すためのホルモンであるプロラクチンが多く分泌されると、高プロラクチン血症になります。プロラクチンは、授乳期間中の妊娠を防いで母体への負担を軽減させるために分泌されます。そのため、プロラクチンが多く分泌されると妊娠をしづらくなるのです。
それ以外に、多嚢胞性卵巣症候群や、卵巣機能低下なども、排卵障害の原因としてあげられます。

子宮の障害

子宮筋腫や子宮における生来の形態異常があると、子宮内膜の血行が悪くなります。子宮内膜の血行不良は、受精卵の着床を妨げるため、妊娠しづらくなるのです。

また、子宮内膜のポリープも着床を妨げる要因のひとつです。

頸管粘液量の減少

子宮頸管粘液量が減少すると、精子が子宮内へ入りづらくなります。卵子に到達する精子数が減ることによって、受精率が低下します。子宮頸管は子宮の下3分の1程度の部分で、排卵期には粘液が分泌されます。

精子を子宮へと送るためにも、子宮頸管の粘液は重要な役割を果たしています。

男性不妊の原因

男性不妊の原因は次の通りです。

性機能の障害
精路通過障害
造精機能障害

男性側の不妊の原因についても、確認してみましょう。

性機能の障害

男性の性機能障害には、性器が勃起しない勃起障害(ED)と射精ができない射精障害があります。

EDには、さまざまな原因が考えられますが、主な原因は次の通りです。

血管や神経の障害
心理的な影響
薬の副反応

また、射精障害の原因には、射精自体ができないことも考えられます。その他にも、射精はできるが膀胱へと逆流してしまい、精液が出なくなるといった射精障害もあります。

精路通過障害

精路通過障害とは、精巣内では精子が作られるのに、精液中に精子が出てこない状態です。精巣上体や精管などの精子の通り道が塞がっていたり、狭くなっていたりする場合に起こります。

また、精巣上体の炎症による精管閉塞や、生来の精管欠損でも起こり得る障害です。鼠径ヘルニアなどの手術で、発症する場合もあります。

造精機能障害

造精機能障害は、精巣で精子が形成されなかったり、精巣上体で精子が十分に育たなかったりすると発症します。

また、造精機能障害による症状には、精子の活動が損なわれる、精子数が少なくなるといったことが考えられます。精子の奇形率も高くなるため、受精に至りづらくなるのです。

不妊のメンタル面に関する原因について

ストレスが原因で不妊になると考える女性は多いようです。アメリカの生殖医療施設で行われたアンケートでも、精神的ストレスが不妊治療の成功を妨げていると考えている人が69.0%に上るとの回答結果も得られています。

ここでは、ストレスと不妊の関係についてお伝えします。

ストレスが不妊の原因になる?

現代医学において、精神的なストレスが妊娠の原因となる明確な根拠は示されていません。しかし、精神的なストレスが妊娠の原因となり得るとする主張は存在します。

ストレスが原因であると言える理由は、人間は精神的なストレスを受けることで、ホルモンバランスが乱れるからです。ホルモンバランスの乱れが、女性の体に影響を与えて、妊娠しづらくなると言われています。

ストレスが不妊につながる理由を、次項でさらに詳しくお伝えします。

ストレスが不妊につながる理由

ストレスが不妊につながる理由には、ストレス反応によるコルチゾールの過剰な分泌が関係しています。

人間はストレスを感じると、コルチゾールと言われるストレスホルモンが分泌されます。コルチゾールの分泌が過剰になると、ホルモンバランスが崩れ、妊娠の準備をするためのホルモンが卵巣に到達しづらくなるのです。

以上のようにストレスが不妊につながることを考えると、妊娠しやすい体づくりをする場合はストレスをケアするのも大切だと言えます。

しかし、原因不明の不妊症に対してすべてストレスが原因だと考えるのも、適切ではありません。原因不明の不妊症の中には、しっかりと調べると、原因が判明することもあるのです。

原因不明の不妊症について

通常の検査では原因が特定できない場合、原因不明とされることがあります。しかし、検査法を変えれば、原因が見つかることもあるのです。

なぜ原因不明なのか?

不妊の原因が不明になる理由として、現時点の検査で発見できないからだとも考えられます。

そのため、一般の検査以上の詳細な不妊検査を受けると、原因が分かる可能性もあるのです。たとえば、次に紹介する「卵管采のピックアップ障害」は、検査によって診断がつけられるようになった不妊の原因のひとつです。

卵管采のピックアップ障害

卵管采のピックアップ障害とは、排卵された卵子を卵管采がキャッチできないことで起こる障害です。卵管采のピックアップ障害の検査では、子宮卵管造影検査といった画像検査ではなく、腹腔鏡検査で骨盤内の状態を直接観察します。

ピックアップ障害が不妊の原因である場合、自然妊娠や人工授精での妊娠が難しいため、体外受精が適応されるのが一般的です。

二人目不妊の原因について

二人目不妊の原因は加齢に伴い、男女の不妊の原因が増加することが考えられます。また、第一子の育児で多忙となり、性交渉の回数が減少するのも、二人目不妊の原因になります。

年齢が原因になることを考えると、二人目不妊を解決するには、早めの医師への相談がおすすめです。

20代の不妊原因|多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは

20代の不妊の原因には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)という病気が考えられます。PCOSは若年層の女性に見られることの多い疾患で、排卵障害を伴います。

超音波検査で卵巣内に多数の小さい卵胞を認めることが特徴で、下垂体ホルモンのバランス異常を認めることで診断されます。中には、男性ホルモンの上昇をみとめる人もいます。

治療には排卵誘発剤が使われますが、排卵障害が強く、薬剤の治療で改善しない場合には、腹腔鏡下手術で電気メスを用い卵巣表面に小さな穴をあけるドリリングと呼ばれる手術が行われることもあります。

PCOSは年齢と共に進行すると言われています。そのため、なかなか妊娠しづらい場合は、20代であっても早めに医師に相談することをおすすめします。

原因不明の不妊症の場合はどうすればいいのか?

原因不明の不妊症には、自律神経やホルモンバランスなどの機能が正常に働いていない場合もあります。

そのような時は、食べ物や生活習慣を見直してみるのも一つの手段です。

不妊の原因を解消する食べ物

妊娠しやすい体づくりには、次の栄養素が良いと言われています。

オメガ3脂肪酸
抗酸化ビタミン
ビタミンD
たんぱく質
亜鉛

以上のような栄養素を含む食品を摂って、バランスの良い食事を心がけましょう。

不妊の原因を解消する生活習慣

妊娠するためには規則正しい健康的な生活を送ることが大切です。次のような点に注意して生活習慣を整えてみてください。

リラックスしてストレスを解放する
適度な運動を心がける
7時間程度の睡眠を確保する
夫婦のコミュニケーションを図る

以上の点を心がけ、身体の機能を正常に保ち、妊娠しやすい体づくりを目指してください。

不妊の原因を知りたい場合は医師に相談しよう

不妊の際には、女性側と男性側の原因を考える必要があります。女性、男性ともに、一般的な不妊検査では原因が分からない場合、原因不明の不妊症ということになりますが、中には、腹腔鏡検査や子宮内膜着床能検査など新しい検査方法によって、その原因が判明することもあります。

また、体外受精といった治療方法を変更することによって、原因は分からないままでも、妊娠というよい結果が得られる場合もあります。適切な治療を受けるためにも、不妊でお悩みの場合は専門医に相談してみましょう。

この症状を治したい。記事を読んで今すぐ医師の診断を受けたいあなたへ。

イシャチョクのオンライン診療なら、予約なしで今すぐ医師とつながります。「オンライン診療について詳しく知る」ボタンから、オンライン上の仮想待合室に入りましょう。全国の医師、または近くの医師が、すぐにあなたを診察します。

全国のクリニックから検索したいあなたへ。

  • クリニックを探すクリニック検索

  • 病気・医療情報検索

こちらの記事の監修医師

麻布モンテアールレディースクリニック

山中智哉

【経歴】
1998年 山梨大学医学部 卒業
2002年 同大学医学部大学院 卒業
2019年 麻布モンテアールレディースクリニック 開院

[資格]
・医学博士
・日本産科婦人科学会専門医
・日本抗加齢医学会専門医
・米国ISFN認定サプリメントアドバイザー
・点滴療法研究会認定医

[所属学会]
・日本産科婦人科学会
・日本生殖医学会
・日本卵子学会

仮想待合室型オンライン診療対応の医療機関募集中

イシャチョクでは、予約無しでオンライン上の「仮想待合室」に入れば、診療科目毎の医師が順番に診察してくれる、仮想待合室型のオンライン診療システムを提供しています。以下のボタンをクリックして、オンライン診療に対応しているクリニックを検索してみてください。