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最終更新日:2021年10月7日

ついかんばんへるにあ椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア

まとめ

身体の中心を通る脊椎は、24個の椎骨が積み重なって形成されている。上から7個の椎骨は頸椎、12個は胸椎、下の5個は腰椎と呼ばれる。椎骨の間でクッションの役割をもつ円盤状の軟骨を椎間板という。この椎間板が老化や運動などで本来の位置からはみ出た状態を椎間板ヘルニアという。はみ出た部分が神経を圧迫し、痛みやしびれの症状がみられる。「ヘルニア」とは、臓器などが本来あるべき位置からはみ出た状態である。発生部位により、頸椎椎間板ヘルニア、胸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアに分類される。腰に発生する腰椎椎間板ヘルニアの発症者が最も多い。50歳代が発症のピークで、男性は女性の約2倍の発症率である。

この病気の原因

椎間板は、線維輪とよばれるコラーゲン繊維組織が、髄核とよばれるゼリー状の組織を包み込む構造になっている。椎間板が老化すると髄核が線維輪を破り外側へはみ出しやすい。椎間板は縦方向の圧力には強いが、曲げ・ひねりによる圧力には比較的弱いため、腰を曲げて重いものを持ち上げる、身体を強くひねるといった動作が原因で、腰椎椎間板ヘルニアを発症することが多い。長時間負担のかかる姿勢をとることや、喫煙が発症原因となる場合もある。頸椎椎間板ヘルニアは、交通事故で発症しやすい。胸椎椎間板ヘルニアは発症頻度は少なく、外傷で発症することは少ない。

主な症状

ヘルニアの発生部位や状態により、痛みやしびれなどの症状は異なる。腰椎椎間板ヘルニアでは、腰・臀部痛、座骨神経痛による足の痛み・しびれ、筋力低下、歩行困難がみられる。前かがみや、椅子に座ると痛み・しびれが強くなりやすい。神経の圧迫が進行すると、排尿しにくい、便秘がちなどの症状がみられることもある。頸椎椎間板ヘルニアの症状は2つあり、首の痛みと片方の肩や手に強い痛みやしびれが生じるものと、両手に痛みとしびれが生じ、箸が使いづらい、ボタンがかけづらいなどの症状がある。足のもつれや歩行障害がみられることもある。胸椎椎間板ヘルニアは足のしびれ、脱力感、歩行障害などがみられ、痛みの症状は少ない。一方、ヘルニアがあっても症状が現れず、発症に気付かない症例も多い。

検査/診断の方法

MRI検査にてヘルニアの状態を確認する。状況により、神経の圧迫状況を調べる脊髄造影、椎間板の変性度とヘルニアの部位を調べる椎間板造影、神経根の状態を調べる神経根造影、CT検査を行い、視診・触診と合わせて診断する。腰椎椎間板ヘルニアでは、あおむけに寝て膝を伸ばした状態で片方ずつ足を持ち上げる下肢伸展挙上テストにて、座骨神経痛の有無を確認する。その他、足の感覚や力が弱まっているかどうかを調べる。

主な治療方法

椎間板ヘルニアは保存的治療が主体となる。安静にして、痛みが強いときは消炎鎮痛剤や筋弛緩剤の投与、神経周辺の痛み・炎症を抑える神経ブロック注射で緩和させる。急性期を経て軽症に落ち着けば、けん引、マッサージ、温熱療法、低周波治療、運動療法などを行う。腰椎椎間板ヘルニアはコルセット装着、頸椎椎間板ヘルニアのはカラーで固定することもある。保存的療法では痛みが軽減されない場合や、筋力低下、歩行困難・排泄困難の症状がみられる場合は、手術が選択される。手術にはヘルニアを摘出する方法と、髄核の一部を摘出して突出した部分を戻す方法がある。一般的にはヘルニア摘出術を行うことが多い。近年は内視鏡による低侵襲手術が増加し、身体への負担が少なく入院期間が短縮される。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

整形外科 脳神経外科

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